子どもを「性暴力」から守るために保護者ができること
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セコムの舟生です。
子どもに対する性暴力。
深刻な社会問題です。
子どもの性暴力被害においては、子ども自身がどうしていいのかわからずに、ひとりで悩みを抱え込んでしまうことがあります。
子どもを性暴力の被害から守るため、保護者は何をすべきでしょうか。
子どもの性暴力の実態とあわせてまとめます。▼ 子どもへの性暴力とはどのようなものなのか
性暴力とは、本人が望まない性的な行為を指します。
強制わいせつのような刑事罰の対象になる行為はもちろん、本人が不快に感じる性的な言葉や行為すべてが性暴力です。
子どもは性暴力がどのようなものか理解していないことも多く、被害を受けている認識がないことも少なくありません。
<性暴力被害の一例>
・必要がないのに体を触られる
・体をしつこく見られる
・性的な冗談やからかいの言葉をかけられる
・着替えているところを見られる
・SNSなどで性的なメッセージや画像を一方的に送りつけられる
どんなに些細なことでも「単なるスキンシップ」「悪ふざけ」などとして
見過ごせないこともあります。
▼子どもを性暴力から守るために教えておきたいこと
子どもの性暴力被害の対象は、女児に限りません。
男児や未就学の小さなお子さんも被害にあう可能性があります。
自分がいやだと感じたことに対しては、がまんしないように教えましょう。
たとえ相手が「悪気はない」と主張しても、自分がいやなことを許す必要はありません。
髪の毛に触れられただけでも、不快に感じることもあるでしょう。
他人からされて自分が「いやだ」「こわい」と感じたことに対しては、声に出してしっかりと拒否すること。
自分の体は、自分だけのもの。
いやだと思ったことは、がまんしなくていい。
そして「いやだ」「こわい」と感じるできごとがあったときは、必ず保護者に教えるように言い聞かせてください。
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▼ 子どもへの性暴力を防ぐ「親子のコミュニケーション」
子どもへの性暴力は、面識のない不審者によるものだけではありません。
知っている人や、身近な人からの言葉や行為も性暴力になり得るのです。
自分が知っている、信頼する大人からの性暴力は、子ども自身が被害を自覚しにくく、いやだと感じていても、なかなかそれを伝えられないことがあります。
そのために性暴力がエスカレートして、事態が深刻化するケースも少なくないのです。
保護者には、子どものSOSサインに早く気がつくことが求められます。
子どもの様子から「なにか悩んでいそうだな」「気になっていることがあるのかな」と感じたときは、口には出せない気持ちを察してあげることも必要です。
ときには、子どもが話す気持ちになるまで黙って見守ってあげることや、話を上手に引き出してあげることも、コミュニケーションのひとつ。
子どものことですから、話がたどたどしかったり、あいまいな言葉でしか伝えられなかったりすることもあるでしょう。
親としては「はっきりと話しなさい」と言いたくなるかもしれませんが、そんなとき子ども自身は、勇気を振り絞って、なんとか自分の気持ちを伝えようとしているのかもしれません。
途中で言葉を遮らず、真摯に耳を傾ける姿勢を見せることが、子どもの言葉を引き出します。
子どもが話しているときは、どんな内容であっても、否定したり、疑ったりせず、ありのまま受け止めてあげてください。
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多感な時期の子どもは、性暴力に限らず、うまく言葉にできないモヤモヤしたものを抱えていることが少なくありません。
大人から見れば些細に感じることに、ひとり傷ついたり悩んだりするものです。
しかし、それを「たいしたことではない」「気にすることはない」と片付けてしまえば、子どもは否定されたように感じて、「何も話したくない」「話してもムダだ」と思うようになってしまうかもしれません。
子どもの混乱や葛藤に寄り添い、「あなたの味方だよ」というメッセージを伝え続けることが親子のコミュニケーションには大切です。
お子さんが安心して何でも話せる関係を築いていきたいですね。
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