子どもの夏風邪「ヘルパンギーナ」が急増!夏の感染症対策
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セコムの舟生です。
子どもの夏風邪として知られる「ヘルパンギーナ」。
乳幼児を中心に初夏から盛夏にかけて流行しやすいウイルス性の感染症です。
警報レベルを超える地域も多く、油断できない状況が続いています。
ヘルパンギーナだけではなく、インフルエンザやRSウイルス感染症など通常は秋や冬に流行する感染症が、今年は早くも増加傾向。新型コロナウイルスの再流行も気がかりです。
そこで今回は、子どもの感染症対策をテーマにまとめます。
この夏、子どもが気を付けたい感染症や、対策などを紹介します。▼ この夏、流行しそうな子どもの感染症
先日、政府は全国的なヘルパンギーナの流行をうけ、マスクの着用や手洗いなどの感染防止対策を呼びかけました。
国立感染症研究所が発表した第24週(6月12日から6月18日)のデータによると、ヘルパンギーナ感染者の定点当たりの報告者数は4.5人。過去の同時期と比較してかなり多い傾向にあります。ヘルパンギーナのほか、手足口病やRSウイルス感染症も増加傾向です。
ほかにもインフルエンザや、感染性胃腸炎などの感染も確認されており気を抜けません。
【ウイルス性感染症の主な感染経路】
・感染者の咳やくしゃみなどに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛沫感染
・ウイルスが付着した手で口や目などの粘膜に触れることによる経口・接触感染
幼稚園や保育園など集団生活の場では、ひとりの子どもが感染すると、あっという間に広がってしまうことが多いもの。
今夏も、感染症に注意が必要な状況が続くようです。
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▼ 子どもの夏風邪、症状は?
いわゆる夏風邪と呼ばれる「ヘルパンギーナ」や「手足口病」、「プール熱(咽頭結膜熱)」のほか今夏、注意が必要な感染症の特徴をまとめます。
症状があらわれたら病院での受診をしてください。
・ヘルパンギーナ
突然高熱を出し、口の奥に水疱や口内炎ができます。
発熱して口のなかの痛みが出たら、ヘルパンギーナかもしれません。
高熱が数日続くほか、のどの炎症や口内炎のせいで、水を飲むのも痛がり、食事が取りにくくなるようです。
・手足口病
口のなかだけではなく、手のひら、足の裏などにも水ぶくれができ、高熱が出ます。
2~3歳の子どもがかかりやすい感染症ですが、小学校でも流行することがあるようです。
口のなかの発疹で水分が取りにくくなるので、特に脱水症状には要注意。
・プール熱(咽頭結膜炎)
のどが腫れて高熱が出るほか、目の充血や目やになどの症状があらわれます。
プールで感染することが知られていますが、感染経路は、咳やくしゃみなどによる飛沫感染です。
プールに限らず、日常生活でも感染します。
・RSウイルス感染症
症状は風邪とよく似ていますが、呼吸が「ゼーゼー」するのが特徴。
2歳までに誰もが感染し、徐々に免疫をつけていくものですが、幼い子どもの場合、呼吸困難をともなって肺炎や気管支炎になることがあり、死亡例もあります。
免疫のある子どもや大人は、軽い風邪症状のみの場合が多く、気づかずに乳幼児にうつしてしまうこともあるので、注意が必要です。
・インフルエンザ
特徴として、関節の痛みや38度以上の高熱が急激に出ることなどがあげられます。
予防接種をしていれば重症化防止が期待できますが、有効性は時間経過とともに下がると知られていて、冬場にインフルエンザワクチンを接種していても、夏には効果が薄れている可能性があります。
・感染性胃腸炎
空気が乾燥する秋から冬にかけて流行しやすい感染症。
嘔吐や下痢などの症状があらわれます。
今年は6月ごろから多くの自治体で増加傾向を発表しており、保育園などでの集団発生も多数報告されている状況です。
さまざまなウイルスや細菌が原因になる感染症ですが、これからの時期は食中毒も心配です。O157をはじめとする「腸管出血性大腸菌」は毒素が強く、重篤な合併症から死に至る可能性もあります。
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▼ 夏も忘れずに続けたい「感染症対策」をおさらい
ヘルパンギーナをはじめとするウイルス性の感染症の予防対策は、手洗いが基本。
帰宅後、トイレのあと、食事前などこまめに手を洗うことをあらためて徹底するのはもちろん、咳エチケット(マスク着用、人に向けて咳をしない)についても心がけましょう。
いろいろな感染症の感染者数が増えているときは、より意識的に感染症対策を徹底したいものです。睡眠と食事をしっかり取って、免疫力を高めることも大切です。
【「正しい手洗い」をおさらい】
(1)はじめに流水で汚れを落とす
(2)せっけんを手のひらでよく泡立てる
(3)手のひら、手の甲、指の間を両手を組むようにもみ洗い。手首や爪の間も忘れずに!
(4)流水で30秒以上よく洗い流す
(5)ハンカチやペーパータオルで水気をよくふき取る
※ハンカチやタオルの貸し借りはしないこと!
感染性胃腸炎も基本的な予防対策は「手洗い」ですが、食中毒予防には食材を「加熱する」ことも重要です。
【食中毒の予防対策】
(1)調理前や食事前にはせっけんで手をよく洗う
(2)食材を流水でよく洗う
(3)まな板や包丁は使ったあと、よく洗って乾かす
(4)食材はしっかり火を通す。温めなおしのときも十分に加熱する
(5)生鮮食品は保存状態に気を配る(常温で放置しない)
まな板や包丁、菜箸などの調理器具、スポンジに付着した菌が原因になることもあります
殺菌のほか、よく乾燥させることが大切。
調理器具や食材の衛生管理を徹底するとともに、小さなお子さんの場合、生食はできるだけ避けましょう。
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9月は食中毒に注意!子どもを食中毒から守るには?* * * * * * * * *
保育園や学校などの集団生活のなかでは、感染を100%回避することはできません。
過敏になりすぎる必要はありませんが、小さい子どもは重症化することもありますので、気になる症状が見られたら早めに医療機関にかかることが必要です。
通っている保育園や幼稚園でどんな病気が流行っているかは把握しておきましょう。
夏風邪は、のどの痛みで水分を取りにくいこともあります。
脱水症状が急激な悪化をまねく可能性もあるため、水分が取れない場合も早めに医療機関に連れて行きましょう。
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