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インフルエンザと冬の感染症

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セコムの舟生です。

インフルエンザが本格的な流行シーズンを迎えています。
例年、新学期がはじまると感染が広がって患者数が増える傾向があり、学級閉鎖や学年閉鎖などになったという学校もあるのではないでしょうか。

インフルエンザは感染力が強いため、クラス内や近所のお友達など、身近に感染者が出たときは特に注意が必要です。

今回は、インフルエンザの最新動向と予防対策をまとめるともに、この時期に流行しやすい感染症についても紹介します。
あらためて予防対策を見直しましょう。


* * * * * * * * *


▼ 2017-2018シーズンのインフルエンザの動向は?
国立感染症研究所の発表によると、12月25日~12月31日に報告されたインフルエンザ患者報告数は、一医療機関あたり17.88人で、前週の12.87人よりも大幅に増えました。
同週に受診した患者数は約101万人と推計され、今シーズンはじめて100万人を超えました
検出状況では、「AH1pdm09」「B型」「AH3型」の順に多くなっているそうです。

前シーズンの同時期を見てみると一医療機関あたりの患者報告数が8.54人、推計人数は約59万人でした。100万人を超えたのは1月の3週目。例年、インフルエンザの流行のピークは1月下旬~2月ごろですが、今シーズンは速いペースで流行が拡大しているようです。

年齢別では5~9歳が最も多く、次いで10~14歳が多くなっており、就学している子どもたちの間でインフルエンザ感染が広がっていることがわかります。
また1~9歳ではインフルエンザによる入院報告数も多くなっています。
インフルエンザは、子どもの場合、重症化しやすいことでも知られていますので、十分な注意が必要です。


▼ インフルエンザ予防とかかった場合の対処
インフルエンザは、インフルエンザ患者の唾液や鼻水など、飛沫に触れることで感染します。
咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込んでしまった場合だけではなく、咳を押さえた手などでドアノブや机などに触れれば、そこにウイルスが付着することもあります。
流行シーズンには、あらゆる場所にインフルエンザウイルスが潜んでいると考えたほうがいいでしょう。そのことを常に意識する必要があると思います。

予防の基本は、手洗いです。
家に帰ったときや食事の前はもちろん、学校でもこまめに手を洗うようにお子さんに伝えましょう。
インフルエンザ予防のためには、水で流すだけではなく、毎回石けんを泡立てて十分に洗い流すことが必要です。
アルコール消毒も有効ですので、家庭用のアルコールスプレーや消毒剤も活用したいですね。

また、インフルエンザの流行シーズンは、自分はなんともなくてもマスクをするなど、自衛手段を取り入れてもいいと思います。
家庭内で手洗いの習慣化をはかるとともにマスク着用を徹底するなどしましょう。

もしも発熱や咳など、風邪のような症状が見られたときは、すぐに医療機関を受診してください。
予防接種をしていると症状が軽い場合もありますが、様子見をしていると感染を広げてしまう可能性があります。

インフルエンザと診断されたときは、決められた出席停止期間の間は家で安静に過ごすことになりますが、その間も油断は禁物。
子どもの場合、インフルエンザが原因で脳症や脳炎を発症するケースも報告されています。
医療機関を受診した後に急変することもあるそうです。

呼吸がおかしい、呼びかけに応えない、異常な言動があるなど、気になる症状が見られたときは、なるべく早く再受診するようにしましょう。


▼ 今シーズン注意が必要な感染症
冬に感染しやすいのはインフルエンザだけではありません。
今シーズンは、「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」の患者数も高い数値で推移しています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、溶連菌(溶血性連鎖球菌)感染症のひとつで、子どもによく見られる喉の感染症です。
喉の痛みや発熱のほか、体に赤い発疹が出たり、舌にブツブツができる「イチゴ舌」になったりします。

国立感染症研究所の報告によれば、第51週(12月18日~24日)の定点あたりの患者報告数は2.97人で、過去10年間の同時期で比較すると2番目に多くなっています。

子どもに多い感染症ですが、ひとりが発症すると兄弟姉妹や保護者にうつってしまうことも多いので、早めに医療機関を受診することが大事です。
「喉が痛い」「つばを飲み込むと痛い」などの症状があるときは、早めに病院でみてもらいましょう。

また、この時期はノロウイルスにも注意が必要です。
例年2月くらいにかけてピークを迎えます。
今シーズンは例年と比べても際立って多いわけではありませんが、感染力が強いウイルスなので油断はできません。
集団感染も報告されています。

予防するには、食材をしっかり加熱することに加え、調理器具や周辺の衛生が大切です。
食品を扱うキッチンや包丁、まな板などの調理器具はもちろん、水道の蛇口やシンクのほか、ドアノブ、化粧室など、多くの人が触れるところには、ウイルスがいる可能性があり、衛生管理が欠かせないポイントになります。

ノロウイルスは非常に感染力が強いので、感染者がご家族にいるときは、嘔吐物や排泄物の処理には厳重な注意が必要です。
後片付けだけではなく、トイレ掃除のときも、マスクや使い捨てのビニール手袋を使いましょう。
漂白剤など「次亜塩素酸ナトリウム」を使った除菌対策が必要になりますので、医療機関などで正しい対処を聞いて実行するようにしましょう。


* * * * * * * * *


「正しい手洗い」は、さまざまな感染症予防に役立ちます
はじめに流水で汚れを落とし、石鹸液を手のひらで泡立てて、手のひら、手の甲、指の間を、こすり洗いします。
手首や爪も洗い、流水でよくすすいで、水気を清潔なタオルやペーパーでしっかり取りましょう。

お子さんが正しい手洗いができているかチェックしてみてくださいね。

2018.01.18

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