インフルエンザやマイコプラズマ肺炎に注意 冬に気をつけたい子どもの病気
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セコムの舟生です。
冷え込みの厳しい日が続いていますね。日本気象協会では、1月下旬~2月の上旬にかけて"過去の記録的豪雪に匹敵する寒波"になる怖れがあるとして、警戒を呼びかけています。例年は雪の少ない地域でも、お子さんのために滑りにくい靴や防寒具を準備されたご家庭も多いのではないでしょうか。
国立感染症研究所では、1月16日から22日の1週間の受診患者数は約111万人に達し、保育所・幼稚園や小中高で学級閉鎖や学年閉鎖などの施設の閉鎖を行ったところは、3294施設に上ったと報じています(1月25日時点)。お子さんの健康状態には特に気を配りたいものですね。
インフルエンザの予防対策については、こちらの記事にまとめていますのでご確認ください。
また、今シーズンはマイコプラズマ肺炎も流行中。感染症に細心の注意をはらってください。そこで、今回は、冬場に注意したい子どもの健康状態について、お話したいと思います。
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▼ 今年はマイコプラズマ肺炎にも注意!
マイコプラズマ肺炎は、インフルエンザと似た症状で今シーズン流行している病気です。昨年の秋くらいから話題になっていて、保育園や幼稚園、小学校でも警戒を呼びかけています。マイコプラズマ肺炎は細菌でもウイルスでもないある種の微生物が引き起こす病気で、激しいせきが長く続くのが特徴です。38度以上の高熱を伴うこともありますが、せきが長く続いているときは、発熱していなくても感染している場合もあるのだとか。またインフルエンザのような関節の痛みが少ないために、発熱していても受診が遅れるケースも多いそうです。
このほかにも、冬に子どもがかかりやすい病気としてRSウイルス感染症があります。軽い風邪のような症状だけで済む場合もありますが、特に乳幼児など小さなお子さんは重症化しやすく、肺炎や重い気管支炎を併発することがありますので、「ただの風邪」と侮らないことが大切。また、激しい嘔吐や下痢を伴うロタウイルス感染症やノロウイルス感染症も冬場に感染しやすい病気のひとつです。
いずれにしても、気になる症状があるときには、早めに医療機関を受診しておくといいかもしれません。
▼ 未就学児や小学校低学年に多いインフルエンザ
国立感染症研究所によれば、2012年の第3週(1月16日から22日)の時点で医療機関を受診した患者数が多かったのが5~9歳。全国で約31万人と、他の年代に比べて、お子さんの発症が多いことがうかがえます。厚生労働省から流行シーズン入りの発表があったのは昨年12月16日ですが、流行シーズン入りの時期は平年並みということでした。しかし、1月に入ってからは患者数の増加ペースが速く、このままでいくと2月の上旬から中旬頃に流行のピークを迎えそうです。
これまで検出されたウイルスは、乳幼児や高齢者で重症化しやすいといわれるA香港型(AH3亜型)が約9割を占めています。肺炎を併発しやすいことでも知られているウイルスです。
突然の高熱や関節の痛みを訴えるときには、インフルエンザを疑う必要があるかもしれません。予防接種を受けていても感染することがありますから、油断せず、手洗いやうがい、マスクの着用を徹底するようにしましょう。また、流行期には、人混みや繁華街への外出を控え、十分な休養と栄養摂取を心がけましょう。
▼ 寒い季節も水分補給をしっかりと!
風邪などで発熱したときには、水分補給が大切だということはよく知られています。ただ、水やお茶ばかり飲ませると、体内に必要な塩分や電解質が薄まってしまい、脱水症状を起こしてしまうことがあるようです。熱で発汗しているときは、スポーツドリンクや、薬局などで売られている「経口補水液」を飲ませてあげましょう。また、水分補給が必要なのは元気なときでも同じこと。気温が低いと喉の渇きを感じにくいので、水分を摂るのを忘れてしまうことがあります。食事やおやつのときなども、子どもは水分にあまり手が伸びなくなるようです。
冬場は室内も屋外も空気が非常に乾燥していて、身体から水分が奪われやすくなっています。お子さんにはこまめに声をかけて、定期的に水分を摂らせるようにしてあげてください。
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寒さの峠を越えるのもあと少し。日没時間は少しずつ遅くなってきていて、確実に春が近づいてきています。
お子さんの健康管理に留意して、元気に新しい季節を迎えましょう!
2012.02.02