身近な水辺でも起きる子どもの水難事故
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セコムの舟生です。
新緑がまぶしい季節になりました。
子どもたちは、進級直後の緊張が少し和らいだころでしょうか。
まもなく大型連休を迎えます。
毎年、大型連休には海や川などでの水難事故が相次いでいます。
今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、帰省や旅行など遠出を控えるご家庭が多いかもしれませんが、水難事故は子どもたちの行動範囲内にある身近な水辺でも起きることを忘れないでください。
そこで今回は、子どもの水難事故をテーマに取り上げます。
子どもの水難事故が起こりやすい場所や状況、水難事故を防ぐために教えておくべきことなどをまとめます。
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▼ 子どもの行動範囲内にある「水辺」でも事故は起きる
4月上旬、東京都の市街地を流れる河川で、小学生の男の子が亡くなる事故がありました。
報道によると、川岸の公園で兄や友人と遊んでいた際に、流されたサンダルを拾おうとして川に転落。
男の子を助けるために飛び込んだ男性2人のうち、1人は命を落としました。
水難事故は、海水浴や川遊びなどレジャーのときだけに発生するわけではありません。
住宅街に隣接する川やため池、用水路、公園の池など、私たちの暮らしのすぐそばでも、水難事故が繰り返し発生しています。
この事故のように、水に入るつもりはなくても、物を拾おうとして水に落ちたり、水際を歩いていて誤って転落したり、思いがけないタイミングで発生することが多いようです。
▼ 初夏から増える子どもの水難事故
気温が上がるこれからの季節は、思いがけない水難事故のリスクがますます高くなります。
子どもは水に対する関心が強いもの。
「足を水につけて遊んでみたい」「水辺の生き物を捕まえたい」と思うこともあるかもしれません。
幼児の場合、バランスを崩しやすいため、水辺はもちろん転落のおそれがある場所では保護者がそばにいても安心できません。
ちょっとのぞきこんだら、頭の重みで転落してしまうことも考えられます。
小学生のお子さんでも、予期せず水に落ちたり、足を滑らせたりすると、パニックになります。
着衣のままでは、泳ぎが得意な大人でもおぼれる可能性が高いことを、子どもに教えてください。
▼ 「ルール」を決めて子どもの水難事故を防ぐ
危険な水辺は、「子どもだけで行ってはいけない場所」として言い聞かせましょう。
できるだけ具体的に場所を特定したほうが、子どもの記憶に残ります。
まずは、お子さんの行動範囲に水難事故のおそれがある場所がないか確認しましょう。
自転車で出かけるようになると行動範囲が広がりますので、近所だけではなく、広い範囲で「水のある場所」をチェックしてみてください。
また、公園など普段の遊び場に、人工の池や小川などがある場合もあるでしょう。
水遊びができる場所として管理されているところもありますが、池の周りや川べりはぬかるんでいて、コケなどで滑りやすくなっていることもあるので、遊び慣れた場所でも安心はできません。
子どもだけのときや、管理者などが置かれていない場所では、水際には近づかないように教えてください。
周辺環境や子どもの性格などによって、危険度も異なると思いますので、「これだけは守ってほしい」ということはルールとして決め、繰り返し伝えましょう。
<子どもを水難事故から守る基本ルール>
・子どもだけで◯◯◯(具体的な場所の名前)には行かない
・大人がいないときは水のそばに近づかない
・ボールや靴など水に落ちたときは、自分で拾おうとしない
・何かあったときは、すぐに大人の助けを求める
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水辺は、大人にとっても危険が伴う場所です。
ライフジャケットなどの装備がないと、ちょっと足を濡らすくらいの浅瀬の水遊びも、重大事故につながるおそれがあります。
レジャーの予定があるご家庭も、「水の怖さ」をあらためて認識し、水難事故の防止対策を万全にしてお出かけください。
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<お知らせ>
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第15回キッズデザイン賞の詳細はこちらをご覧ください。2021.04.22