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防災週間に学ぶ!子どもに行うAEDと心肺蘇生法

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セコムの舟生です。

AEDの正しい知識を身に付け、素早く応急手当てができるようにしましょう。暑さが続くなか、9月がスタートしました。
マスクの着用で熱中症のリスクが高まっています。
子どもたちが元気に残暑を乗り切れるよう、学校でもこまめに水分補給をするように伝えてあげてください。

8月30日~9月5日は「防災週間」。
9月9日は「救急の日」に定められています。

子どもや家族の大切な命を守るために、"もしも"のときの備えはできていますか。
地震や水災などの災害が発生したとき、病気やケガをしたときのために、正しく行動できるように知識を深めておきましょう。

そこで今回は、「子どもの救急救命」をテーマに、AEDや心肺蘇生について取り上げます
AED(自動体外式除細動器)とは、正常に拍動できなくなった心臓に電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための救急救命装置です。
駅や学校、デパートやスーパーなど、人が多く集まる場所にはたいてい備え付けられているので、目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

「子どもにAEDは使えるの?」
「自分でやるのは怖い...」

そんな疑問や心配を解消して、いざというとき目の前の子どもの命を救う方法を身につけておきましょう。


* * * * * * * * *


▼ 元気な子どもが突然、命の危機に
AEDによる電気ショックは、心室細動や心室頻拍といった不整脈を起こしている心臓に衝撃を与え、けいれんを取り除く(除細動)効果があります。
「元気な子どもに不整脈や心停止なんて、めったに起こらないだろう」と考えるかもしれませんが、そんなことはありません。

たとえば、突然死の原因にもなる「心臓振盪(しんとう)」は、心臓の真上に力が加わることによって不整脈が起きた状態。
以前からボール競技や激しい接触が多いスポーツ中の心臓振盪が報告されており、野球のボールを胸で受けただけで症状を引き起こすことがあります。子どもは肋骨(ろっこつ)が柔らかいため、衝撃が心臓に伝わりやすく、特に心臓振盪を起こしやすいそうです。

また、水遊びや入浴中におぼれたり、ひもなどが首に絡まって窒息したりする不慮の事故でも、心肺が停止し、AEDや心肺蘇生が必要になるケースがあります。

「まさか」の事態が起きたとき子どもの命を救うためにも、保護者として基本的な救急救命の知識を身につけておきたいですね。


▼ 子どもにAEDは使える?操作方法は?
切り替え歳未満の乳児に対しても、AEDは使用できます。
ただし、未就学児(およそ6歳まで)に使用する場合は、電気ショックのエネルギー量を調整する「小児用電極パッド」や、スイッチを切り替える「小児用モード」を使用します。
小学生以上の場合は、成人用を使用します。

操作方法はメーカーによって異なりますが、街中に設置されているAEDは、高度な医療知識がない一般の人でも操作できるよう、わかりやすく説明されています。
基本的な操作方法は以下の通りです。

(1)電源を入れる(ふたを開けると自動的に電源が入る機種もあります)
(2)音声ガイダンスやイラストに従って電極パッドを胸部の肌に貼る
(3)AEDが心電図を調べ、電気ショックが必要かどうか判断する
(4)電気ショックが必要な場合は、ショックボタンを押す

AEDが心電図を解析し、電気ショックが必要なときだけ電流が流れますので心配ありません。
もし小児用電極パッドや切り替えスイッチがない場合は、成人用のAEDを使用します。
ただし大人用パッドしかない場合、子どもの身体に対して大きいサイズなので、パッド同士が触れ合わないように注意しましょう。
重なってしまう場合は、片方を背中側に貼るなどの工夫が必要です。
子ども用の表示がなくても、戸惑わないよう、「成人用でも子どもに使える」ということを覚えておきましょう


▼ 子どもに行うAEDと心肺蘇生法の手順
子どもの意識がない、呼吸がないときには、落ち着いて正しい手順で救命処置を行うことが大事。
AEDの使用だけでなく、心肺蘇生を並行して行うことが重要です。

(1)子どもの反応を確認する
大きな声で呼びかけ、反応を確かめます。
不要な衝撃を与えないよう、強くゆすったり、顔を叩いたりしないでください。
意識がなければ、(2)を行います。

(2)119番に電話し、AEDを準備する
救急車を呼び、AEDを取りに行きます。
周囲に人がいる場合は、上記の対応をお願いして、自分は一刻も早く(3)の行動に移るようにしましょう。

(3)気道を確保して、呼吸を確認する
あごを持ち上げて、頭を後ろにそらせ、気道を確保します。
その後、胸と胸部が上下しているかどうかを見て、呼吸の有無を確認しましょう。
呼吸がない場合は(5)に移ります。

(4)呼吸がある場合は、回復体位で救急車を待つ
回復体位とは、意識はないけれど、正常に呼吸している人に取らせる姿勢です。
横向きに寝かせ、上になる腕をあごの下に入れて顔を横向きにします。
上側の足を曲げて前に出し、姿勢が安定するようにします。
気道を確保して、吐しゃ物などでのどが詰まるのを防ぐことができます。

(5)胸骨圧迫と人工呼吸による心肺蘇生を行う
1分間に100回以上の速いテンポで、絶え間なく胸骨圧迫を行います。
大人の場合は両手で胸部を少なくとも5cm沈む強さで圧迫しますが、子どもの場合は片手または両手で胸の厚さの1/3程度沈む強さで圧迫します。
乳児の場合は、指2本で圧迫を行います。
30回胸骨圧迫をしたら、あごを上向かせて気道を確保。
鼻をつまんで口から息を2回ゆっくりと吹き込みます。
「胸骨圧迫30回、人工呼吸2回」のサイクルを、AEDが到着するまで繰り返しましょう。

※新型コロナウイルス感染予防のため、大人には人工呼吸を行わず、胸骨圧迫とAEDのみを行うよう、厚生労働省が指針を発表しています。子どもの場合は人工呼吸の必要性が高いため、人工呼吸を組み合わせるのが望ましいとされています。人工呼吸の技術を身につけていて、実施できる場合は人工呼吸を行いましょう。(2020年8月末現在)

(6)AEDを使用する
基本的には、「電極パッドを胸部の肌に貼る→心電図解析→電気ショックのボタンを押す」だけです。電気ショックを行うときは、周囲にいる人に離れるよう、声をかけてください。

(7)救急車が到着するまで胸骨圧迫と人工呼吸を続ける
電極パッドは貼ったまま、「胸骨圧迫30回、人工呼吸2回」のサイクルを、絶え間なく行ってください。

※AEDの使用方法と心肺蘇生の手順について
https://www.secom.co.jp/business/medical/pop_aed.html


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救急救命や応急手当は、実際にやってみないと戸惑うことが多いものです。
消防署や自治体などで無料の講習を実施していますが、今年は、新型コロナウイルス感染予防のため、対面での講習を実施していないところがあります。
インターネットで検索すると、無料動画やオンライン講習なども見つかりますので、探してみてはいかがでしょうか。

2020.09.03

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