夏休み特集[1] 熱中症と食中毒に気をつけよう
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セコムの舟生です。梅雨の季節になりましたが、お子さんは元気に登校していますか?
梅雨が明ければ、子供たちが待ちに待った夏休みの季節。学校が長期間お休みになる夏休みは、子供だけでのお留守番や外出、家族旅行など、学校があるときとは少し違った行動をする機会が多くなります。そこで「子供の防犯」ブログでは一足早く、これからの夏の時期に気をつけたい子供の安全・安心に関する情報を「夏休み特集」と題してシリーズでお届けします。ぜひお役立てくださいb(⌒o⌒)
第1回は、これからの季節にとくに気をつけたい「熱中症」と「食中毒」についてお話します。
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■ 「熱中症」って、何? 熱中症とは、「暑さ」によって起こる体の不調のことです。高温の環境下で体内の調節機能が利かなくなり、体内に熱がたまった状態になったときに発生する障害を総称して熱中症といいます。消防庁の調査によると、一昨年の夏は、全国で2万3071人もの方々が、熱中症で病院に搬送されたそうです(※2008年7月~9月)。
重症化した場合、生命に関わる可能性もある熱中症ですが、予防法を知っていれば防ぐこともできますし、正しい応急処置を知っていれば救命することも可能です。子供を熱中症から守るためには、正しい熱中症対策をとることが大切ということですね。
■ 熱中症が発生しやすい環境
「気温が高く、湿度が高い」「風が弱い、日差しが強い」「照り返しが強い」「急に暑くなった」といった環境条件のとき、熱中症を起こしやすくなります。夏の暑い日だけでなく、梅雨の合間や梅雨明け直後の蒸し暑い日など、体が暑さに慣れていないときにも熱中症が起きやすいので気をつけてください。
■ 子供の熱中症を防ぐには
子供は体温調節機能が十分に発達していないので、大人に比べて熱中症にかかるリスクが高いと言えるでしょう。また、晴天時は、地面に近いほど気温が高くなります。例えば、地上から1.5mの高さで気温が32度だったとき、50cmの高さでは35度を超える暑さに達します。大人がそれほど暑さを感じないときでも、身長の低い子供たちにとっては熱中症が発症しやすい環境になっている場合もあるので注意が必要です。子供の熱中症を防ぐには、
*顔の色や汗の状態をしっかりと観察する
*熱を外に逃がせるような服装をさせる
*こまめな水分補給を促す
*日ごろから適度な外遊びで暑さに慣れさせておく熱中症の発症は、その日の体調などによって個人差があります。お子さんの体調がよくないときなどには涼しい室内で遊ばせるなど、気をつけてあげてください。
■ 熱中症の症状
環境省の『熱中症環境保健マニュアル』(2009年6月改訂版)では、熱中症の症状をその重症度に応じて3つの段階に分類しています。I度:めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗
II度:頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
III度:意識障害・痙攣・手足の運動障害、高体温I度の症状があれば、すぐに涼しいところで休息し水分・塩分補給を促してあげてください。飲みやすく、塩分補給も同時にできるスポーツドリンクなどが最適です。もし症状が改善しない場合や悪化した場合には、病院で診察を受けたほうがよいでしょう。
また、自分で水分補給ができない状態のときや、III度の症状があったときには、速やかに病院に搬送してください。
『熱中症環境保健マニュアル』(2009年6月改訂版)では、熱中症の症状や予防法について丁寧に説明がされています。ぜひ参考にしてください b(⌒o⌒)
■ 梅雨~夏の間はとくに注意したい「食中毒」
食中毒と聞くと「飲食店での食事」というイメージがあるかもしれませんが、実は家庭でも発生しています。軽症の場合、おなかが痛くても夏風邪や寝冷えと思い込んで気づかないことも多いそうです。気温と湿度が高い夏は細菌が好む環境になりがちです。「こまめな手洗い」「包丁やまな板などの殺菌・消毒」「食品の管理」に気をつけて食中毒を防ぎましょう。ご家庭でお料理をする機会が多い保護者の皆さんには、とくに気をつけていただきたいと思います。厚生労働省のホームページに「食中毒予防の6つのポイント」が ありますので、参考にしてみてください。
また、厚生労働省の子供向けページでは、食中毒予防についてわかりやすく解説された子供向け教材「正しく知ろう!食の安全 食中毒を防ぐ」をダウンロードすることができます。お子さんと一緒に読んでみてはいかがでしょうか。
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熱中症も食中毒も、普段の心がけでリスクを低くすることができるものです。正しい知識と対策を身につけ、家族全員、元気に夏を乗り切りたいですね(^^)2010.06.24