子どもだけでの留守番、安全をどう守る?
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セコムの舟生です。
3月も半ばを過ぎましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための休校措置が続いている学校が多いようです。
家庭でできる安全対策と健康管理を優先しながら、前向きに工夫して過ごしたいですね。
休校の影響から子どもだけで留守番をする機会が増えているのではないでしょうか。
留守番デビューを検討しているご家庭もあるかと思います。
今回は、これから留守番デビューするお子さんにも、すでに留守番に慣れてきたお子さんにも大切な、子どもだけで留守番をする際の安全ポイントをまとめました。
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▼ 巧みな言葉に注意!留守番中の訪問・電話対応
<もしも、留守番中に誰かが来たら?>
子どもの留守番で心配なこととしてあげられるのが「訪問者への対応」。
宅配便の配達、ご近所の方が持ってくる回覧板、新聞の集金や勧誘など、留守番中の訪問者としていくつかのケースが考えられます。
小学生の留守番では、誰が来てもドアを開けての対応はさせないのが防犯の鉄則です。
安全のためには、たとえ荷物の配達であっても、「受け取らなくていい」と決めておくことをおすすめします。
対応に不慣れな子どもの場合は、チャイムが鳴っても無理に出ないという選択肢もありです。経験を積み、ある程度きちんと対応ができるようになっている子であっても、インターホンやドア越しに対応させ、「お母さん(お父さん)はいま手が離せないので、あとでまた来てください」など、子どもだけで留守番をしていることを悟られないような言葉を教えてあげてください。
過去に起きた事件では、電気業者になりすまして鍵を開けさせたり、水漏れという緊急事態を装ってドアを開けさせたりという手口がありました。
子どもだけでの留守番が増える春休みのような長期休暇中に親の不在を狙った犯罪が繰り返し起きています。
子どもには、こういった犯罪があることを話して聞かせ、どのような用を告げられても決して不用意にドアを開けないよう、繰り返し教えてください。
困ったときは「確認するので、またあとで来てください」と伝え、すぐに保護者に連絡するよう決めておきましょう。
保護者の方は、子どもからの連絡にはすぐ対応できるように段取りしておくことが大切です。
<もしも、留守番中に電話がなったら?>
留守番中に電話がなることも考えられます。
電話についても来訪者の場合と同様に、対応の仕方をきちんと決めておき、出る場合には「お母さん(お父さん)はいま手が離せないので、またあとでかけてください」などと言って、留守を悟られないようにすることが必要です。
留守電機能や、転送機能をうまく活用するといいでしょう。
留守番中の訪問者や電話への対応の方法は、お子さんの年齢や成長度合いによっても少し違ってきます。
「こういうときは、どうする?」を具体的に話し合って、具体的なルールを決めておくと、子どもが迷わず、落ち着いて対応できます。
▼ 留守番中に多い「不慮の事故」は?ポイントを押さえ安全対策を
留守番中、家で長時間過ごしている子どもは、いろいろなことに興味を持つものです。
普段なら気にもとめないものに興味を持ったり、してはいけない遊びをしたくなったり...。
「うちの子はそんなことしない」と思わず、考えられるリスクに対しては先回りして安全対策をしておくことが大切です。
<火気管理を徹底する>
子どもは火への関心が強いものです。
もし手の届く場所にあれば、留守番中にマッチをすってみたり、ライターで紙片を燃やしてみたりしても不思議ではありません。
ライターやマッチなどを子どもの目につく場所に置いていませんか?
引き出しや棚のなかなどにしまっていても、そこにライターやマッチが入っていることを子どもが知っていれば、留守番中に手にする可能性はあります。
子どもに留守番をさせる場合は、ライターやマッチなど、火をつけられるものは全て、子どもが知らない、手が届かない場所にしまうことをお忘れなく。
<窓周り・ベランダからの転落事故を防ぐ>
窓やベランダから子どもが転落する事故は、過去に何度も繰り返されています。
高層階であれば、命を失う事故になりかねません。
転落事故の多くは、転落箇所のそばに足場になるものがある状況で起きています。
窓辺にある戸棚やテーブル、ベッドといった家具のほか、持ち運べる荷物や椅子などにも注意が必要です。
ベランダでは、エアコンの室外機、植木鉢や家庭ごみなどが子どもの足場になることもあります。
窓が開けられないように施錠すること、足場になるものを近くに置かないことを徹底してください。
ものの置き場、配置が適切かどうか、転落事故防止の観点で見直しておきましょう。
▼ ゲーム機やスマホ...インターネット機器にも安全対策を
親の目がない留守番中は、好きなことばかりしてストップがかけられなくなるお子さんも少なくありません。
パソコンやスマートフォン、ゲーム機などが自由に使える環境にあるなら、オンラインゲームや動画サイト、SNSなどが使い放題になってしまいます。
インターネットのリスクからどのように子どもを守るかをきちんと対策しておく必要があります。
保護者が不在の時は、機械的なペアレンタルコントロールが有効です。
端末のペアレンタルコントロール機能を使って、閲覧できるサイトや利用時間などをきちんと設定しておくことをおすすめします。
子どもからは不自由さや使いにくさをうったえられるかもしれませんが、親のいない時間に好き勝手にインターネットを使うほうが安全面では問題です。
使い方をコントロールする一方で、インターネットリテラシーを高めることも大切。
締め付けるばかりでは、子どもも反発します。
なぜいけないのか、どのような危険があるのかを親子で会話し、理解させながら、段階的にインターネットの使い方を子どもにゆだねていくことも必要です。
子どもとコミュニケーションを取りながら、信頼関係のなかでインターネットの使い方を身につけていくのが理想。インターネットやSNSがきっかけになった犯罪などをテーマに話し合うことも、子どものリテラシーを高めるのに役立ちます。
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1日留守番をして、無事に何事もなく過ごすのは、決して当たり前のことではありません。
お子さんなりにがんばった結果ですので、帰宅後はたくさんほめてあげてください。
そして、お子さんの話をたくさん聞いてあげてくださいね!2020.03.19