新1年生、はじめての携帯電話はいつから持たせる?どう選ぶ?
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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、今週から全国の多くの学校で休校措置が取られています。
いつもとは違う日常に、戸惑っているご家庭が多いのではないでしょうか。
あとひと月もすれば、1年生が入学式を迎えます。
少しでも早く、事態が落ち着くことを願うばかりです。
さて、小学生になるための準備もそろそろ大詰め。
必要なもののリストに、お子さんに持たせる防犯グッズとして「携帯電話」が入っているご家庭もあるかもしれません。
進学や進級をきっかけに、携帯電話を持たせることを検討するご家庭は少なくありません。
本当に携帯電話を持たせたほうがいいのか、新1年生にはまだ必要ないのか、迷っている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、新1年生の保護者の方に向けて、子どもの携帯電話について、知っておきたいポイントをまとめます。
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▼ 新1年生に携帯電話は必要?不要?
子どもに携帯電話を持たせるかどうかは、年齢で判断するものではありません。
目的や必要性に応じて、個々のご家庭で判断すべきものです。
携帯電話を持たせるのであれば、「何の用途で使用するのか」を明確にしておくことが大切。
新1年生に携帯電話を持たせる場合、以下のような理由があるのではないでしょうか。
・いざというとき連絡がつくようにしたいから
・GPS機能で子どもの居場所を把握できるようにしておきたいから
・防犯グッズのひとつとして活用したいから
いまの子どもたちは幼少時から親のスマートフォンに慣れ親しんでいて、ケータイデビューがスマートフォンという子どもも増えているそうです。
しかし携帯電話を持たせる目的を考えれば、必ずしもスマートフォンを持たせる必要はないように思えます。
保護者との連絡のために持たせるのなら高機能な機種やスマートフォンは不要です。
お子さんの居場所を確認するためのGPS機能が必要なら、メールや通話機能がなく、防犯目的に特化したココセコムのような端末もあります。
4月からの小学校生活で、「携帯電話があったほうがいい」と思うのはどんなときでしょうか。
子どもだけになる時間や場所、子どもの生活環境、ご家庭の事情などを考慮して、もう一度必要かどうかを考えてみてはいかがでしょうか。
本当に携帯電話ではないと目的を達成できないのか、他に適した方法やアイテムがないかも検討してみてください。
▼ 新1年生のための携帯電話選びのポイント
子ども向けの携帯電話は、各キャリアから発売されています。
いろいろなタイプがあり、どの機種を選べばいいのか、迷う方も少なくありません。
新1年生が使うことを考えれば、「余分な機能がないもの」「親が管理しやすいもの」という視点で、携帯電話の機種を絞り込んだほうがいいでしょう。
親との連絡、子どもの居場所確認が目的なら、通話とメール、GPS機能を備えていれば、十分に役割を果たしてくれるはず。
インターネットやゲームの機能があるものは、新1年生がはじめて手にする携帯電話としては機能が過剰ではないでしょうか。
インターネット機能がある携帯電話や、スマートフォン、子ども向けのスマートフォンには、持つことのリスクがともなうものです。
子どもがインターネットや携帯電話利用のリスクを理解し、使いこなせるようになるまでは、尚早に思えます。
お子さんをインターネットや携帯電話とどのように付きあわせるのか慎重に考えましょう。
新1年生の場合は、目的以上の機能を備えた機種はできるだけ避けて、最小限の機能だけを備えたシンプルな携帯電話や、安全や防犯に考慮された機種を選んだほうが安心です。
▼ 保護者は「ペアレンタルコントロール」の自覚を
子どもの携帯電話利用を考えるとき、必ず出てくるのが「ペアレンタルコントロール」というキーワードです。
ペアレンタルコントロールとは、保護者によるインターネット機器の利用管理のこと。
携帯電話に備えられた機能や、通信キャリアが提供するサービスを指して「ペアレンタルコントロール」と呼ぶことがありますが、本当の意味でのペアレンタルコントロールは、機種やシステムに頼るものではありません。
それらは補助的に活用するものであり、子どもの携帯電話利用の安全は保護者自身の意識にかかっていると言えるでしょう。
携帯電話を介したインターネット利用を子どもの自由なままにさせれば、悪質なサイトで有害な情報を目にしたり、見知らぬ人との交流によって犯罪やトラブルに巻き込まれたりすることも考えられます。
また、使いすぎは成長期の心身に悪影響を及ぼし、学校生活に支障が出るなどの問題も指摘されています。
どのようなリスクがあるのかをきちんと子どもに理解させ、注意を促したり、携帯電話やインターネットを正しく利用するためのルールや約束ごとをつくって守らせたりするのも、ペアレンタルコントロールのひとつです。
ペアレンタルコントロール機能の設定だけして、あとは子ども任せでは、安全にインターネットと付きあう能力は育ちません。
親がコントロールしながら、いいこと、悪いことを判断する力を身につけられるよう、サポートすることが肝心なのです。
これから1年生になる子どもにはまだ早い話のように思えるかもしれませんが、携帯電話に限らず、ゲーム機やタブレット端末など、子どもの身近にはインターネットにアクセスできる機器がいろいろあります。
小学校入学をきっかけに、ペアレンタルコントロールを意識してみてはいかがでしょうか。
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小学生になると、放課後に児童館や図書館に行ったり、友達と遊びに行ったりすることもあると思います。
「子どもには携帯電話を持たせているから」「いつでも連絡がつくから」と過信せず、遊びに行くときのルールや、困ったことがあったときの対応など、お子さんが安全に行動するために必要なことをきちんと話しあっておきましょう。2020.03.05