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映画で親子のコミュニケーションを!「30th キネコ国際映画祭」に行ってきました

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セコムの舟生です。

キネコ国際映画祭

世界各国から子どもたちに見せたい映画を集めて上映する、日本最大規模の子ども国際映画祭「第30回 キネコ国際映画祭」が、今年も東京の二子玉川エリアで開催されました。
「二子玉川ライズ スタジオ&ホール」「109シネマズ 二子玉川」を中心として、玉川高島屋S・Cや二子玉川公園など街一帯が映画館となるすてきなイベントです。
本映画祭は、世界3大映画祭のひとつとして数えられるベルリン国際映画祭の子ども部門の協力のもと、1992年に「キンダー・フィルム・フェスティバル」という名称でスタート。2015年に「キネコ国際映画祭」に名称を変更し、今年で記念すべき30回目を迎えます。セコムは映画祭のコンセプトに賛同し、2005年から協賛を続けています。

私もこの映画祭が大好きで毎年楽しみにしており、今年もわくわくしながら行ってきました。今回も元気いっぱいなお子さんたちがたくさん来場していて、会場はとても楽しい空気に満たされていました。

今回は「キネコ国際映画祭」の様子をレポートするとともに、私も世界中から集められた子ども向けの素晴らしい作品をいくつか鑑賞してきたので、特に心に残った作品をご紹介していきます。

* * * * * * * * *

▼ 小さなお子さんと一緒に親子で楽しめる映画祭
今年の「キネコ国際映画祭」も、映画の上映はいくつかの会場にわかれ、野外イベントやワークショップなど盛りだくさん。大勢の親子連れでにぎわっていました!

さっそくプログラムを上映する会場へ。
大きなスクリーンで迫力ある上映の109シアターでの上映のほか、小さなお子さんも楽しく鑑賞できる「二子玉川ライズ スタジオ&ホール」の会場では、通常の映画館のような座席ではなく、カーペットの上にソファやクッションが並べられており、思い思いに座ったり寝転んだりしながら、リラックスして鑑賞できるようになっています。
上映前には人気者のジョーイさんといっしょに毎回恒例の「キネコダンス」を踊り、会場は大盛り上がりです。

今年も楽しく「キネコダンス」
今年も楽しく「キネコダンス」

生で声優さんたちが吹き替えをするライブシネマ
生で声優さんたちが吹き替えをするライブシネマ

小さなお子さんがいるご家庭ですと「泣いたり騒いだりしたら迷惑がかかってしまう」「動き回ったりしたら危ない」といった理由で、親子で映画を観に行くことをあきらめてしまうことも多いのですが、「キネコ国際映画祭」では、そんな心配はありません。

上映されるのは、世界中から集められた子どものための良質な映像作品ばかり。
どのお子さんも食い入るようにスクリーンを見つめていて、映画の世界に入り込んでいることが伝わってきます。
きっと、普段とは違う特別な時間を、親子で共有できたのではないでしょうか。

またこの映画祭の特徴である「ライブシネマ」では、プロの声優さんたちが生で吹き替えを行います。
目の前でさまざまなキャラクターの声を使い分ける声優さんたちに子どもたちもびっくりしていました。

▼ お子さんに観てほしいオススメ作品のご紹介
さて、今年の「キネコ国際映画祭」でも、素晴らしい作品の数々に出会うことができました。
特に今年のプログラムでは、私の大好きな絵本作家さんの作品をアニメーション化した映画が2本も上映され、わくわくがとまりませんでした。
子どものためにつくられた映画ですが、大人も十分楽しむことができます。

どれも素晴らしい作品ばかりでしたが、私が鑑賞した中で特に心に残った5作品はこちら。

・それしか ないわけ ないでしょう THERE MUST BE MORE THAN THAT!
(日本/9分/2023)
まずは私の大好きな絵本作家のヨシタケシンスケさんの作品です。私は絵本で何度も読みましたが、アニメで見るとまた独特な感覚ですね。
お兄ちゃんから言われた言葉をきっかけに、不安な未来ばかりを次々と妄想する女の子。でも考え方次第では未来もいろいろあるのだということに気づくと、なんでもありな未来の姿が次々と現れて愉快な展開になるという前向きなメッセージを感じる作品です。

・自分らしく! Be Yourself, Enough!(ノルウェー/15分/2023)
12歳の少女ソルヴェーイは、サマーキャンプで知り合った少年ペールに惹かれています。彼女が動画の編集が得意だということを知ったペールは自分のMTB(マウンテンバイク)動画がかっこよく見えるように彼女に編集を依頼しました。ソルヴェーイは上手な他人の映像をとりこんだフェイク動画を作りますが、それをペールが勝手にSNSにアップしてしまい大慌て。
最初のうちは評判になりましたが、それがフェイク映像であることがばれて炎上してしまいます。
まさに現代のSNS利用の問題を描いた作品です。

・電気はどこから? Pig(オランダ/8分/2021)
ある日、眠っている豚さんの鼻がコンセントになっていることを発見!
その便利さに気付いた動物たちが際限なく電気を使い始めたが、ある日電気がつかなくなります。その原因を調べてみると、なんと豚さんがしぼんでしまっていました。
電気が止まった世界では、その反動で大変な事態になってしまいますが、最後に鼻がコンセントの象さんを発見します。(豚さんよりも大きい!)
愚かな住人たちはまた同じことを繰り返してしまうのでしょうか?
現代の豊かな社会に対するシニカルな視点が秀逸な作品です。

・ティラノがやってくる! You Look Yummy !(中国=日本=アメリカ/6分/2023)
これもまた私の大好きな絵本作家の宮西達也さんのティラノシリーズ。
親とはぐれてしまったうまく飛べないプテラノドンの子どもを見つけたティラノサウルスのハートは、その子を守りながら一緒に家族を探す旅をはじめます。
顔は恐いのに心はどこまでも優しいハートの姿に、父性を感じて涙があふれてきます。

・ぼくらのビッグ・ドリーム BIG DREAMS(チェコ/102分/2023)

バーネック監督と主演の少年も登場
バーネック監督と主演の少年も登場

今回のキネコ国際映画祭はチェコフェスティバルとコラボしています。チェコは中央ヨーロッパに位置する、古都の街並みと美しい音楽で知られる文化的な国です。キネコが目標とする世界最初の子ども映画祭「ズリーン国際子ども映画祭」の開催国でもあります。
本映画はそんなチェコで作られた長編です。
長野五輪で金メダルを取ったチェコのアイスホッケーチームに憧れて、11歳の少年ドミニクは友達を集めてホッケーチームを作ります。文房具屋で買ったおもちゃのスティックを持ちヘルメットさえないチームは、自分たちを見下す強豪のチームに戦いを挑みボコボコにやられてしまいます。
元プロのホッケー選手だったおじいちゃんにコーチをしてもらうことで次第に力をつけ、周囲を巻き込んでようやく再戦を挑むことになりますが、大切なメンバーが親に参加をさせてもらえない大ピンチに...
逆境にもめげずに様々な葛藤を乗り越え、チームとして輝いていく子どもたちの姿に大きな感動をもらいました。
上映後にはこの作品と主演の少年も登場し、撮影の裏話などを教えてくれました。

ほかにも素晴らしい作品がたくさんありました。たくさんの感動をもらって、あっという間に時が経ってしまいました。

▼毎年恒例のセコムブースも開設
屋外のセコムのブースでは、今年はスーパーボールすくいと恒例の巨大ガチャガチャを実施。たくさんの親子連れが集まり、カラフルなスーパーボールとオリジナルの缶バッチを手に入れた子どもたちは大喜びでした。

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今回も大盛況で幕を閉じたキネコ国際映画祭。
特に今回は、現代の問題点を作品に込めつつ、前向きなメッセージをテーマとした作品に心をうたれました。
他にも海外の文化の違いに驚いたり、大切なことに気づかせてくれたりする、そんな素敵な作品ばかりでした。
海外作品ならではの自由な感性や異文化にふれることは、きっと良い勉強になります。
小さなころから良質な映画に接することは、お子さんの成長にとても良い影響をもたらしてくれるはずです。
ぜひまた次回、映画祭に足を運んで、お子さんと素敵な思い出をつくってくださいね。

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2023.11.22

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