映画で親子のコミュニケーションを!「28thキネコ国際映画祭」に行ってきました
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セコムの舟生です。
世界各国から子どもたちに見せたい映画を集めて上映する、日本最大規模の子ども国際映画祭「キネコ国際映画祭」が、今年も東京・二子玉川エリアで開催されました。
新型コロナウイルスの影響による中止・延期を経て、約2年半ぶりの開催。
「iTSCOM STUDIO & HALL二子玉川ライズ」「109シネマズ 二子玉川」を中心に「玉川高島屋」「二子玉川商店街」にもエリアを拡大して、3月18日(金)から22日(火)の5日間にわたり実施されました。
本映画祭は、世界3大映画祭のひとつとして数えられるベルリン国際映画祭の子ども部門の協力のもと、1992年に「キンダー・フィルム・フェスティバル」という名称でスタート。2015年に「キネコ国際映画祭」に名称を変更し、今年で28回目を迎えます。セコムは映画祭のコンセプトに賛同し、2005年から協賛を続けています。
私もこの映画祭が大好きで毎年楽しみにしていましたので、約2年半ぶりに開催されることになり、わくわくしながら行ってきました。今年も元気いっぱいなお子さんたちがたくさん来場していて、会場はとても楽しい空気に満たされていました。
今回は「キネコ国際映画祭」の様子をレポートするとともに、私も世界中から集められた子ども向けの素晴らしい作品をいくつか鑑賞してきたので、特に心に残った作品をご紹介します。
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▼ 小さなお子さんと一緒に親子で楽しめる映画祭
今年の「キネコ国際映画祭」も、映画の上映はいくつかの会場にわかれ、野外イベントやワークショップなど盛りだくさん。私が訪問した三連休中は大勢の親子連れでにぎわっていました!
さっそくプログラムを上映する会場へ。
通常のシアターでの上映のほか、小さなお子さんも楽しく鑑賞できることを目的とした「iTSCOM STUDIO & HALL二子玉川ライズ」の会場では、通常の映画館のような座席ではなく、ソファやクッションが並べられており、思い思いに座ったり寝転んだりしながら、リラックスして鑑賞できるようになっています。
上映前には人気者のジョーイさんと一緒に毎年恒例の「キネコダンス」を踊り、会場は大盛り上がりです。
小さなお子さんがいるご家庭ですと「泣いたり騒いだりしたら迷惑がかかってしまう」「動き回ったりしたら危ない」といった理由で、親子で映画を観に行くことを諦めてしまうことも多いですが、「キネコ国際映画祭」では、そんな心配はありません。
上映されるのは、世界中から集められた子どものための良質な映像作品ばかり。
どのお子さんも食い入るようにスクリーンを見つめていて、映画の世界に入り込んでいることが伝わってきます。
そんなわが子を見つめる親御さんたちの優しい眼差しも印象的でした。
きっと、普段とは違う特別な時間を、親子で共有できたのではないでしょうか。
さらに、いくつかの作品は、声優さんたちが生吹き替えを行う「ライブ・シネマ」で行われ、目の前でさまざまなキャラクターの声を使い分ける声優さんたちに子どもたちも興奮し、映画に釘付けになっていました。
▼ お子さんに観てほしいオススメ作品のご紹介
今年の「キネコ国際映画祭」でも、素晴らしい作品の数々に出会うことができました。
子どものためにつくられた映画ですが、大人も十分楽しめます。
それぞれ素晴らしい作品でしたが、私が鑑賞した中で特に心に残った4作品はこちら。
・マリアカミラのプレゼント(コロンビア)
歩いている大人に手紙を渡してお願いごとをしていく少女マリアカミラ。いきなり手紙を渡された大人は困惑するが、その意味が分かると突然カエルや猛獣、サルなどに変身してみせる。少女はどうもその姿を誰かに見せたいらしいが....
最後にその意味が分かったとき、心に温かい思いがあふれます。
・アクセプト(日本)
大切な人が静かに最後の時を迎えようとしているとき、一瞬ともった命の灯に二人の世界は色を取り戻す。しかしそれも長くは続かずナースコールのボタンを押すことに逡巡する。そして最後の決断を下したときにあふれ出す感情は...
終わった後も心に残る美しい作品です。
・おばあちゃんの恋(オランダ)
認知症のおばあちゃんの施設に足しげく通って、ちょっとずる賢く小銭を稼いでいるエイミー。しかしある日おばあちゃんに恋人がいることが分かった!その彼からもお小遣いをもらってほくほくのエイミーだったが、突然彼は別の施設に移ってしまう。彼を探し求めるおばあちゃんのために、エイミーは今までためたお金を使って大作戦を決行する。
おばあちゃんが大好きな子どもの気持ちを全身で表すエイミーを応援したくなります。
・ホッキョクグマすっごくひま(日本)
これは独特の墨絵風の絵とリズムで掛け値なしに楽しい作品。日本語と英語で上手に韻を踏んで、最後までどんどん動いていく展開に自分の体も動き出しそうに。このシリーズをもっともっと観たいと思わせてくれます。
ほかにもたくさん素晴らしい作品がいっぱいで、あっという間に時が経ってしまいました。
▼セコムブースでは「セコムフォトスタジオ」を展開
屋外のセコムブースでは「セコムフォトスタジオ」を展開。スマートフォンでフラッシュ撮影すると不思議な絵が浮かび上がるフォトパネルを用意し、子どもたちはびっくりしながら楽しんでくれました。
また、セコムロゴ入りのカラーリフレクター(反射板)バンドがもらえる大きなガラポン抽選機も大人気でした。
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今年も大盛況のうちに幕を閉じたキネコ国際映画祭。
今年は家族のいろいろな愛情の形を描いた作品に、特に強く心を打たれました。
ほかにも海外の文化の違いに驚いたり、大切なことに気づかせてくれたりする、そんな素敵な作品ばかりでした。
海外作品ならではの自由な感性、異文化にふれることも、きっと良い勉強になります。
幼いころから良質な映画に接することは、成長に良い影響をもたらしてくれるはずです。
今年いらっしゃった方はまた来年度も、いらっしゃれなかった方は次こそ、映画祭に足を運んで、お子さんと素敵な思い出をつくってください。
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<お知らせ>
「第16回 キッズデザイン賞」募集開始!
2022年5月16日(月)まで「子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン」「子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン」「子どもを産み育てやすいデザイン」を顕彰する「キッズデザイン賞」の募集が今年もスタートしました!
デザインといっても、「意匠」だけではありません。
子どもや子どもの生み育てに配慮したすべての製品、空間、サービス、活動、研究が評価の対象です。「制度」や「取り組み」など広義のデザインのほか、子ども向けのものはもちろん、子ども目線を取り入れて開発されたものであれば、一般・大人向けのものであってもご応募いただけます。
たくさんのご応募をお待ちしています!
第16回キッズデザイン賞の詳細はこちらをご覧ください。2022.03.31