ケータイ頼みで大丈夫?子どもの行動や居場所を把握するには
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セコムの舟生です。
お子さんが成長するにしたがって、行動範囲や交友関係もどんどん広がります。
お子さんの行動範囲をきちんと把握できていますか?
「なかなか帰ってこなくて心配になったことがあるので、連絡がつくようにしておきたい」
「どこに行ったのか居場所がわかるようにしておきたい」
子ども向けの携帯電話など、GPS機能がある機器を持たせる保護者の方も多いようです。
いつでも連絡がつく、居場所がわかるということは、大きな安心につながることでしょう。
一方で、「いざとなればケータイがあるから...」という安心感が、お子さんを見守る目を曇らせてしまうこともあります。
今回は、子どもの居場所や行動を把握するために保護者の方ができることをまとめます。
親の目が届かない場所で、子どもの安全を守るための方法を考えてみましょう。
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▼ 遊びに行くときの「約束」を再確認しよう
まずは、子どもが遊びに行くときのルールをおさらいしておきましょう。
出かける前には必ず以下の3つを伝えることが、基本です。
<遊びに行くときに伝える3つのポイント>
(1) 誰と遊ぶのか
(2) どこで、何をして遊ぶのか
(3) 何時に帰ってくるのか?
低学年のうちはルールを守っていても、学年が上がるにつれて「決めてない」「わからない」などと曖昧に済ませてしまうことがあるかもしれません。
ケータイを持っているお子さんの場合、保護者の方も連絡がつく安心感があるので、「事前にしっかり把握しなくては」という意識が薄れてしまいがちです。
子どもの安全・防犯上、一緒に過ごす相手や目的地を明確にしておくことは非常に大切です。
予定している行動や行こうとしている場所に危険がないか、行ってもいいかを判断することは保護者の役目。
わかっている範囲で構わないので誰と、どこで何をして遊び、何時に帰るのかお子さんに約束させましょう。
▼ 子どもの行動や居場所を把握するために保護者ができること
もちろん、事前に聞くだけで子どもの行動のすべてを把握できるわけではありません。
子どもは気まぐれですから、突発的に別の場所に行ったり、あちこち移動を繰り返したりすることもあります。
「予定は変わるもの」との前提であらかじめ対策を立てておくことも、重要なことです。
約束の時間に帰ってこない、連絡がつかなくて心配...というときにも、子どもの居場所に見当をつけられるようにしておきたいですね。
以下のようなことを心がけると、子どもの行動パターンや連絡を取るべき先などが見えてきます。
(1) 子どもの「交友関係」を把握しておく
誰と仲良くしているのか、普段からお子さんの話をよく聞いておきましょう。
子どもからよく名前を聞く友達はフルネームまで把握して、保護者の方とも交流を持っておくといいでしょう。
お子さんが友達とどんな遊びをしているのかを聞けることもありますし、いざとうときは居場所を知る手がかりとなる情報を聞けるかもしれません。
学校行事のときに保護者同士で挨拶を交わすなどして、気楽に連絡を取り合える関係を築いておきたいですね。
(2) 子どもが「よく行く場所」「よくしている遊び」を把握しておく
お子さんが帰宅後、「今日はどこへ行ったの」「何をして遊んだの」と聞く時間をつくりましょう。
公園、児童館、図書館、コンビニや駄菓子屋さん、友達の家など、子どもが足を運ぶ場所は案外たくさんあります。
毎回話を聞いていると、目的地ごとの行動パターンが見えてきますし、今どんな遊びに熱中しているのかもわかるはずです。
遊びにも子どもたちなりのブームがありますので、"今"を知っておくことは行動や居場所の手がかりになります。
義務的に聞き出すのではなく、お子さんが楽しく話せるよう工夫してみてくださいね。
(3) 「行ってはいけない場所」を決めておく
子どもの行動範囲はどんどん広がりますが、危険な場所はあちこちに潜んでいます。
たとえば草深い河川敷や人けがない山林、工事現場や空き家、繁華街など、お住まいの地域で「行ってはいけない場所」を具体的に示し、なぜ行ってはいけないかをきちんと話しておきましょう。
判断基準を共有しておけば、お出かけ先でお子さんも自分で判断することに役立ちます。
▼ GPS端末は万能アイテムではない
ケータイやココセコムのようなGPS付き端末を持たせることは、安心材料のひとつにはなります。
しかし、だからと言って、子どもがどこに行ったのか、何をしているのかを知る努力を怠っていいわけではありません。
電源が切れている、どこかに置き忘れてしまったといった事態も珍しいことではありません。
モノに頼りすぎないことが大事。
いざというときには、親御さんの経験や勘が役立つことも多いものです。
お子さんとたくさん話して、お子さんを知るための情報をひとつでも多く持っておきましょう。
短時間でもいいので顔を見て向き合って、興味を持ってお子さんの話を聞く姿勢を見せることが大事です。
お子さんと何でも話せる関係を築ければ、行動や居場所もイメージしやすくなると思います。
もちろん、GPS端末が役に立たないということではなく、子どもの位置を知り、適切な行動をとるためには大変有用な道具です。その機能や使い方をしっかりと把握し、いざという時に使いこなせるように普段から確認と練習を行っておきましょう。
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どうしても居場所がわからず、夜遅くになっても帰ってこないなど、明らかに不測の事態が起きたときはどうしたらいいのでしょうか。
そのときは、警察への連絡をためらってはいけません。
お子さんを探す最終手段として、適切なタイミングで110番通報をすることも、頭の中に入れておきましょう。2018.10.25