夏の旅行や帰省で子どもの安全のためにできること
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セコムの舟生です。
暑い、暑い夏休みが続いています。
お子さまの熱中症対策は万全でしょうか。
水分・塩分補給はもちろんですが、睡眠不足や疲れが体温調整機能に影響するので、早寝早起き、バランスの取れた食事などの面からも熱中症対策を忘れずにしてください。
さてお盆休みには、ご家族で旅行や帰省を計画しているご家庭も多いと思います。
交通機関や行楽地も混み合いますので、お子さんから目が離せませんね。
人も車も多い夏休みシーズンには、いつもとは異なる事故や犯罪のリスクがあります。
子どもの安全のために保護者が注意したいポイントをまとめますので、ご家族でお出かけの前にぜひお読みください。
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▼ 混み合う場所で子どもが狙われる!?
ショッピングモールや飲食店などの商業施設で、子どもが性犯罪の被害にあう事件があとを絶ちません。
保護者の目が離れたわずかなすきを狙って、体に触られたり、盗撮されたりするケースが多くなっています。
なかには連れ去りなどの被害も発生しています。
楽しい時間にも、重大な事件に巻き込まれるリスクが潜んでいることを、保護者の方は知っておかなくてはなりません。
家族連れでにぎわい、不特定多数が自由に出入りできる場所には、子どもを物色する不審者が紛れている可能性があります。
お出かけ先でお子さんが被害にあわないよう、以下のような点に注意を払ってください。
□ 子どもだけで待たせない
混んでいる場所では、子ども連れで移動したり、用事を済ませたりするのは大変だと思います。
少しの間、別の場所で待たせたりすることがないでしょうか。
子どもを狙う者はこうしたすきを見ています。
常に保護者と一緒に行動させ、離れるときは誰かしら大人がそばで見守るなど工夫が必要です。
□ 常に子どもの居場所を確認する
子どもがどこにいるか、いつも意識しておくようにしてください。
混んでいる場所では、気がつくと子どもとはぐれてしまった...ということもありますよね。
手をつなぐ、大人より前を歩かせるなどして、離れないように見守りましょう。
行列に並んでいるときや、イベントやショーを見物しているときなどは、子どもが飽きてその場から離れてしまうことがありますので、とくに注意が必要です。
「あっちを見てきてもいい?」などと言われたときも、目を離さないようにしましょう。
□ 子どもだけでトイレには行かせない
商業施設や飲食店のトイレにひとりで入ったお子さんが性犯罪被害にあう事件が頻発しています。
被害者は幼児から小学校高学年まで幅広いので、しっかりしたお子さんでもひとりで行くのは心配です。
すぐ近くでも、必ず保護者がついていき、そばで付き添うようにしてください。
□ 子どもの服装に注意する
エスカレーター、ゲームセンター、イベント会場、書店など、さまざまな場所で子どもの盗撮被害が発生しています。
目の前のものに夢中になっていて、背後に意識が向きにくいときが狙われます。
夏は薄着の季節ですが、あまり露出の高い服装は控え、女の子はスカートの下にスパッツを着用するなどして自衛の意識をもたせましょう。
座り方や立ち居振る舞いにも注意するよう、日頃から教えてください。
防犯対策は、女の子に限った話ではありません。
男の子のわいせつ被害や盗撮被害も多数報告されています。
「まだ小さいから」「男の子だから」は狙われない理由にはなりません。
お子さんとよく話し合い、保護者から離れて勝手な行動をしないよう、言い聞かせてくださいね。
▼ 「もしも迷子になったら?」についてお出かけ前に話し合う
混雑した行楽地、駅や空港などで、子どもが迷子になると大変です。
体がまだ小さいお子さんですと、人混みのなかで探すのは簡単ではありません。
小学生でも迷子になれば不安です。
保護者の姿を探して歩きまわっていたら、ますます見つけにくくなってしまうでしょう。
もしも迷子になったら、どうしたらいいのか。
万が一に備えて話し合い、適切な行動を教えておくと落ち着いて行動できると思います。
□ はぐれたときの集合場所を決める
迷子になって不安そうにウロウロしていたら、不審者の関心を呼んでしまうかもしれません。
いざというときの集合場所を決めておくと迷わずに行動できます。
テーマパークなどなら園内の地図をよく見て全体を把握し、子どもでもわかりやすい目印があるところを集合場所にしましょう。
□ 困ったとき助けを求められる「人」を教える
迷子になったとき、誰に助けを求めればいいかを教えましょう。
施設のスタッフや駅員など、その場の職員に伝えるのが適切です。
小さなお子さんですとわからないこともあると思いますので、「あの服を着た人に言うんだよ」と具体的に教えておくといいでしょう。
はぐれたときに見つけやすいよう、目立つ色の帽子や服などを身につけさせるのも迷子対策のひとつ。混雑時の旅行や帰省では、少し離れてもパッと目につくものを選びましょう。
▼ サービスエリアや行楽地の駐車場では幼児の事故に注意
お盆時期は、サービスエリアや行楽地の駐車場なども多くの車が出入りしますので、事故のリスクが増すと言えるでしょう。
車の動きの予測がつきにくいのが駐車場です。
止まっていた車が急に発進したり、後退したり、車の陰から違う車が曲がってきたり。
このような場所を幼児だけで歩かせたら、いつ事故が起きてもおかしくありません。
事故を防ぐには、車に乗るときはお子さんを先に乗車させ、車から降りるときは大人が先に降りる...という乗車・降車順を徹底して、子どもだけで駐車場に立たせないこと。
駐車場を移動するときは、手をつなぐ、抱き上げるなどし、決してひとりで歩かせないでください。
保護者を追いかけて事故に巻き込まれるケースも見られますので、お子さんを待たせて車を取りに行くなら、必ず大人が付き添い、たとえ短時間でもひとりにさせないようにしましょう。
駐車場の事故は、自宅敷地内でも多発しています。
子どもが後ろにいるのに気づかずにバックさせてしまった、車庫から車を出す際に子どもが前にいるのに気づかなかった、など不幸な事故は枚挙に暇がありません。
帰省や旅行のときも、わが子がどこにいるのか、車の周りに誰もいないか、必ず確認してから車を動かすようにしてください。
「ここにはいないはず」「あっちで待っているはず」という思い込みが事故のもと。
楽しいお出かけを台無しにしないよう、お子さんの安全にはいつも以上に注意を向けてくださいね。
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子どもは夏休みの旅行や帰省を、早くから心待ちにしています。
非日常の楽しさは気持ちを高揚させますので、突発的な行動を起こしたり、はしゃいでケガをしたり...といったことが起こりがちです。
危険な場所を前もって知らせたり、早めに声をかけて気を付けさせたりして、落ち着いて行動させることが大事。
小さなお子さんであれば、人や車が多い場所では嫌がっても抱き上げたりベビーカーに乗せたりするなど、安全を最優先しなくてはなりません。
事故や犯罪を回避して、楽しい夏の思い出をつくってあげてくださいね!2018.08.02