暗くなってからの帰り道、子どもが狙われるのはこんな場所
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セコムの舟生です。
先日、「第11回キッズデザイン賞」が発表されました。
今年の最優秀賞(内閣総理大臣賞)は、西武鉄道の「進化したスマイルトレイン(新型通勤車両40000系)」でした。
ベビーカーを置ける空間構成や、子どもが大好きな外の景色が見られる窓の設計、社内空気環境の向上など、お子さんを連れて出かけたくなる要素満載の電車です。
私も子どもが小さいときは、子どもを連れて出かけたいけど電車の移動は大変でどうしても二の足を踏むことがありましたが、これなら楽しくお出かけできそうです。
ほかにも、スマホで小児科医と直接相談できるサービス「小児科オンライン」や、アニメーション手法を用いて、世界の子どもたちとよりよい地球の未来について話し合い考えあう「せかい!動物かんきょう会議」などさまざまな子ども目線で、子どもにとってよりよい社会づくりへの取り組みがキッズデザイン賞を受賞しています。
詳しい受賞作品についてはキッズデザイン賞のサイトをご覧ください。
さて、最近は日没がずいぶん早くなりました。
特に小学校高学年になると、塾や習いごとなどで帰宅が夕方以降になるお子さんも多いと思います。帰り道の安全が心配ですね。
暗くなると周囲が見えにくくなり、死角も増えるため、犯罪に巻き込まれるリスクも増します。
できれば保護者がお迎えにいったほうが安心ですが、ご家庭の事情で難しい場合もあるかもしれません。
そこで今回は、暗くなってから特に気をつけたい場所や防犯対策をまとめます。
ぜひお子さんと一緒にご一読ください。
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▼ 「死角」は自宅付近にもある
子どもを狙った連れ去りやわいせつ犯罪などが多く起きているのは「人の目が届きにくい場所」です。
日没後は、街中でも暗さが増して、不審者が身を潜められる場所が多くなります。
危険が迫っているのに、直前まで気づけない可能性もあります。
また、日中に比べて人通りも減るので、見とがめられにくく、犯行に及びやすいのです。
同じ道、同じ場所でも、昼間より危険が増していると考えるべきだと思います。
また、暗くなってからの時間帯は、家の近所や自宅の敷地内でも注意が必要です。
過去には、塾から帰宅した女児が自宅マンションの階段に身を潜めていた男に襲われる事件が起きています。
自宅近くを歩いていて車に引き込まれ、連れ去られる事件もありました。
いずれも夕方~夜間に起きています。
家が近づいてくると、安堵感から"スキ"が生じがち。
そこを狙われる可能性があることを知っておくべきでしょう。
▼ 暗くなってから子どもが気をつけなくてはならない場所は?
塾や習いごとで、暗くなってから帰宅することが当たり前になっているお子さんも多いと思います。
けれども、夜道を安全に帰宅できるかどうかは、決して「慣れ」ではありません。
何度も行き来している道でも、その日何が起きるか、誰も予測はできないのです。
どこが「危険な場所」なのか具体的に教え、回避方法を確認しておきましょう。
<夜の帰宅路にある危険な場所>
・人通りが少なく、明かりが少ない通り
・路上で停まっている車の近く
・電柱や自動販売機などの陰
・営業時間が終わってひと気がない会社やお店、公共施設など
・ビルの脇の通路や非常用階段など
お子さんが使う「夜の帰宅路」を親子で歩き、「危険な場所」と「安全なルート」を確認してください。
危険な場所、注意が必要な場所をお子さんに指摘させながら歩くと危険回避の意識が高まります。
また、いざというときに助けを求められる「安全な場所」も探しましょう。
「近いから」「いつも通っているから」という理由で、夜間の帰宅路を決めないことが大事です。
▼ 夜道の歩き方と安全対策
危険が増す夜間は、やはり保護者のお迎えが一番の安全対策と言えます。
お子さんがいる場所まで保護者が迎えに行くのが理想ですが、難しければ途中まででも迎えに行く方法を検討しましょう。
お子さんと途中で待ち合わせする場合は、コンビニの前など、人の目がある場所を選びます。
過去にはバス停で保護者と待ち合わせをしていた子どもが連れ去られる事件もありましたので、待たせる場所の安全性を確認して決めるようにしましょう。
またマンションやアパートなどの集合住宅は、部外者が入り込みやすく、子どもが襲われる事件が日中でも起きています。
住み慣れた自宅でも、夜間は敷地の入口まで迎えに行ったほうが安心です。
ご家庭の事情もあると思いますが、お子さんの安全のためにどうするのがいいのかもう一度、考えてみてください。
どうしてもひとりになってしまう区間がある場合は、以下のようなことを意識させてください。
<夜道をひとりで歩くときの注意点>
[1] 目的地に向かってキビキビ歩く
夜道では、常に油断せず、周りに注意を払いながら、キビキビと早歩きすることが大切です。
うつむきながら歩いたり、考えごとをしながら歩いたりせず、安全に家につくことだけに集中するよう教えましょう。
[2] 防犯ブザーを持ち、すぐに使える状態にしておく
夜道では、防犯ブザーは、カバンから下げておくだけではなく、手に持っていつでも使えるよう準備しておきましょう。
故障や電池切れで使えないことがないよう、月に1度くらいは実際に鳴らし点検してください。
[3] 携帯電話や音楽プレイヤーに夢中にならず、周囲の様子や物音に注意する
携帯電話で話しながら歩くことを防犯対策として勧めるケースも見られますが、後ろから近づく足音や気配に気がつかず、不審者の接近が察知できないことがあります。
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塾が繁華街や駅前などにある場合、子どもを狙った窃盗や恐喝などの犯罪も心配です。
行き帰りとも友達と一緒に行動するようにし、雑居ビルにある場合はエレベーターに乗るときも注意を払うなど、特別な防犯対策を教えておくことが重要です。
治安面で気になることがあるなら塾側とも話し合っておくといいと思います。
子どもの安全は、「気をつけて」「○○しなくてはダメだよ」などと言葉で伝えるだけでは守れません。起こりうる危険を予測して、保護者ができる限りフォローすることが大事なのです。2017.10.05