子どもの安全力アップに役立つ「防犯シミュレーション」とは?
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セコムの舟生です。
本日から、防犯や安全の基礎知識を楽しみながら学べる「親子でやってみよう ぼうはんクイズにちょうせん!」を公開しました。
子どもが間違えやすい防犯行動のおさらいや、新1年生の防犯入門にもぴったり。ぜひお子さんといっしょにチャレンジしてみてくださいね!
さて、各地から桜の便りが届いていますね。
日差しも暖かくなり、お子さんたちは春休みを楽しんでいるのではないでしょうか。
短い休みですが、旧学年の復習や進級に向けての準備をする大切な時間。
新しい学年を元気にすごせるようにサポートしてあげたいですね。
学習だけではなく、防犯や安全の対策を見直すことも大事です。
防犯や安全対策は、知識だけで身につくものではありません。
実践的な練習をしておくと、いざというときにスムーズに危険回避行動をとることができます。
今回は、春休みに親子で取り組んでいただきたい「防犯シミュレーション」をご紹介します。
入学を間近に控えた新1年生もぜひチャレンジしてみてくださいね!
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▼ 基礎編:まずは声かけの対応を「防犯シミュレーション」で学ぶ
「防犯シミュレーション」とは、不審者からの声かけや、腕をつかむなどの強引な手段への対応方法を学ぶ実践的な練習です。子どもの日常に潜む危険を知り、その対処方法を身につけるのに効果的です。
定期的に繰り返し練習することをおすすめします。
【防犯シミュレーション(基礎編)のやり方】
保護者の方が不審者役になり、さまざまな声かけでお子さんに一緒に来るように誘い出します。
お子さんの好きなもので誘惑したり、助けを求めたり、いろいろな声かけのパターンを考えてみてください。どのような声かけに対しても、しっかり断れるようになることが最初の目標です。
声かけのパターンをあげますので、参考にしてください。
● 声かけのパターン
・子どもが好きなものや関心のあることで誘う
「◯◯(お子さんの好きなもの)を買ってあげるから、一緒においでよ」
「家にお菓子がたくさんあるんだ。取りに来てくれたらあげるよ」
「今サッカー選手の△△さんが来ているから、一緒に来れば練習できるよ!」
・子どもに助けを求める
「道に迷っちゃったから、小学校まで連れて行ってくれる?」
「お財布を落としちゃったんだ。お礼をするから一緒に探して」
「具合が悪いから病院まで連れて行って」
・緊急性を装う
「お父さんが事故にあった!病院に行くから車に乗って」
「お母さんがすぐ帰ってきてって。頼まれたから家まで送るよ」
「おうちが火事だよ!急いで一緒に来て!」
お子さんの回答にもいくつかパターンがあります。
状況に応じて使い分けられるようになるといいかもしれませんね。
● 声かけに対する回答例
・「イヤです」
・「知りません」
・「大人に聞いてください」
・「お母さんに聞いてきます」
など
<基礎編のポイント>
子どもが怖がったり、飽きてしまったりしないよう、ゲーム感覚で取り組むことが大切です。
ちょっとでも返答をためらうようなら、親御さんの勝ち。
きっぱり拒絶できたら、お子さんの勝ちです。
リアリティーのある声かけを考えられるのは、子どもの性格や好みをよく知っている親御さんならでは。
ありきたりな誘い文句ではなく、お子さんが思わず考え込んでしまうような言葉を考えてみてくださいね。
▼ 応用編:防犯ブザーも使って防犯行動を身につけよう!
声かけへの対応に慣れてきたら、より実践的な練習に移りましょう。
子どもの声かけ事案では、体や服をつかむ、付け回すなど強引なケースも多々見られます。
不審者から危害を加えられない距離の取り方や、防犯ブザーを鳴らすタイミングなどを練習しましょう。
【防犯シミュレーション(応用編)のやり方】
声をかけられたときは、とっさに大人が両手を広げたくらい相手から離れるのが基本です。
防犯シミュレーションで「両手を広げた距離」を体感しておきましょう。
少しでも相手が近づいてくるそぶりを見せたら、その分、体を引く。
常に一定の距離を保って、いつでも走って逃げ出せるような体勢をつくる練習をしてみてください。
しつこく近づいてくるときや、体をつかまれそうになったときなどは、防犯ブザーを鳴らす、大声で「助けて~!」と叫ぶなどの防犯行動が必要になります。
防犯ブザーは、実際の被害がなくても、「危ないかもしれない」「怖い」と思ったときは、いつでも鳴らして大丈夫!と教えてあげてください。
防犯ブザーに慣れておくことも大切なので、お子さんの判断したタイミングで防犯ブザーを鳴らす練習もしてみましょう。
<応用編のポイント>
不審者に狙われたときに重要なのは、状況判断です。
どうすれば安全なのかを考え、とっさに行動に移せるようになることが肝心。
たとえば、腕をつかまれたら、防犯ブザーを鳴らすことはできません。
ひょいと抱え上げられてしまえば、逃げ出すこともできない場合があります。
体でそれを知ることで、逃げるタイミングや助けを求めるタイミングを、子どもなりに考えるようになるはずです。
ただし子どもを怖がらせては逆効果。ときには「つかまえたぞ~!」とお子さんをくすぐったり、コミカルな動きをしたりして、笑いやスキンシップを交えて取り組んでみてくださいね。
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防犯ブザーはランドセルのショルダー部分、子どもがスムーズに手が届く位置に取り付けるのがおすすめ。成長にともなって、手が届きやすい位置が変わるので、防犯シミュレーションの際に取り付け位置を調整しましょう。
また、音が途切れる、音が小さいといったときは、電池の換え時です。
新学期がはじまる前に、防犯ブザーの点検も兼ねて防犯シミュレーションにトライしてみてくださいね!2016.03.28