「よくある事故」を防ごう!子どもが自転車に乗るときの注意点
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セコムの舟生です。
まもなく春休み。
子どもたちは外で遊ぶ機会が増えるのではないでしょうか。
陽気が良く、自由時間が多い春休みには、子どもの行動範囲も広がります。
自転車を利用しているお子さんは特に行動範囲が広がりそうですね。
親の目の届かない場所でどんな行動をしているのか、交通ルールをきちんと守って安全な乗り方をしているのか、保護者の方の心配はつきません。
子どもの自転車事故には、「よくあるパターン」があります。
事故が起きやすい状況を知れば、自転車乗車中のリスクを減らすこともできるはずです。
春休みを迎えるにあたって、もう一度お子さんと自転車の安全について話し合いましょう。
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▼ 小学生に多い「出会い頭の事故」
「子どもの安全NEWS」でも取り上げていますが、子どもの交通事故は連日のように発生しています。特に自転車乗車中は、命に関わる大きな事故につながりやすい傾向があります。
警視庁が発表した「小学生の交通人身事故の発生状況(平成27年中)」によると、自転車事故で最も多いのは、「出会い頭」の事故で7割近くを占めます。また、「右折時」や「左折時」の事故も多くなっています。子どもに違反がないケースが約半数を占めますが、安全確認不足や、一時停止の怠りなどが原因で発生している事故も多く見られました。
「出会い頭の事故」は、交差点で起きることが多い事故です。
信号機がある大きな交差点だけではなく、道と道が交差する場所なら、どこでも出会い頭の事故が起こりえます。
「ここから車が来るはずがない」という思い込みや、「向こうが止まるだろう」という意識を持たないようにすることが重要です。
いつも「車が来るかもしれない」という意識を持つことが大切。
事故防止の意識を高めて安全運転を心がけましょう。
▼ 実際に起きた自転車事故のパターンから危険を予測する
「子どもの安全NEWS」で取り上げた自転車事故の中から、よくあるパターンをピックアップしてみました。
<出会い頭の事故>
・信号機がない交差点を自転車で進行してきた小4男児が、左から直進してきた乗用車と衝突
・信号のない市道の交差点を自転車に乗った小3男児が右折したところ、対向車線を走っていた車と衝突
・信号がなく見通しが悪い交差点で、自転車に乗った小4男児が軽トラックと出会い頭に衝突
・信号のない三差路を、自転車で走行していた小5男児が乗用車と衝突
「出会い頭の事故」は、信号のない交差点でよく起きていることがわかります。
交差点や道路の交わる場所では、必ず一時停止して安全確認を確実に行うように教えましょう。たとえ車の往来が少ない住宅街でも、「あの道から車が出てくるかもしれない」という意識を持ち、道路状況を予測できるようになることが大事です。
<右折車や左折車による巻き込み事故>
・青信号の交差点を自転車で走行していた小5女児が、左折してきたコンクリートミキサー車にひかれる
・交差点の横断歩道を自転車で渡っていた小4女児が、交差点を右折してきた乗用車が衝突
・青信号の横断歩道を自転車で渡っていた小5男児が、交差点を左折してきたダンプカーに巻き込まれる
・青信号の横断歩道を自転車で渡っていた小2女児が、交差点を左折してきたトラックにひかれる
信号機がある交差点でも、自転車の事故は起きています。
たとえ青信号でも注意が必要です。
車の右左折時の巻き込み事故が多く起きていて、なかでも死角が多い大型車両には十分に注意しましょう。交差点で大型車両が近づいてきたら、信号が青でも、一旦止まるなどして安全を確保するよう教えてください。近づいてきた車両が、確実に止まったことを確認してから渡る習慣をつけることが大切です。
▼ 子どもに自転車事故の危険をどう教えるか?
移動速度の速い自転車は、歩行中よりも広範にわたって素早い状況判断が求められます。自転車の操作技術を高めることと、事故の危険を予測して回避する力を並行して身に付けましょう。
「これくらい大丈夫」という過信が事故を招くこともあります。「事故が起きるかもしれない」と考えながら慎重に乗るよう、よく言い聞かせてください。
事故を防ぐためには、状況に応じてスピードをゆるめたり、一時停止したり、場合によっては自転車を下りて押して歩いたり...といった臨機応変な判断ができるようになることが必要です。
本人が道路状況から先の危険を予測できることが最終目標ですが、まずは「ここは必ず一度止まること」、「この交差点は曲がってくる車が多いからね」、「ここでカーブミラーを見ようね」など、具体的に情報をインプットしてあげることも役に立ちます。
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進級後は行動範囲がさらに広がることも考えられますので、春休みのうちに、自転車に乗るときはどんなことに注意すればいいかをしっかり話し合ってみてくださいね。
お子さんが自転車に乗る姿をチェックすると、注意するポイントも見えてくるかもしれません。
また、自転車そのものの不具合による事故や、荷物の紐などが車輪に引っかかって転倒する事故なども起きています。自転車の定期点検は必ず行い、荷物の乗せ方なども具体的に教えましょう。2016.03.24