薄着の季節はご用心!子どもを狙った性犯罪の現状
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セコムの舟生です。
すっかり春らしく、気持ちのいい季節になりました。
「暑いからシャツを脱ぎたい」
「ショートパンツやスカートがはきたい」晴れた日には気温も上がり、薄着になることが多くなりますね。
半袖や半ズボンを着る機会が増えるのは、ごく自然なこと。とはいえ、ひと目をひく服装には注意が必要です。
服装がきっかけで不審者の関心をひいてしまったり、盗撮されたり、児童ポルノの被害にあったりするケースがあります。
今回は、子どもをめぐる性犯罪被害の現状と、服装の対策について考えてみましょう。
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▼ 狙われやすいのはどんな服装?
お子さんが外出するときは、以下のような服装に注意してください。<注意!不審者に狙われやすいファッションは?>
・ 過度に可愛らしい服装
・ 年齢に相応しくない大人っぽい服装
・ 腕や足などを多く露出した服装
・ 首周りがゆるんでいる、シャツがはみ出ているなど、だらしなく見える服装
・ サイズが大きすぎたり小さすぎたりして、身体に合っていない服装スカートの下にはスパッツなどをはく、肌着を着るなど、対策を考えましょう。
女の子だけではなく、男の子も同様に考えてください。小学生でも大人顔負けのおしゃれなファッションの子も多いですが、子どもだけで遊ぶときや通学のときには不適切です。
場に適さない違和感のある服装は、必要以上にひと目を集め、関心を持たれてしまう可能性があることを忘れないでください。
▼ 増加傾向にある子どもの犯罪被害、多くはわいせつ目的
平成26年度の「警察白書」によると、13歳未満の子どもが被害者となった犯罪は、2万6,939件で、前年度より1,327件増加。ここ10年近くは減少傾向にあったにもかかわらず、平成25年は増加に転じました。子どもの被害件数の割合が高いのは、「略取・誘拐」、次いで「強制わいせつ」、「公然わいせつ」の順。「略取・誘拐」も、わいせつ目的であることが多いようです。
子どもの安全NEWSでも取り上げていますが、昨年は、子どもを狙った連れ去り・監禁事件が頻発しました。また、悪質な声かけや、連れ回しなども頻繁に報じられ、子どもを狙った犯罪の増加が実感として迫ってきます。
▼ 他人ごとじゃない!「児童ポルノ」被害
内閣府の「平成26年版子ども・若者白書」によれば、児童ポルノ事犯が増えているそうです。
平成25年中の児童ポルノ被害は過去最多の646人。
被害者の年齢を特定できず、鑑定して事件化した事案を含めると、被害者は1,244人にのぼります。内訳を見ると、小学生以下の子どもが占める割合は4割以上。
未就学児も含む低年齢層が、児童ポルノ被害の中心になっているのが現状です。
女の子だけではなく、男の子の被害者も含まれています。被害の経緯はさまざまです。
商業施設やイベント会場など、混みあう場所でスカートの中を盗撮されたり、公園で水浴びしているところを盗撮されたり、温泉などの入浴施設で盗撮されたりと、いたるところで児童ポルノにつながる被害が発生しています。
カメラも小型化・高性能化しているので、被害にあっても気づかないケースも多いようです。年齢、性別を問わず、「無防備な子どもは狙われる可能性がある」と考えなくてはなりません。
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これからの季節は、小さなお子さんが公園や河原などで水遊びをする機会も増えると思いますが、不審な人物がいないか、盗撮されていないか、周囲に目を配ることが大事。
ひと目につく場所で子どもを着替えさせるのもやめましょう。保護者の方がしっかり対策をおこなうことが、子どもをわいせつ犯罪から守ることにつながります。
服装への警戒だけでなく、ひとりで行動しないことも大切。
また、周りから見えにくく死角になりやすい場所や、ひと気の少ない場所といった「狙われやすい場所」についても話し合っておきましょう。集合住宅の階段、駐車場・駐輪場、樹木の多い公園など。
子どもを狙う犯罪者は、そうした場所がどこにあるか把握しており、無防備な子どもが通りかかるのを待ち受けています。2015.04.09