【入学準備特集4】小学生も狙われる!女の子も男の子も油断できない性犯罪
-
セコムの舟生です。
【入学準備特集】も、連載4回目を迎えました。今回お話するのは、子どもを狙った性犯罪についてです。デリケートな話題ですし、「子どもに性の話はまだ早すぎる」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、性犯罪被害の統計は、少なくとも最低限の知識と対策を知っておく必要があることを物語っています。
警察庁から2月16日(木)に発表された「少年非行等の概要(平成23年1~12月)」によれば、平成23年の子どもの性犯罪被害の認知件数は4,124件。過去10年間でみると減少傾向にあるとされています。とはいえ、決して少ないとはいえない数値です。
また、昨年9月に発表された「平成23年上半期の犯罪情勢」で見ると、強制わいせつの被害のうち、子どもが被害者になった割合は53.5%。同じく公然わいせつが46.4%、強姦が46.1%...となっています。この統計からわかるのは、性犯罪の被害者のほぼ半数は子ども、ということです。
今回の【入学準備特集】では、幼い子どもにどうやって「性犯罪」を説明するかまで含めて、ご紹介します。入学前にぜひご一読ください。
* * * * * * * * *
▼ 子どもには自己防衛を!
子どもが被害者となった性犯罪の中には就学前の幼い子どもや、男の子が狙われた事件もあります。「まだ小さいから」「ウチは男の子だから」「普通はそんなことありえないだろう」と思わずに、性犯罪にあわないよう対策をしておく必要があるでしょう。これから小学校に入れば、子ども同士で友だちの家を行き来したり、公園で遊んだりする機会も増えます。また、だんだん暖かくなって、薄着になる季節でもあります。「ウチの子も狙われるかもしれない」ということを考慮して、親御さんが服装を気にかけてあげてください。
女の子なら、肌着をしっかり着せる、スカートの下にスパッツをはかせるなどの自衛策も必要ですし、男の子も過度の露出は避けたほうが賢明です。
▼ 子どもにどうやって教える?
子ども自身も、性犯罪から身を守るために最低限の理解は必要です。しかし、デリケートな問題ですし、小さなお子さんには理解しにくい内容もあるかもしれませんね。そのようなときには「プライベートゾーン」という言葉を使うことをおすすめします。プライベートゾーンとは、人に見られたり、触らせたりしてはいけない場所のこと。子どもに性犯罪について教えるときに便利な言葉です。おしりや胸など、水着になったときに隠れる場所と説明するとわかりやすいでしょう。
お子さんには「プライベートゾーンは"自分だけの場所"という意味だよ。ほかの人に見せたり、触らせたりしてはダメ」と教えてあげてください。それ以外にも、口や足など、知らない人から触られたら「気持ち悪いな」と感じる場所も、プライベートゾーンです。
▼ 危ない場所を知っておきましょう!
警視庁の「防犯チェックポイント」では、実際に性犯罪が起きた事例を紹介しています。お子さんと一緒に、該当する場所を確認してください。【こんな場所で性犯罪は起きる!】
・ マンションのエレベーター
・ マンションの階段・踊り場・屋上
・ 自宅の玄関
・ 自転車置き場エレベーターが閉まる瞬間や、玄関のドアを開けた瞬間に、後ろから押し入られるケースも多発しています。子ども部屋に忍び込んで起きた事件もありますから、自宅でも戸締りには注意したいですね。
普段、当たり前のように遊ぶ場所にも、もしかすると危険が潜んでいるかもしれません。小学生になれば、親から離れて行動する時間がだんだん増えていくでしょう。そんなとき、「ここは危ないかもしれない」と知っているかどうかで、行動にも差が出てくるはずです。
* * * * * * * * *
性犯罪から身を守る上では、「知らない人への対処法」や「防犯グッズ」なども役に立ちます。ぜひもう一度、目を通してみてください。
どんなときでも「怪しい人には近づかない」「大きな声を出す」「危ないと思ったらすぐ逃げる」が基本行動。ここだけは、条件反射でできるくらい、しっかりと教えておきたいものですね。
2012.02.28