日が長くなりました。帰宅時間に注意を!
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セコムの舟生です。
このところ、「ずいぶん日が長くなったなぁ」と感じます。夕方、仕事場の窓から暮れなずむ空を見ると、いくら遊んでも遊び足りなかった子どものころの夏に、つい思いを馳せてしまいます。
日が長くなり、夕方になってもまだ明るいと、子どもは「まだ遊べる!」と思ってしまいがち。しかし、明るいからといって安全だというわけではありません。
今回は、夏場の帰宅時間と注意点について、考えてみましょう。
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▼ 約束をきちんと守れていますか?
これまで何度か、遊びに出かける際のルールをきちんと決めることの大切さをお伝えしてきました。保護者の方が子どものお出かけ前に必ず確認したいことは3つです。(1) だれと遊ぶのか
(2) どこで何をするのか
(3) 何時に帰るのか日没時間が遅くなると、特に(3)の帰宅時間がルーズになりがちです。親のほうも「まだ明るいから...」とのんびり構えてしまいがちなのですが、子どもを狙った犯罪は、夕方6時までに多く発生しているのです。日が長くなってきたこの時期だからこそ、改めて遊びに行くときのルールを守ることを、お子さんに言い聞かせてください。
▼ 例年より暗い夏
大幅な電力不足が予想されている今年の夏。いまでもすでに、不要な蛍光灯を消すなどして節電に努めているお店もありますね。「電気の無駄使い」を減らすことは絶対に必要ですし、とても素晴らしいことだと思います。しかし、子どもの防犯を考えると、気がかりなこともあります。店舗の看板などを消したり、駅や街路灯など公共性の高い場所でも蛍光灯の使用を控えたりして薄暗い場所が多くなりました。
暗い、ということは、周りから見えにくくなるということです。死角が増えれば、物陰に隠れることも容易になりますし、人目にもつきにくくなります。つまり、よからぬことを考える人が、子どもに近づきやすくなるのです。
警視庁でも、夜間帯の節電による、住宅街や通りの暗がりを利用した街頭犯罪への注意を呼びかけています。またそれだけではなく、明るさに欠ける場所では、交通事故の危険性も高まります。
これからどの程度、節電の影響があるかはわかりませんが、一度親子で夕暮れの時間に街を散策してみるとよいかもしれません。そして、どこに危険が潜んでいるか、去年の夏との違いを一緒に考えてみてください。こうした実践的な活動を通した親子のコミュニケーションがあると、お子さんも帰宅時間を守ることの重要性を理解しやすくなると思いますよ。
▼ よく行く場所や交友関係を知っておきましょう
どれほど言い聞かせていても、子どものことですから、ときには時間を忘れて遊んでしまうこともあるかもしれません。「まだ帰ってこない!」というときにも慌てないためには、普段からお子さんの交友関係や遊び場所を把握することが大切です。よく遊ぶお友だちは名前だけではなく、家の住所や電話番号も知っておきたいところです。保護者同士で連絡を取り合える関係が築けると良いですね。
そうすれば、約束した時間までに帰らないときでも、お友だちの家に連絡して、居場所や帰った時間を確認できますし、どこでどんな遊びをしているのかを知る術にもなります。心当たりの場所をすぐに探すこともできるでしょう。
よく行く場所から自宅までの帰宅ルートは、あらかじめ人通りが多くて安全な道を子どもと一緒に確認しておき、どの道から帰るかを決めておくことをおすすめします。通る道が決まっていれば、お迎えに行くときも入れ違いになることを防げます。
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夕方になると、防災無線を使って定時チャイムや音楽を流している地域が多いので、それを合図に帰宅するように言い聞かせているご家庭も多いと思います。帰宅の合図になるものがないようでしたら、お子さんに腕時計を持たせるのもよい勉強になるかもしれませんね。
夕暮れ時に遊んでいる子どもを見かけたら、早く帰るよう声をかけたりして、地域ぐるみで子どもの安全を守りたいものです。
2011.06.23