悪い人に捕まりそうになったら、「やっつける!?」
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セコムの舟生です。
子供たちに「悪い人に捕まりそうになったら、どうする?」と聞くと、「逃げる!」と答える子供が大半ですが、なかには「やっつけてやる!」という答えが返ってくることがあります。
子供の防犯Q&A パート3の質問にもありましたが、「いざというときのために護身術を教える必要がある」と考えている親も多いようです。しかし、本当に悪い人に捕まりそうになったときに、子供が大人に立ち向かっても大丈夫なものでしょうか?
今回はお父さんの力を借りて、「危ない場面でどうすればいいのか」を家族みんなで一緒に考えてみることにしましょう b(⌒o⌒)
今回、お父さんには子供を捕まえる悪い人の役をしてもらいましょう。子供は悪い人から逃げる役ですよ。お子さんには「お父さんは悪い人の役だから攻撃して逃げてもいいよ!」と話しておきましょう。
このシミュレーションの目的は「大人にパンチやキックをしても効かないんだ...」「大人が本気で力を出すと、抵抗するのは難しいことなんだ」と、子供に気づかせることです。
お父さんは、子供が攻撃をしてきたらすかさずかわして、お子さんをすばやく捕まえてください。ただし、迫真の演技で子供を怖がらせたり、ケガをさせたりすることのないように、また逆にふざけっこにならないように注意してくださいね。あくまでも楽しくおこなうことが防犯シミュレーションの基本です。
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本当に危険な目にあったときは、大人だって声も出せず、身動きもできなくなってしまうことが普通です。「だから、万一のために護身術を...」
そう考える気持ちはわかります。セコムのアンケートでも、ほぼ半数の人が「護身術は必要である」と答えています。もちろん護身術がムダだというつもりはありません、すばやく動いて身をかわしたり、相手との間合いをはかったり、緊迫した状態でも冷静さを保つことができる心を鍛えるなど、さまざまな効果が期待できます。ただし、護身術を習っていることで「自分は強いんだ」と思い込み、やっつけてやろう!と考えることは大変危険です。攻撃をしたことで相手にのばした手足をとられてしまったり、逆上されたりして危害を加えられることもあるでしょう。
とはいえ、実際に不審者に腕を捕まれたりしたら、噛みついてでも相手を振り払って逃げることは子供にも教えておくべきです。まずは子供にそんな怖い思いをさせないように、知らない人には近づかないという基本を子供にしっかり覚えさせましょう。そのためには日頃から防犯シミュレーションなどをおこない、子供の危険を回避する力を育てましょう。
「手で膝をかかえて石のように地面にうずくまる体制をとるといい」という意見もアンケートには多く見られますが、すべてのお子さんに有効な方法とは言えません。ご自宅でお子さんと試してみてください。体の小さな子供の場合には簡単に抱え上げられてしまい、かえって危険です。
□ 悪い人に捕まりそうになったら
・大声を出す
⇒日ごろから練習をしておきましょう!・防犯ブザーを鳴らして逃げる
⇒すぐに鳴らせる練習をしておきましょう・安全な場所に、すばやく逃げ込む
⇒交番、コンビニ、「子ども110番の家」など。ちゃんと「助けて!」と言えるように・車で追われたら進行方向と逆に走って逃げる
⇒車は急には走る方向を変えられない2007.09.21