事前に備える ~塾や習いごとの行き帰り~
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セコムの舟生です。
前回は、"学習塾に通う子どもの安全対策推進委員会"の委員をしているセコム株式会社 IS研究所の甘利氏が、『学習塾に通う子どもの安全確保ガイドライン』について紹介してくれました。
『学習塾に通う子どもの安全確保ガイドライン』には、「通塾時における安全確保」「学習塾教職員の資質の向上」「安全を重視した学習環境の整備」という学習塾事業者などが守るべき基本的方針が提示されていました。
お子さんを塾に通わせている保護者にとっては、すべて気になる点ではあると思いますが、そのなかで最も保護者が心配している点は、「通塾時における安全確保」ではないでしょうか?午後9時頃だと思いますが、仕事が終わって帰宅する時間帯に、学習塾帰りらしき小学生と一緒に駅の改札を出ることがあります。改札を出て、1人で夜道を歩いている子供の姿を見ると、「こんな遅い時間に、子供が1人で歩いていて大丈夫なのかなぁ」などと心配になり、帰宅方向が一緒だったりしたときには、なるべく近くを歩いてあげる...なんてこともあります。
小学校の高学年や中学生になると、塾から帰る時間は、どうしても夜間になる場合が多いようです。とくに、学習塾が自宅から離れている場合などは、帰宅する時間が夜遅くなるケースも少なくありません。
以前、甘利氏に「安全な通塾方法はあるのか?」とたずねたことがあるのですが、「やはり保護者の付き添いのもとで通塾することが一番」と言っていました。また、塾までの付き添いが難しい場合は、「同じ塾に通う近所の子供たちと集団通塾し、子供たちがわかれる場所まで保護者が迎えに行く」ということが望ましいとも。
しかし、両親が共働きだったり家庭の事情があったりと、塾への行き帰りに保護者が付き添ってあげられない家庭も少なくはありません。そういった場合は、保護者として、お子さんのためにできる限りの備えをしてあげることが大切です。
まずは、通塾路の点検をしてみましょう。
昼と夜とでは街の様子も変わってきます。昼間は賑やかな通りだったのに夜は街灯が少なく、人通りもまばら、なんてこともしばしばあります。まずは、お子さんが通っている道の"夜の状態"をきちんと把握しましょう。
また塾に行くとき、お子さんがどの道を通っているかご存じでしょうか? お子さんは、さまざまな理由から、親の思いもよらぬ近道や抜け道を使っていることがあります。知っているつもりで、親が見落としている落とし穴は、意外とあるのです。
「通学路マップ」と同様に「通塾路マップ」をつくってみてもいいですね。親子で作成した「通塾路マップ」をもとに、「この場所で不審者と遭遇したとき」などと、どのような行動をとれば危機回避ができるのか、具体的な手段を親子でシミュレーションしておきましょう。
塾や習いごとの行き帰り、保護者がお子さんのために、どれだけ事前に準備をしてあげられるかが、子供の安全確保の大きな鍵となっているようですね。できる限り、危険を回避してあげられるように、事前の準備をしてあげたいものです。
2006.06.15