突然の大雨!急な天候変化のときの「どうする?」を子どもに教えよう
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セコムの舟生です。
梅雨前線や台風などの影響で、晴れ間が少なかった今年の梅雨。
ようやく各地で梅雨明けが発表されていますが、梅雨の終わりには、突然の大雨や雷雨に見舞われることがあります。
引き続き天候変化には注意が必要です。特に、突発的で局地的に大雨が降るいわゆる「ゲリラ豪雨」は予測が困難。
夕方、ちょうど帰宅時間帯に発生することが多いので、子どもにもどう対処したらいいかを教えておく必要があります。
今回は、夏場に多い突然の大雨をテーマに、災害や事故に巻き込まれないよう対策をお話しましょう。
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▼ 「非常に激しい雨」が増えている
急激な天候変化をもたらす夏の積乱雲。
積乱雲は、気温が高くなった日の午後に発生することが多く、大気の状態が不安定だと、急速に積乱雲が発達して、ゲリラ豪雨と呼ばれるような局地的な非常に激しい雨を降らせることがあります。竜巻などの激しい突風や雷、ひょうなどをともなうこともあります。ひとつの積乱雲が大雨を降らせるのは短時間です。
しかし、前線や低気圧などの影響で、積乱雲が同じ場所で次々と発生することがあります。このようなときは数時間にわたって強い雨が降る「集中豪雨」になります。近年は、1時間に50ミリを超える非常に激しい雨が降る回数が増加傾向にあるそうです。
雨など降りそうもない晴天でも、夏の午後から夕方にかけては、突然の大雨に注意が必要ですので、子どもにも話して聞かせましょう。
▼ 子どもを突然の大雨から守るために...天気予報のチェックポイント
天気予報で、その日に予測できる天候の変化をある程度読み取ることができます。
急発達した積乱雲による豪雨は、大気の状態が不安定なときに発生します。天気予報で「大気の状態が不安定」「天気が急変する恐れ」「ところにより雷をともない」といった表現があるときは、天候が大きく変化する可能性があるということです。
また、地域の天気予報で、大雨警報・注意報、雷注意報などが発表されていないかをチェックしてみましょう。
天気予報によって「降るかもしれない」という心構えができたら、あわせて子どもには洪水や土砂災害などの恐れがある場所に近づかないよう注意してください。
▼ カリフラワーとキノコに注意!?大雨のサインを見逃さない
発達中の積乱雲は、雲のてっぺんがもくもくしてカリフラワーのような形をしているので、見ればそれとわかります。さらに発達すると、雲のてっぺんが開いてキノコの傘のような形になるそうです。積乱雲は遠くにあるときは太陽に照らされて白く光り輝いていますが、近づいてくると、太陽の光がさえぎられて急激にあたりが暗くなります。このようなときは、激しい雨や雷に見舞われる可能性が高いので、早めに安全な場所へ移動しましょう。
<積乱雲が近づいてきているサイン>
・ 真っ黒い雲が近づいてきている
・ 急に冷たい風が吹いてきた
・ 雷の音が聞こえる
▼ 大雨や雷から身を守るには?
積乱雲が近づいてきていることに気づいたら、素早く雨を避けられる場所に移動しなくてはなりません。以下のような場所にいるときは、落雷や洪水、冠水などで命にかかわることもあるので、すぐに避難しましょう。・ 公園、グラウンド、海岸、広場、田畑など、周囲が開けた広い場所
・ 河川敷、渓流、中洲、親水公園など水のそば
・ 地下室、地下道など周囲より低い場所急激な雨により、わずかな時間で急速に水位があがったり、下水があふれて冠水したりすることが考えられます。
また雷をともなうときには、開けた場所や、木の下での雨宿りは大変危険です。直撃を避けるためには、木や電信柱など高く突き出たものからは4メートル以上離れる必要があるそうです。
傘をさしたり、建物の軒下で雨宿りしたりするのも危険。
雷の音が聞こえたときは、必ず建物や車の中に避難してください。お子さんの行動範囲のなかで、急に雨が降った場合、どこへ避難するか具体的に話しあっておきましょう。
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いわゆるゲリラ豪雨や、急激な大雨では、短時間に周囲の様子が一変してしまうことがあります。水圧で蓋(ふた)が外れたマンホールや、側溝に転落して命を落とすことも考えられるので状況がわからないなかで無理に帰宅しないことが大切です。2015.07.30