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乳幼児のヒヤリハット事例に学ぶ「家のなかにある危険」

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セコムの舟生です。

空気が乾燥するこれからは、感染症がまん延しやすい季節。
新型コロナウイルスはもちろん、インフルエンザの流行状況にも注意が必要です。

インフルエンザは学校のような集団生活の場で流行しやすいので、お子さんには、手洗い・マスクなどの感染対策をしっかり続けさせたいですね。
インフルエンザワクチンの接種も検討しましょう。

さて今回のテーマは、乳幼児の「ヒヤリハット」
小さな子の動きは予測しにくく、思わぬきっかけがケガの原因になり得ます。
「目が離せない」とはよく言いますが、子どもから一瞬も目を離さずにいるのは不可能ですよね。

思いがけない事故を防ぐためには、起こり得る事故を予測し、先回りして危険の芽を摘んでおくことが大切。
過去に報告された「ヒヤリハットの事例」を参考にしながら、事故の発生を防ぐ対策などをまとめます。


* * * * * * * * *


▼ 0~3歳に多い「誤飲・窒息」のヒヤリハット
東京都が行ったヒヤリハット調査によると、就学前の乳幼児を持つ保護者の6割以上が、「誤飲」のヒヤリハットを経験しています。
誤飲とは、異物や乳幼児の飲食に適さない食品などを誤って飲み込んでしまうことで、
飲み込んだものによっては、窒息や中毒など命の危険が及ぶ重大事故になり得ます。

誤飲しそうになったヒヤリハットや、実際に誤飲してしまった事故に多かった品目は、「おもちゃ」や「食品」が多く、詳細品目を見ていくと「シール」「紙」「あめ」が上位でした。
年齢では0~3歳児、特に1歳児に多くなっており、年齢があがるにつれて減っています。

赤ちゃんのうちは、目の前にあるものを口に入れたりなめたりして感触を確かめるのは、本能的な動作です。
「口に入れてはいけない」とわかる年齢までは、誤飲する可能性がある大きさのものは子どもの手が届く場所には置かないように注意してください。

小さなお子さんの口の大きさは、約4cmと言われています。
これより小さなものならば、誤飲する可能性があるということです。
パチンコ玉くらいの小さなあめ玉でも、未発達な子どもの気管を詰まらせてしまうことがありますので、食べ物だからと言って油断しないようにしてください。

<誤飲・窒息のヒヤリハットを防ぐ対策>
□ 子どもの口に入るサイズの製品は、子どもの手の届くところや床などに置かない
□ おもちゃは使用後すぐに片付ける
□ 小さなおもちゃや部品などは子どもの口に入れさせない
□ 万が一、口に入れているのを見かけたら、驚かせないように対処する

子どもが誤飲する可能性がある品目の見分け方や、飲み込んで息を詰まらせたときの処置などについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

【あわせて読みたい!】
窒息事故から子どもを守るために

また、窒息の可能性があるものだけでなく、たばこ、お酒、洗濯用洗剤など、重大な中毒症状が起こり得る品目の誤飲事故も発生しています。
子どもは、きれいな色やおもしろい形などに興味を惹かれて、手に取って確かめようとすることがあります。
飲み込んだら危険なものは、触らせないのはもちろん、子どもの目に触れない場所で管理することを徹底しましょう。

子どもが「誤飲しそうなもの」がないか、あらためて家のなかを見回してみてくださいね。


▼ 活発に動きはじめる年齢になったら要注意!「やけど」のヒヤリハット
乳幼児の時期に家のなかで多いヒヤリハットのひとつが「やけど」です。
東京都のヒヤリハット調査によると、「食物や飲物」、「電気ポット・ケトル」、「ガスコンロ」、「炊飯器」などの報告が多くなっています。
活発に歩いたり走ったりできる年齢の乳幼児に多いですが、ハイハイやつかまり立ちなど自分の意志で動き回れるようになったら注意が必要だと言えます。

・お茶を飲んでいたら、子どもが手を触れて倒してしまった
・子どもがコードを引っ張って、電気ケトルが倒れてしまった
・調理中に子どもがフライパンに触ろうとした
・子どもが炊飯器の蒸気に触れてしまった

どのご家庭でも起こり得ることばかりです。
軽いやけどであれば、よく冷やすなどご家庭での手当てだけで済むかもしれません。
しかし、消費者庁や国民生活センターの収集している事故情報によれば、広範囲にわたるやけどで入院するケースもあります。
乳幼児は皮膚が薄く、やけどのダメージが深部まで及んでしまう可能性があるので、心配な場合は早めに病院にかかるなどの処置が必要です。

<やけどのヒヤリハットを防ぐ対策>
□ やけどの恐れがあるものは、乳幼児の手が触れない場所で使用する
□ 熱いお茶やカップラーメンなど、熱湯を扱うときは、子どもの居場所をよく確かめる
□ 電気ケトル・ポット、炊飯器などやけどの恐れがある製品は、蒸気が出ないタイプのものを選ぶか、子どもの手に触れない場所に設置する
□ キッチンの入口、ストーブや加湿器など、やけどの恐れがある場所には、子どもが立ち入らないようベビーゲートを設置する

冬場は、ヒーターやストーブを使用するご家庭も多いと思います。
電源コードの位置なども考慮して、「子どもの安全」目線で置き場所や安全対策を再考してみてください。


▼ 命の危険も...!「転倒・転落」のヒヤリハット
東京都のヒヤリハット調査によると、転倒や転落に関するヒヤリハットは、1~2歳児に多くなっています。好奇心が芽生え、行動範囲が日に日に広がっていく時期です。

家の床で滑って転ぶ程度の転倒なら、誰でも経験があると思います。
しかし、椅子やテーブルによじ登って転倒・転落する、階段から落ちるなどすれば、打ちどころが悪くて大けがをする可能性もあります。
また、東京都のヒヤリハット報告のなかには、「ベランダの室外機に登ってベランダの柵につかまり、ぴょんぴょん跳ねていた」というケースも。
高いところに登るのが好きな子どもは、決して珍しくありません。
うっかり足を滑らせて、ベランダの柵を乗り越えてしまったら、大変なことになります。

乳幼児のうちは、転ぶのを避けることはできません。
転んだとき、足を滑らせたときの被害を最小限にすることが重要です。

<転倒・転落のヒヤリハットを防ぐ対策>
□ ベランダや窓など、転落の恐れがある場所には「足場」になるものを置かない
□ ベランダの窓には補助錠を付けるなどして、子どもが勝手に出られないようにする。
□ 階段や玄関などに行けないよう、転落防止柵を設置する
□ 子どもが頭をぶつけそうな家具類にはコーナークッションなどを設置する

活発なお子さんですと、ちょっと目を離したすきに危険な目にあう可能性もあります。
家のなかでも、子どもがどこにいて何をしているのか、いつも気にかけておきましょう。
なるべく目の届く場所で遊ばせておくのが理想ですが、頻繁に声をかけるなどして、重大事故を防ぐようにしましょう。


* * * * * * * * *


乳幼児期に起きる家庭内の事故は、保護者の意識しだいで回避することができるものもあります。
この機会に、自宅のなかに「危険の芽」が潜んでいないか、よく確かめてみてください。

5~6歳くらいになれば、危険の意味を理解して無謀なことをすることがだんだん減っていきます。
保護者が「危ない」と思ったことがあれば、繰り返し「なぜ危ないか」をきちんと伝えてください。


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2021.11.04

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