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幼児のマンション転落事故はなぜ起きる?いますぐ行うべき対策

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セコムの舟生です。

11月も後半を迎え、冬支度が本格化するころでしょうか。
そろそろ年末に向けて、少しずつ大掃除をはじめるご家庭もあるかもしれませんね。

無造作に置いた家庭ゴミが、転落事故の原因になることもありますので、十分な注意が必要です。
今回は、このところ立て続けに発生している、マンション高層階からの幼児の転落事故を取り上げます。

注意すべきポイントをおさえて転落事故を防ぎましょう。
小さなお子さんがいる方は、ぜひ最後までお読みください。


* * * * * * * * *


▼ なくならない幼児のマンション転落事故
マンションからの転落事故が相次いでいます。

・5階建てマンションの3階から1歳女児が転落して死亡。女児が転落した出窓の手前に高さ約40cmのテレビ台があり、女児は普段からよじ登って遊んでいた。事故発生時、女児はきょうだい3人と同室にいたが、保護者は別の部屋にいた(2018年6月 大阪府)

・マンション5階の窓から2歳女児が転落し、足を骨折するなど重傷。女児は自宅の腰高窓から転落したとみられる。窓は施錠されておらず、近くにはおもちゃの収納箱が置いてあった。箱に登って遊んでいるうちに誤って転落したとみられる(2018年10月 東京都)

・マンション9階のベランダから転落したとみられる2歳男児が足を骨折するなど重傷。母親が20分ほど外出している間に事故が発生。ベランダの鍵は施錠してあったが、帰宅時には窓が開いていた(2018年10月 神奈川県)

・14階建てマンションの7階の外廊下から4歳男児が転落して死亡。事故発生時、男児は留守番をしており、外廊下から下をのぞき込んで転落したとみられる。外廊下には高さ約1mの柵があったが、事故発生場所には男児が持ってきたとみられる踏み台があった(2018年11月 東京都)


▼ 幼児のマンション転落事故にみられる3つの共通点
実際に起きた事故を振り返ると、いくつかの共通点があることに気づいた方もいるのではないでしょうか。

(1)保護者の目が届かないときに事故が発生
子どもだけで留守番をしているときや、保護者が別室にいるような、目が届かないときに転落事故が起きています。

(2)転落箇所には「足場」になるものがある
出窓や腰高窓、ベランダの柵など、小さな子どもの背丈では届かないはずの場所で事故が起きていますが、よじ登るための足場が近くにあるケースが多くなっています。

(3)転落箇所の窓の鍵が開いていた
たまたま施錠されていなかったケースのほか、施錠したにもかかわらず子どもが自分で解錠したとみられるケースもあります。

高所からの転落事故から子どもを守るためには、保護者の目配りが欠かせません。
けれども、「眠っているから」「テレビに夢中になっているから」と、すぐに戻るつもりでゴミ出しに行ったりちょっとした買い物を済ませたりすることは、どこのご家庭でもありそうです。
また、家のなかにいても、「家事をしていた」「仕事をしていた」などの理由で、転落の兆候に気づけないことも考えられます。

「ちょっとの間なら大丈夫だろう」と楽観的に考えるのではなく、「もしかしたらここから落ちるかもしれない」と、前もって危険の芽を取り除いておくことが何より大事です。

幼い子どもはまだ危険を理解できません。
親の姿が見えないと、不安になって探そうとすることがありますし、好奇心で高所から下をのぞき込もうとすることもあります。
「事故は起きるもの」という前提で家のなかを見回してみると、対策すべきことが見えてくるのではないでしょうか。


▼幼児のマンション転落事故を防ぐために保護者ができること
家庭でできる転落事故の防止策をまとめました。

(1) お子さんをひとりにしない
幼いうちはできるだけ留守番をさせないほうが安全ですが、ご家庭の事情もあると思います。
窓をしっかり施錠する、ご近所の方にお願いして様子を見ていてもらうなど、十分な対策が必要です。
たとえ家のなかに保護者がいたとしても、目を離したわずかなすきに転落事故が起きる可能性があります。
「この部屋で遊んでいるはず」「テレビを見ているはず」と思い込まず、居場所を定期的に確認してください。
お子さんがおとなしいときほど、要注意です。

(2) 転落の危険がある窓は厳重に施錠を行う
窓を施錠していても油断は禁物。
子どもは日々成長していますので、いつの間にか自分で鍵を開けられるようになっていることもあります。
お子さんの手が届かない場所に取り付ける補助鍵や、一定以上窓が開かないよう固定するロックなども市販されています。
お子さんの成長に合わせて安全グッズの活用も検討しましょう。

(3) 窓下やベランダに「足場」になるものを置かない
ほとんどの転落事故は、足場になるものが転落箇所のそばにある状況で起きています。
戸棚やベッド、イスやテーブルなどの家具を窓下に置かないほうが安全です。
子どものおもちゃ箱や踏み台、ダンボール箱など、簡単に移動できるものも要注意。
普段から登って遊んでいるようであれば、よく注意してください。
ベランダでは、エアコンの室外機、植木鉢やラティス(木製の柵)といったガーデニング用品、三輪車などのおもちゃ、家庭ゴミなども置かないほうが安全です。

(4) 転落事故が起きそうな場所を遊び場にさせない
ベランダで普段から遊んでいると、保護者がいないときでも出ることに抵抗がなくなります。
幼少時から高層階に住んでいて、高いところに怖さを感じないお子さんもいるそうです。
「怖い」「危ない」という感覚は、自分の身を守るために欠かせないものなので、できるだけ鈍らせないことが大切。
小さいうちは、保護者同伴でもベランダに出させない、転落のおそれがある窓際には柵をして近づけさせないようにするなど、ご自宅の環境にあわせて対策を検討してください。


* * * * * * * * *


子どもは転んだりぶつかったりして、多少痛い思いをしながら成長していくものです。
おおらかに見守ることも大事だと思います。

しかし、命の危険に直結する事故は、絶対にあってはなりません。
徹底的に事前の対策をしておくことが肝心です。
マンションの高層階に限らず、戸建てでも2階以上の部屋を子どもが利用しているなら、転落事故防止対策を徹底してくださいね。

2018.11.22

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