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窓の鍵は大丈夫?幼児の転落事故を防ぐには

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セコムの舟生です。

日中は暑さを感じるほどの陽気になり、窓をあける機会も多くなってきたのではないでしょうか。
さわやかな初夏の風が部屋を通り抜けると、気持ちが良いですね。

これから注意が必要な子どもの不慮の事故として、窓やベランダからの「転落事故」があげられます。
消費者庁によると、春から夏にかけては窓をあけておくことが増えるため、幼児の転落事故が多くなるそうです。

ニュースでもたびたび報じられていることからわかるように、幼い子どもが高層階から転落して命を落とす痛ましい事故は、頻繁に発生しています。
いったいどうすれば防ぐことができるのでしょうか。

繰り返される転落事故から学び、わが子を守るために対策を行ってください。


* * * * * * * * *


▼ 子どもの転落事故はどんなときに起きるのか?
まずはここ1年ほどの間に発生した転落事故を振り返ってみましょう。

・集合住宅の9階から3歳女児が転落して死亡。ベランダの窓があいており、柵やフェンスを乗り越えたとみられる。両親は仕事や買い物で外出していた(2018年3月 埼玉県)
・公共施設の2階の窓から1歳男児が転落して重体。窓際にある棚の上で遊んでいたところ、母親が目を離したすきに事故が発生。窓の鍵がかかっていなかったとみられる(2018年1月 石川県)
・マンション6階のベランダから3歳の男児が転落して死亡。母親は買い物にでかけていた。150センチほどの柵を乗り越えたとみられる(2017年10月 東京都)
・マンション6階のベランダから1歳女児が転落して死亡。2歳の兄と2人で遊んでいた。母親は外出中、父親が目を離したすきに事故が起きたとみられる(2017年9月 東京都)
・マンション13階から5歳男児が転落して死亡。両親は外出中で留守番中に事故が発生(2017年9月 佐賀県)

ここにあげた転落事故に共通しているのは、保護者が不在、あるいは目を離したすきに発生しているということ。

高所からの転落事故から子どもを守るためには、保護者の目配りが欠かせません
けれども、「眠っているから」「テレビに夢中になっているから」と、すぐに戻るつもりでゴミ出しに行ったりちょっとした買い物を済ませたり...といったことは、どこのご家庭でもありそうです。
また、家の中にいても、「家事をしていた」「別の部屋にいた」などの理由で、転落の兆候に気づけないこともあったかもしれません。


▼ 子どもの事故は「起きるもの」と考えて先回りする
幼児の不慮の事故を防ぐには、保護者が想像力を働かせて、起こりうる危険をイメージすることが重要です。

たとえば、子どもは親御さんの姿が見えないと、不安になって探そうとすることがあります。
外を見ようとベランダや窓から下をのぞき込もうとして、転落してしまうことも考えられますね。
幼児は頭が重たいので、ちょっと前に乗り出しただけでも、バランスを崩してしまいます。

幼い子どもはまだ危険を理解できません
大人にとってはわかりきったことでも、小さなお子さんに自分の行動がどういう結果を招くかをわからせるのは簡単ではありません。
それは成長に従って身につけることであり、幼いうちは危険を遠ざけるのは親御さんの役目なのです。

「ちょっとなら大丈夫だろう」と楽観的に考えるのではなく、「もしかしたらここから落ちるかもしれない」と悪いケースを想像してみてください。
「事故は起きるもの」という前提で見回してみると、事前に排除すべき"危険の芽"が見えてくるはずです


▼ 幼児の転落事故を防ぐ4つのポイント
ご家庭でできる転落事故の防止策をまとめました。

(1) 子どもをひとりにしない
たとえ家の中に保護者がいたとしても、目を離したわずかなすきに転落事故が起きる可能性があることを忘れてはいけません。
そばを離れるときは、窓をしっかり施錠する、頻繁に声をかけて子どもの不安を軽減するといった対策を行いましょう。
「この部屋で遊んでいるはず」「テレビを見ているはず」と思い込まず、居場所を定期的に確認してください。お子さんがおとなしいときほど、要注意です。

(2) 転落の危険がある場所に対策を行う
窓を施錠していても油断は禁物。
「まだ小さいし、鍵は開けられないだろう」と思っていたら、いつの間にか開けられるようになっていた...ということも、よくあることです。
お子さんの手が届かない場所に取り付ける補助鍵や、一定以上窓が開かないよう固定するロックなども市販されています。
2階以上のお部屋を使っている場合は、お子さんの成長に合わせて安全グッズの活用も検討しましょう。

(3) 窓下やベランダに"足場"を置かない
ベランダや窓の近くに足場になるものを置かないようにしましょう。
ほとんどの転落事故は、足場になるものが転落箇所のそばにある状況で起きています。
室内なら、戸棚やベッド、荷物、イスやテーブルなどです。置き場所として問題がないか確認してみてください。
ベランダでは、エアコンの室外機、植木鉢やラティス(木製の柵)といったガーデニング用品が子どもの足場になることもあります。
ほかにも三輪車などのおもちゃ、家庭ゴミなども置かないほうが安全です。

(4) 転落の危険を子どもに認識させる
施錠した窓や手すりのあるバルコニーなど、適切に行動すれば転落事故が起きない場所でも、身を乗り出したりふざけたりすれば、落ちてしまう危険があるということを、小さなお子さんにもよく言い聞かせてください。
繰り返し丁寧に教えれば、"絶対にやってはいけないこと"を子どもなりに理解するようになります。


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転落事故が起きそうな場所を遊び場にさせないのもひとつの方法です。
ベランダで普段から遊んでいると、保護者がいないときでも出ることに抵抗がなくなります。
幼少時から高層階に住んでいて、高いところに怖さを感じない「高所平気性」のお子さんも増えているそうです。
「怖い」「危ない」という感覚は、自分の身を守るために欠かせないものなので、できるだけ鈍らせないことが大切だと思います。

小さいうちは、ベランダに一歩も足を踏み入れさせないよう徹底する、転落のおそれがある窓際には柵をしてお子さんを近づけさせないようにするなど、ご自宅の環境やお子さんの性格にあわせて対策を検討してみてください。

2018.05.17

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