行楽や帰省で注意!幼児の駐車場事故を防ぐ
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セコムの舟生です。
夏休みになって、旅行や帰省など、出かける機会があるご家族も多いでしょう。
楽しさの一方で、日常とは違う行動には思いがけない危険が潜んでいます。
お子さんの行動にいつも以上に目を配ることが大事。
特に小さなお子さん連れでの外出の際には、出発のときから気を抜かないようにしたいものです。
今回は、車でのお出かけで注意したい「幼児の駐車場事故」を取り上げます。
ちょっとした不注意と不幸な偶然が重なって起きるこの事故は、自宅の敷地内でも多発しています。
実際に起きた事故の状況を振り返りながら、駐車場事故を防ぐ方法をまとめます。
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▼ 繰り返される幼児の駐車場事故
まずは実際に起きた駐車場事故を振り返ってみましょう。
・ 児童館の駐車場で、1歳女児が頭から血を流して倒れているところを発見される。母親と一緒に児童館に来ていたが、ひとりで外に出てひき逃げされたもよう(2017年7月 三重県)
・ 3歳女児が母親の運転する軽乗用車にひかれて死亡。保育園に送っていくために駐車場から車を出そうとしていたところ、ひとりで歩いてきた女児と接触した(2017年3月 神奈川県)
・ マンション駐車場で、マンションに住む2歳の女児が車にひかれて死亡。女児は母親と駐車場にいたが、ひとりで離れて事故にあったもよう(2017年2月 福岡県)
・ 3歳男児が父親の運転する車にはねられ、死亡。買い物に行くために自宅駐車場から車を出そうと前進したところ、男児と衝突。男児は母親と留守番しているはずだったが、追いかけて外に出たとみられる(2016年11月 佐賀県)
公共施設の駐車場、自宅やマンションの駐車場など、身近にある場所で同じような事故が繰り返されています。子どもがひとりのときや、思いがけず外に出てきた際などに事故が起きています。
過去には、商業施設の駐車場や、行楽地の駐車スペースで事故が起きたこともありました。
駐車場は小さな子どもにとってとても危険な場所なのです。
夏のお出かけで車を使う予定がある方は、ご自宅を出発するときはもちろん、途中で立ち寄るサービスエリアや、目的地で車を駐車したときなども十分に注意しましょう。
▼ 幼児の駐車場事故を防ぐポイント
幼児は身体が小さく運転者から見えにくいため、存在に気づかずに車を発進させてしまうことで事故が起きると考えられます。
車のサイドミラーに届かないくらいの背丈の子どもは、駐車場での事故の危険性が高いです。
不幸な事故からお子さんを守るために、車を利用するご家族は以下のような対策を行いましょう。
□ 子どもの乗車・降車の順序を徹底する
乗る時はお子さんを先に乗車させ、降りる時は大人が先に降りて安全を確保するようにしましょう。
□ 子どもだけで外で待たせない
保護者を後追いして事故に巻き込まれるケースも見られます。お子さんを待たせるなら、必ず大人が付き添い、たとえ短時間でもひとりにしないようにしてください。
□ 子どもだけで先に歩かせない
サービスエリアや行楽地の駐車場内を歩いて移動する際は、子どもだけで歩かせないようにしましょう。飛び出したり、急に走り出したりして事故にあうことがあります。
幼児は手をつなぐか、抱き上げるかしてください。
□ 車を動かす前に子どもの居場所を目視する
「家の中で待っているはず」「ここにはいないはず」という思い込みは事故の元です。
必ず車の周囲の安全と、子どもの居場所を目視で確認してから車を動かすようにしてください。
□ 日ごろから駐車場を遊び場にさせない
自宅の駐車スペースや近隣の駐車場などを「遊んでも良い場所」にしないようにしてください。
しゃがみこんで遊んでいると、なおのこと姿が見えにくく、運転者に気づかれない恐れがあります。路上でも、停まっている車の直前・直後に立ち止まったり座り込んだりしないよう教えましょう。
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夏休み中は、どこも混み合っていて車も多くなりますので、駐車事故のリスクも高まっていると考えられます。
旅行や帰省など、非日常の楽しさはお子さんの気持ちを高揚させることでしょう。
突発的な行動を起こしたり、はしゃいでケガをしたり...といったことが起こりがちです。
「ここは危ないな」と感じたら、お子さんが嫌がっても抱き上げたりベビーカーに載せたりするなど、安全を最優先しなくてはなりません。
保護者の方がよく目を配って、楽しい夏の思い出をつくってあげてくださいね。2017.08.03