春休み前に!子どもが自転車で出かけるときのポイントをおさらい
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セコムの舟生です。
本年度も残りわずかとなりました。
まもなく春休みですね。
陽気もよい春休みには、自転車で遊びに行くお子さんも多いでしょう。
けれども、自転車乗車中の子どもの交通事故が頻繁に報じられていますから、保護者の方の心配は尽きないと思います。
自転車事故を防ぐには、早めの予測と慎重な安全確認が欠かせません。
小学生のお子さんの場合、その予測と確認が不十分なケースが見受けられます。
子どもに自転車の危険を意識させ、注意を促すにはどうすればいいのでしょうか。
今回は、小学生の自転車事故が起きやすい状況や、自転車に乗るときに注意してほしいポイントについてまとめます。
春休みがはじまる前に、お子さんと一緒におさらいしてみてくださいね。
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▼ 子どもの自転車事故はなぜ起きるのか?
自転車はスピードが出る乗り物です。
風をきってぐんぐん進む気持ちよさは格別ですが、ルールを守らなかったり、危険に気づくのが遅れたりすれば、命に関わる重大事故につながる場合もあります。
警視庁の統計で小学生の自転車事故が発生した状況を見てみると、約半数が「違反なし」でした。
違反をしていなくても事故にあうということがわかります。
ルールを守るだけでなく、周りの状況によく目を配って慎重に運転しないと、自分が悪くなくても事故にあってしまうことがあることを、お子さんがよく自覚しなくてはいけません。
「違反なし」の状況下で起きる事故が約半数を占めるということは、残る半数は「違反あり」だということです。
安全確認や一時停止を守らなかったことや、交差点を安全な方法とスピードで通らなかったことによる事故が多くなっています。
よそ見をしたり、友達とのおしゃべりに興じたりしていると、いつ事故が起きてもおかしくありません。
自転車に乗り慣れているお子さんほど、油断しやすくなるようです。
スピードの出る自転車は、歩いているときよりも周囲の状況予測や安全確認を素早く、正確にする必要があります。
歩くときと同じ感覚で自転車に乗ることのないよう、よく言い聞かせましょう。
▼ 自転車に多い「出会い頭の衝突事故」とは?
警視庁によれば、小学生の自転車事故は、「出会い頭」が約7割を占めています。
「子どもの安全NEWS」で取り上げた事故を振り返ると、出会い頭の事故の多さがよくわかります。
・自転車に乗った小5女児が軽乗用車にはねられ意識不明。現場は丁字路の交差点で、自転車で道路横断中に車が衝突(2017年2月 山梨県)
・自転車に乗った小6男児が軽乗用車にはねられ意識不明。現場は見通しが悪い丁字路で、信号機や横断歩道がなく、運転者は「自転車が横から出てきたのがわかったが、ブレーキが間に合わなかった」と説明(2016年12月 埼玉県)
・自転車に乗った小4男児と乗用車が出会い頭に衝突し、男児が死亡。現場は信号のない交差点(2016年11月 神奈川県)
・自転車に乗った小4男児が乗用車にはねられ、頭の骨を折るなど重傷を負う。現場は信号のない丁字路で、男児の走行する車線には一時停止線があった(2016年9月 群馬県)
・自転車に乗った小3女児がマイクロバスと衝突して死亡。十字路の交差点を直進しようとしたところ、右側からきたマイクロバスがぶつかった(2016年10月埼玉県)
・自転車に乗った小6女児が軽自動車と衝突して意識不明。現場は信号や横断歩道がない商店街にある交差点で、友達と並走していた際、出会い頭に車とぶつかった(2016年7月)
道路が交差していて、車が横から進行してくる可能性がある場所は、いたるところにあります。
実際に起きた事故を見てみると、自転車事故の危険が身近にひそんでいることがよくわかります。
自宅周辺やよく遊びに行く場所への道のりにある、事故の危険性が高い場所について具体的に教えると、通過するときに慎重になるはずです。
信号や横断歩道がない場所や、見通しが悪い場所では特に注意するようによく伝えましょう。
▼ こんなときにも自転車の事故は起きる
東京都が行ったアンケートからは、事故相手のいない自転車事故も起きていることがわかります。
<車輪に物がからまる>
・自転車の車輪に傘が挟まって転倒(小5男児)
・前かごの荷物のひもが垂れ下がり、車輪に巻き付いて転倒(小2男児)
自転車に乗るときは、持ち物の載せ方が安全かどうか保護者の方が確認してあげましょう。
うまく収まっているようでも、左折時や右折時にタイヤにからまってしまうことがあります。ハンドルに荷物をかけたり、片手で荷物をもったりするのも危険です。
また、衣服のひもなどにも注意しましょう。
<部品の不具合>
・ブレーキを掛けたらブレーキワイヤーが切れて転倒(小2男児)
・突然パンクして制御不能になり、転倒(小3男児)
自転車に乗る前の安全点検は欠かせません。
長年乗り続けるとブレーキの利きは徐々に悪くなっていくので、定期的に自転車屋さんで整備してもらうことも忘れないようにしましょう。
また、異音がする、なんとなく感覚がおかしいといったときは、すぐに教えるように言い聞かせてください。
予期せぬ事故から命を守るために、ヘルメットの着用も忘れないようにしましょう。
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進級すると、友達が変わって行動範囲がぐんと広がることも考えられます。
春休みのうちに、自転車に乗るときの安全について親子でよく話し合ってみてください。
一時停止が必要なことや、自転車でやってはいけない行為など、なるべく具体的に示すことが大切です。
また、お子さんが自転車に乗っている様子も見てみましょう。
ルールを守らないようなことがあれば、「自転車にしばらく乗らせない」などの厳しい対応も検討してくださいね。
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