どうしたら防げる?子どもの飛び出し事故
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セコムの舟生です。
子どもを持つ親にとって、交通事故は大きな心配ごとのひとつですね。
歩行中に起きる子どもの交通事故で、多いのは「飛び出し」による事故です。
小学生になると子どもだけで外に出ることが多くなるものの、周りの状況を判断する力はまだまだ未熟。
「車に気をつけてね!」と声をかけて送り出す親御さんは多いと思いますが、それだけでは子どもの危険な行動をセーブすることはできません。
飛び出し事故を防ぐためには、子どもに何を伝え、どのように教えればいいのでしょうか。
今回は、子どもを飛び出し事故から守るための方法をまとめます。
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▼ 子どもの飛び出し事故はなぜ起きる?子どもの行動を把握する
飛び出し事故の多くは、子ども自身が周りをよく確認していないことが原因だと考えられます。
子どもの通学風景を見ていると、友だちとふざけあったり、急に走り出したり...と飛び出し事故につながる危険な行動を取ってしまう子は珍しくありません。
低学年のお子さんは、状況判断力がまだ不十分で、大人に比べると視野も狭く、危険が迫っていても気付けないことが多いようです。中・高学年の子でも、友だちが一緒だと注意が散漫になり、危険が察知できなくなったり、安全確認を忘れてしまったりすることもあるものです。
<子どもが飛び出し行為をしてしまいやすいとき>
◯ 友だちとおしゃべりをしているとき
◯ 友だちとふざけあっているとき
◯ 先を急いでいるとき
◯ 気がかりなことがあるとき
◯ 興味があるものをみつけたとき
子どもはひとつのことに注意が向くと周囲が目に入らなくなってしまう傾向があります。
お子さんの性格やクセから、やってしまいがちな行動を把握しておく必要があるでしょう。
▼ 慣れた道ほど要注意!子どもが飛び出してしまいがちな場所と時間
警視庁によれば、子どもの交通事故で多いポイントは、
・ 道路横断中
・ 自宅付近
・ 午後2時~6時の時間帯
です。
車が来ているのに道路を横断しようとしたり、友だちの方に行こうと車道に飛び出したり...といった行為は、子どもの事故によくあるパターン。また、自宅付近での事故が多いことからわかるように、知っている道や慣れた場所では、周りをよく見ないまま、飛び出し事故につながる行動を取ってしまいがちです。
下校時間や放課後にあたる時間帯には、開放感からくる気の緩みで注意不足になる傾向がありますので、飛び出し事故には特に注意が必要です。
▼ 保護者ができる飛び出し事故を防ぐ対策
飛び出し事故を防ぐには、子どもの行動範囲にある危険箇所を把握することが大事です。
また、お子さんの「歩き方」を定期的に確認することをおすすめします。
子どもが歩いているところを少し離れた場所から観察していると、大人の視点から見えてくる危険箇所がチェックできます。
安全確認が必要な場所でそのまま渡ってしまったり、カーブミラーなど見るべき場所で注意を怠ったりしていないでしょうか。
安全確認の不足が交通事故に直結していることを認識し、お子さんの行動を見なおしてみましょう。
お子さんの行動に危険が見られた場合は、「なぜ危険か」「どのように行動すればいいか」「ここでやってはいけないことはなにか」を具体的に伝えてください。
大人と子どもでは見え方も違うので、子どもと目線の高さをあわせてどう見えるかを理解した上で、説明するようにしましょう。
交通ルールを教え込むだけではなく、子どもの性格も考慮して、飛び出し事故の防止を考えることが大切。どのように伝えれば気をつけるようになるか、親御さんならではの伝え方を工夫してみてください。
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飛び出し行為は、子ども自身が意識して気をつけなくてはなくすことができません。
しかし、どんなに丁寧に説明しても、翌日にはもう忘れてしまう...ということも、子どもにはよくあることです。
ですから、一度言っただけで終わらせず、何度も繰り返し、同じことを伝えることが大事です。
しつこいくらいに言い聞かせることで、ようやく身につくものなので、折にふれて根気よく「飛び出し事故を防ぐ対策」をお子さんと話し合ってみてくださいね。2016.01.21