[子どもの安全冬支度 交通事故編]冬の交通事故はどんなときに起こる?
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セコムの舟生です。
冬に気をつけたい犯罪や事故をテーマにお届けする特集[子どもの安全冬支度]。
3回目となる今回は、「冬の交通事故」を取り上げます。12月は、他の月と比べて交通事故が多い傾向にあります。
あわせて、道路が凍結するなど、冬ならではの交通事故のリスクも心配ですね。登下校や通塾、遊びに行くときなども、いつも以上に注意してほしいと思います。
そこで、寒さが本格化する前に子どもに伝えておきたい、交通事故防止の注意点をまとめます。
1回目の「防犯編」と、2回目の「家庭内の事故」とあわせてご覧いただき、親子で安全の見直しをはかりましょう。
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▼ 交通事故は10月から増え12月がピーク!
平成27年の交通安全白書によると、交通事故の発生件数や交通事故による死者数は日没が早まる10月から増え、12月が年間を通じてもっとも多くなっています。
この傾向は毎年ほとんど変わりませんので、これから迎える冬に向け、子どもには交通安全の意識をしっかりと持たせたいところです。12月に交通事故が多いのは、年末に向けて車や人の移動が増えるからだと言われています。
1年の終わり、子どもは学期末を迎え、大人も仕事納めや年末年始の準備などで何かとバタバタする時期です。忙しかったり、急いでいたりして心のゆとりがないときには、周りの状況が見えにくくなるもの。
子どもには少し早めの行動をうながして、交通事故に巻き込まれないよう落ち着いて行動をさせたいですね。
▼ 冬の交通事故はなぜ起きる?事故の特徴を知る
冬ならではの交通事故の原因として考えられるものをあげてみます。○ 日没が早い
日の入りはこれからさらに早くなり、もっとも日が短いのは冬至(今年は12月22日)の頃。
日没が早いときは日が傾きはじめる時間も早くなります。
薄暮の時間には、視認性が低下するので、ドライバーから歩行者の発見が遅れたり、車までの距離が測りにくくなったりすることがあります。○ 路面が凍結する
気温が低い日の朝は、雪が降っていなくても、道路が凍結することがあります。
子どもの登校時間には、通学路に滑りやすい場所があるかもしれません。日陰や道路上のライン(横断歩道や白線など)は凍結すると溶けにくく、転倒しやすいです。
また、車や二輪車のスリップ事故などに巻き込まれるリスクもあります。○ 雪が積もる
積雪があれば、道路が滑りやすくなるだけではなく、積もった雪で周囲の状況が見えにくくなったり、道路脇に寄せられた雪で道幅が狭くなったりします。
また、雪は音を吸収しやすいので、車が近づいてくる音が聞こえにくくなることもあります。
▼ 冬の交通事故を防ぐには?登下校と外出時の注意点
冬に発生しやすい交通事故の特徴がわかれば、事故予防の対策も見えてきます。
お子さんには、以下のことを注意させてください。<冬の登下校や遊びに行くときの注意点>
・時間に余裕をもって行動する
・車が見えたときは横断せずに行き過ぎるのを待つ
・外に出るときは必ずリフレクターを身につける
・寒い日の朝や雪が降った日は、滑りやすい場所に注意するリフレクターは、視認性を高めるためにぜひ身につけておきたいアイテム。
日没が早まる時期には特に、ドライバーから早めに認識されることが重要です。ランドセルはもちろん、学校から帰って出かけるときも持たせてください。バッグに取り付けられるキーホルダータイプのほか、好きな場所に貼りつけられるシールタイプ、リフレクターつきのスニーカーなどもあるので、お子さんにあったものを選びましょう。
また、小学生のお子さんの場合、自転車による交通事故にも注意していただきたいところです。
これからの時期は特に交通事故が起きやすいので、いつも以上に慎重に自転車に乗るようにさせましょう。
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冬は防寒のために子どもに温かいジャンパーを着せると思いますが、なるべく動きやすいものを選んでください。動きにくい服装は、とっさの行動を妨げてしまい、事故やケガにつながることがあります。事故防止の観点で言えば、分厚い上着を着たり重ね着したりするより、マフラーや帽子などの小物や保温性の高い肌着などで、温度調整したほうがいいと思います。
また、ポケットに手を入れて歩いていると、転んだときに大きなケガにつながります。
癖になってしまいがちなので、寒い日は手袋をはめさせるようにして、ポケットに手を入れているのを見かけたときはよく言い聞かせてくださいね。2015.11.16