住宅地でも水難事故?春休みは近所の水辺に要注意
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セコムの舟生です。
3月に入ってずいぶん寒さがゆるんできましたね。
春の陽気にさそわれて、子どもたちは外で遊ぶことが多くなるのではないでしょうか。外で遊ぶときに、子どもが興味を持ち、かつ事故が起きやすい場所として、「水辺」があげられます。
子どもの水難事故は、夏の海や川だけで起きるものではありません。
まだ寒い時期の2月にも、子どもが公園の池などに転落する重大事故が相次いで起きました。今回は、子どもに注意を促しておきたい、身近な水辺の危険についてお話しします。
水難事故につながるのはどのような場所、どのようなときか。
子どもだけで行動する時間が増える春休み前に、ぜひご一読ください。* * * * * * * * *
▼ 子どもの水難事故はなぜ起きた?2月の事故を振り返る
「子どもの安全ニュース」でも取り上げましたが、まだ寒い2月、子どもの水難事故が2件も発生しました。・公園の池に6歳男児が転落して意識不明の重体。3歳の弟とふたりで遊んでいて誤って転落したもよう(長野県 2月)
・ゴルフ場の人工池で遊んでいた小2男児3人のうち、1人が池に転落。もう1人が助けようと池に入ったが、2人とも死亡(岐阜県 2月)いずれも池の周辺で遊んでいて、誤って転落。
岐阜県のケースでは、助けようとしたお子さんも命を落としています。子どもにとって水辺がいかに危険であるかがわかりますね。公園の小さな池でも、誤って転落すれば、底にたまった泥に足を取られて立ち上がれなくなったり、パニックで溺れたりすることも考えられます。
着衣のままでは大人でも危険なことがあるのです。子どもだけで、まして緊迫した状況下で冷静に危機から脱するのは難しいでしょう。
▼ 春の水辺はいっそう子どもを引きつける
ため池、用水路、河川敷など、子どもが気軽に近づける水辺は住宅街にもあり、少数ながら夏以外の季節にも水難事故が発生しています。事故が発生する要因のひとつとして、「子どもは水に興味を持ちやすい」ということがあげられると思います。加えて、水際はぬかるんで滑りやすいため、「誤って転落」する事故が非常に多いのです。
春は、おたまじゃくしやザリガニなど水の中の生き物たちも活動をはじめる季節。
おだやかな気候もあって、春の水辺は子どもの興味を引くでしょう。しかし、どんなに慣れた場所であっても、水の近くは本当に危険です。
子どもだけで気軽に遊びに行く場所ではないということをしっかりと教えましょう。
▼ 子どもを水難事故にあわせないために保護者ができること
春休みにあわせて、遊びに行くときのルールを決めるご家庭も多いことでしょう。
水難事故を防ぐためには、「行ってはいけない場所」として近くの水辺の名称と場所を具体的に伝えてください。<河川敷や池に行くときのルール>
○ 必ず事前に遊びに行くことを伝える
○ ひとりで、あるいは子どもだけでは行かない
○ 子どもだけのときに水の近くに寄ったり、水に入って遊んだりしない
○ 物が落ちたりしても、自分で拾おうとしない
○ 何かあったときは、すぐに大人に知らせる水に落ちたボールなどを拾おうとして、水難事故につながったケースも多いので、「水のある場所では、絶対に子どもだけで解決しようとしない」ように、あらためて言い聞かせてください。
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身近な水辺での水難事故は、活発な小学生だけではなく、幼児にも発生しています。保護者が目を離した隙に、幼児が柵をくぐって池に転落した事故や、家の前にある用水路に流されてしまった事故も過去には起きています。
「子どもは水に興味を持ちやすい」ことを常に念頭に置いて、外出先では水がある場所を事前にチェックし、子どもから目を離さないように注意しましょう。
2015.03.16