午後4時以降は要注意!遊びや塾の帰りに注意したい夕方・薄暮の事故
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セコムの舟生です。
9月になって、暗くなる時間がだいぶ早くなりましたね。
毎日少しずつの変化なので実感しにくいのですが、日の長い時期から比べると、日の入りの時刻は、1時間くらい早くなっています。この時期から増えはじめるのが、午後5時~7時にかけての時間帯に起きる交通人身事故、いわゆる「薄暮の事故」です。
夕方というのはもともと事故が発生しやすい時間帯ですが、9月以降は特に多くなります。
塾や習い事、クラブ活動などで、帰宅が「薄暮の時間」に重なるお子さんは多いのではないでしょうか?
「薄暮」の特徴を知っておくことが事故防止につながります。
今回は、子どもを「薄暮の事故」から守る方法について、お話したいと思います。* * * * * * * * *
▼ 完全に暗くなる前の時間が危険。午後4時以降は要注意
「子どもの安全NEWS」で取り上げた、子どもと車の事故を振り返ってみると、事故が発生した時間帯は午後4時から6時台が多いことがわかります。午後4時台といえば、完全に暗くなる前で空の明るさが残っているため、まだ明るいと錯覚しやすくなります。
人間の目は明るさ、暗さの変化に弱いので、見えているつもりでも目は暗さに慣れていないのだそうです。
<薄暮の時間の特徴>
○ 昼間に比べて距離感の見極めが難しくなる
○ 物の動きが遅く感じることがある
○ とっさに物を視認できないことがあるこうしたことによって、ドライバーが子どもの姿を発見するのが遅れることも考えられますし、車が迫っている状況であっても、「いまなら道路を渡れる」というように判断を誤ってしまうことも多くなります。
暗くなって、周囲が見えにくくなっていることを自覚していれば、誰でも注意深くなりますが、午後4時台は、「よく見えていないことに気付きにくい」のです。
午後4時~5時頃は、まだ明るく感じられても、ドライバーからは歩行者がよく見えないのだということを、話して聞かせてあげてください。
また車が遠くに見えたとしても、実際にはあっという間に車は近づいてくるのだということも教えてあげましょう。
▼ 日没後はすぐに真っ暗。午後5時台の帰宅は保護者の迎えを
日没が早まるこれからの季節。
日没後は急速に真っ暗になり、夏のように「暮れなずむ」ということがありません。明るさの変化が短時間かつ大きいということは、目の慣れが追いつかず、ドライバーも歩行者も周囲の認識がしにくいと考えられます。
多くの子どもが習い事などから帰宅する午後6時頃は、交通事故が特に多くなる時間帯だということを意識して行動しなくてはなりません。少し遠回りでも、近くに横断歩道があれば必ずそこまで歩く慎重さが必要です。
子どもは体が小さいぶん、ドライバーから見落とされる可能性が高くなりますので、暗くなってからは保護者のお迎えがあったほうが安心ですね。お子さんと一緒に歩きながら、夕方以降の物の見え方や距離感などをお子さんと一緒に体感してみると良いかもしれません。
▼ 子どもが「目立つ」ことが薄暮の事故から身を守る
もちろん子ども自身が注意深く行動することが最も大事ですが、信号や交通ルールを守っていても事故に巻き込まれる可能性はあります。暗くなってからもドライバーに認識されるようにすることが、子どもを事故から守る大きなポイントです。ドライバーにお子さんの存在を"知らせる"ためにできることを挙げます。
○ リフレクター(反射板)を複数身に付ける
1カ所だけではなく、服や靴、帽子など、何カ所かに分散したほうが、目につきやすくなります。
ストラップ、シールタイプ、テープタイプなどいろいろなタイプがありますので、お子さんに合うリフレクターを選んであげてください。○ 明るい色、白っぽい服を身に付ける
白や黄色、パステルカラーなどは暗闇でも目立ちます。
反対に黒や紺、緑、赤などは、暗闇に同化しやすい色なので、何かひとつでも、目立つ色を身に付けるようにしましょう。○ 自転車のライトを早めに点灯する
自転車で走行する場合、午後4時以降はライトをつけて走行したほうが安心です。
まだ明るく感じられても点灯するよう、言い聞かせましょう。
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子どもは「いつもよりちょっと遅くなってしまった」「もうすぐ見たいテレビが始まる」などというとき、家路を急ぐあまり安全確認が不十分になってしまうことがあります。「慌てなくていいから、落ち着いて周りをよく見てね」「道路を渡るときはぜったい無理をしないで」ということを言い聞かせてください。
2014.09.11