安全ですか?通学路と子どもの行動範囲
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セコムの舟生です。
京都の祇園や亀岡で起きた暴走事故、そして立て続けに千葉や愛知でも集団登下校時の交通事故が発生し、社会的に大きな問題になりました。今回は、通学路やお子さんがよく使う道での安全について考えてみたいと思います。
夏至も過ぎ、季節は本格的な夏へと移り変わろうとしていますね。
季節が変われば、街の様子も変化してくるものです。草木の丈が伸び、いつもの道や公園の視界が遮られたりしていないか、人の流れや交通量に変わりがないかなど、気になるところはたくさんあります。ぜひもう一度、通学路や子どもの行動範囲を確認してください。子どもたちも学校の環境や登下校にだいぶ慣れた頃だと思います。
少しずつ緊張が解けてくると、通学路以外のルートを通ってみたくなることもありますから、通り抜けできる公園や近道になる裏通りなどを通っていないか、再度確認しておきましょう。* * * * * * * * *
▼ 通学路を歩く大切さをもう一度考えてみよう
「通学路」というのは、各学校が生徒の通学の安全を確保するために指定しているルートのことです。文部科学省の「小学校安全指導の手引」でも、学校の安全管理に関する項目のひとつに通学路の選定や点検をあげています。多少遠回りになっても、「安全第一」に考えて決められているのが通学路。決め方は学校によって異なるようですが、教職員が実地調査をして周辺環境や交通量、危険箇所などを確認し、地域と協議して決めるケースが多いようです。つまり、通学路は学校や地域によって安全と認められた道ということです。
このことを子どももきちんと理解しておく必要があります。「近道だから」と別のルートを通ったりしないように、定期的にお子さんに話して聞かせてください。
▼ 通学路の変化に大人が目を凝らす
子どもたちの安全のために集団登下校は効果的ですが、通学路でも常に100%安全とは言い切れません。通学路の変化に敏感になり、安全を保ち続けることが大切です。「ここの標識に気付かないドライバーが多い」
「最近は渋滞時の抜け道になっているようだ」
「新しい施設ができて子どもが通りにくくなった」など、危険を感じたときには、学校や地域と連携して状況改善や通学路の変更を訴えることも可能です。
子どもたちの安全を守るために、保護者も通学路にもっと関心を持ち、地域全体で話し合って安全性を高めていきましょう。
▼ 決められた道を歩くのは「もしも」のときのため
決められたルートを歩くというのは、通学路に限ったことではありません。お子さんがよく遊びに行く場所、お友だちの家などへのルートも同じ。「この道を通る」と決めておくことは、防犯面や交通安全の面から考えても、非常に大切です。お子さんと一緒に行動範囲を歩き、どのような道を通っているか、そのルートは安全かどうか確認してみてください。
多少遠回りでも安全なルートを決め、子どもが犯罪に巻き込まれやすい駐車場や見通しの悪い公園などを通り抜けたりしないよう、よく話し合ってみましょう。
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今回は通学路や決められた道を通る大切さをお話しましたが、学校生活に慣れてくると通学路の歩き方にも気になる様子が見られることがあります。道いっぱいに広がって歩いたり、おしゃべりに夢中になったりしていませんか。縁石に乗ってふざけたり、走ったりしていませんか。通学路の歩き方についても話し合ってみてくださいね。
2012.06.25