子どものスマホデビューをどうするか

セコムの舟生です。

進級に向けてスマホデビューのタイミングを考えているご家庭もあるでしょう。
小学生もスマホを持つことが一般的になりつつあります。

スマホを持たせるのか、持たせないのか。
何を基準に安全に使えると判断するのか。

簡単な問題ではありません。

親しい友だちがみんなスマホを持っているから、うちもスマホを持たせる？
塾に通うのに緊急連絡手段としてスマホが必要？

子どもにスマホを持たせる前に、本当にスマホが必要なのかどうか「必要性」「利便性」「安全性」などを総合的に判断する必要があります。
また持たせると決めたならば、どのように「使わせるか」を明確にしておきましょう。

今回はスマホデビューの前に考えておきたいことや決めておきたいことをまとめます。

▼ 子どもにスマホを持たせる【メリット】【デメリット】
スマホは便利です。もちろん悪でもありません。
しかし子どもが持つとなるとデメリットも存在します。
まずスマホを持つことのメリットとデメリットを整理しましょう。

【子どもにスマホを持たせるメリット】
・コミュニケーションの手段が増える
家族、友だちと簡単に連絡を取り合うことができます。
遊びに行った先、習い事の行き帰りでも連絡を取りやすく、保護者としては安心です。

・学習ツールとしての活用
スマホはインターネット端末です。
学習や情報収集にも活用できます。
興味関心や学びを深める手助けになるはずです。

・緊急時の対応手段として
GPS機能で子どもの居場所も確認できるため、迷子になったときや、子どもが危険を感じたときなど、緊急事態が発生したときにスピーディに対応ができます。

【子どもにスマホを持たせるデメリット】
・インターネットのリスク
自分専用のスマホを使うことで、インターネット上のリスクも増えます。
スマホがあれば、SNSやメッセージアプリで知らない人と連絡を取り合うことが可能です。
個人情報の漏洩をはじめ、トラブルは枚挙にいとまがありません。

・スマホ依存や集中力の低下
ゲームや動画視聴、SNSなどに時間を取られ、日常生活の乱れが懸念されます。
特に長時間スマホの画面を見ることは、視力の低下や学業への集中力欠如、睡眠不足など子どもの発育に悪影響を及ぼす影響も指摘されています。

・SNSプレッシャーやメッセージアプリ内でのいじめ
SNSやメッセージアプリでの子ども同士のコミュニケーションが進むなかで、参加しなければならない、すぐに返信しなくてはならないなどのプレッシャーに振りまわされてしまうことがあります。
スマホでのやりとりが、いじめのきっかけになることもあるようです。

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▼ 子どもに「スマホを持たせる理由」をしっかり見極める
子どもにスマホを持たせるなら「何のために使うのか」「どんなときに使うのか」、明確な目的が必要です。
友だちが持っているからという理由だけでスマホを持たせてしまうと、あとから使い方に関してコントロールが難しくなる原因になります。

スマホを持つ目的として、例えば勉強用のアプリや連絡手段として使用することがあげられます。
その目的のために、スマホが本当に必要なのか、代替手段はないのかを考えてみましょう。

学習アプリや調べ物をするなら、親のスマホや学校のパソコン、タブレットでも十分対応できます。
防犯や緊急時の連絡手段についても、他のツール（GPS端末や防犯グッズなど）を使うことで代用可能です。

これらを比較し、スマホを持たせる必要性を検討しましょう。
「スマホがあればひとつで済む」という考え方も、もちろんあります。

しかし、何でもできるからこそ思いがけない落とし穴があり、親の管理も難しくなるものです。
子どもが巻き込まれるスマホトラブルは多種多様で、普及が進むにしたがって問題は複雑化しています。

例えば、見知らぬ第三者と個人的なやりとりをして性被害にあうケース。よく報道もされています。
SNSやメッセージアプリをきっかけにして加害者と接点を持つことが多いようですが、SNSやメッセージアプリだけに注意しておけば加害者を回避できるというわけではありません。
コミュニケーション手段、方法は無数に存在します。
世間で知られていない「トラブルの種」がスマホのなかに確実に存在していることを保護者は認識しておくべきです。

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▼ スマホデビューの準備
スマホを持たせる前に「使い方」と「かかわり方」のルールをしっかり決めておくことが重要です。
スマホを持たせたあとから保護者が介入しようとしても遅いケースはよくあります。

スマホは、目的があって使う「道具」に過ぎません。
スマホを持つことが「目的」にならないよう、持たせる前からルールを決めておくことが大切です。

【スマホ利用のルール例】
・スマホは自室に持ち込まない
スマホを自分だけの空間に持ち込んで使うと、何をしているか保護者から分かりにくくなります。
使用場所をリビングに限定するなど、親の目が届く場所で使うルールをつくりましょう。
持たせてから自室利用を禁止しても反発は必至。
ルールを守らせるには持たせる前が肝心です。

・スマホを使う目的を伝えてから渡す
スマホを何のために使うのか、しっかり言葉で伝えさせる習慣をつけましょう。
「これから勉強でアプリを使う」
「塾に行くから持って出る」
何をするにも使う目的を意識することが大切です。
守れないようなら、保護者がスマホ本体を保管し子どもに目的を聞いてから使わせる「許可制」にしたほうがいいでしょう。
厳しいルールをあとから緩めることは可能ですが、逆はできません。
保護者にとっても厳しいルールかもしれませんが最初が肝心です。

・使用時間を守る
「1日〇時間まで」「学校の宿題が終わったあと」「お手伝いが終わったあと」など、使う時間を決めておくと過度な使用を避けられます。
スマホの設定で時間制限をかけておくと時間を意識しやすくなります。

・スマホの内容をチェックする
小学生のうちは、保護者が見守る前提でかかわってください。
どんなアプリを使っているのか、誰とやりとりしているのかを見守り、問題があればすぐに対応できるようにしましょう。

・フィルタリングやペアレンタルコントロール機能を設定
ペアレンタルコントロール機能を設定し、有害なアプリや広告、ウェブサイトにアクセスできないよう制限をかけてください。
「このアプリが使用できないと困る」と言われることもあると思いますが、どこまで許可するのかは、きちんとリスクを確かめてから決めましょう。
子どもから頼まれたアプリをダウンロードする前に、内容をしっかり確認することも忘れずに。

ペアレンタルコントロール機能の設定には、親も少し勉強が必要です。
アプリからブラウザにアクセスできる場合があるので、ウェブサイトにアクセスする際の設定も確認しましょう。
スマホ本体だけではなく、ブラウザやアプリにもペアレンタルコントロール機能があるので、子どもの使い方に応じて設定をすることがポイントです。

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