子どものスマートフォンの使い方を見直そう
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セコムの舟生です。
冬休みは、子どもが家で自由に過ごす時間が増え、スマートフォンやゲーム機などの利用時間が長くなることを心配する保護者も多いと思います。
アプリや利用時間の制限を設定していても、子ども自身に「使い過ぎは良くない」「正しく使わなくてはいけない」という意識がないと、親御さんの心配は絶えません。
この機会に、あらためて子どもとスマートフォンとの関係性を見直しましょう。
今回は、保護者が子どもに伝えておきたい、スマートフォンのリスクと適切なつきあい方のポイントをまとめます。▼ 子どものスマホ利用に潜むリスク
スマートフォンはパソコンと同じインターネット端末ですが、インターネットの危険性を正しく理解する前に、スマートフォンを手にする子どもたちも増えています。
子どもがスマートフォンでうっかりやってしまいがちなことを、保護者が把握しておくことが大切です。
(1)個人を特定できる情報を入力してしまう
無料のゲームや占いサイトなどの利用に、個人情報の登録を求められることがあります。
安易に名前や住所、電話番号やメールアドレスなどを入力しないよう教えてください。
インターネット上には情報を盗む目的でつくられた悪質なアプリやサイトも存在します。
子どもが悪意を見極めるのは困難です。
(2)怪しいフリーWi-Fiに接続してしまう
情報を盗み見る目的で設置されている無料のWi-Fiもあります。
屋外では勝手に電波を拾ってしまうことがありますので、Wi-Fiを自動接続の設定にしないでください。屋外でWi-Fiを利用する場合は、安全な正規のWi-Fiがある場所を保護者が事前に確認し、それ以外の場所では使わないように教えましょう。
(3)うかつな言葉で人を傷つけてしまう
インターネット上で発言すると、その投稿が多くの人の目にさらされることになります。
「ムカつく」「嫌い」などというネガティブな言葉が人を深く傷つけたり、自分に返ってきたりすることがあることを理解させてください。
無料通話アプリなどでの友達同士のグループ内での発言は、あくまで仲間内の感覚でいると思いますが、インターネット上での発言はどこでどのように流出するかわからない怖さがありますので、注意しましょう。
(4)違法な画像を投稿してしまう
漫画や本、テレビの映像、芸能人の画像などをインターネット上にアップすると、著作権・肖像権の侵害にあたる場合があります。
私的な利用が許可されている画像や映像もありますが、多くの人の目にとまるSNSや画像・動画共有サイトなどに無許可で投稿することは、違法であることを子どもに教えてください。
(5)見知らぬ第三者にだまされてしまう
SNSやゲームアプリの掲示板といったメッセージ機能を悪用し、子どもをだます犯罪が頻発しています。
プロフィール画像や性別を偽って架空の人物になりすまし、時間をかけて子どもを信頼させてから、卑劣な要求や脅迫をしてくる手口です。
わいせつな自画撮り画像を送らせたり、実際に会って性犯罪被害にあったりするケースもあります。
小学生のうちは、知らない人との交流はできるだけできない設定にしておくほうがいいでしょう。
▼ スマホの向こうにいる人の顔は見えない
生まれたときからデジタル端末に囲まれている現代の子どもたち。
インターネットの便利さ、手軽さを知る一方で、緊張感や警戒心は希薄なのかもしれません。
会って話しているような感覚でよく考えずに発言を投稿したり、見知らぬ第三者を信頼してしまったりすることがあります。
目の前に相手がいるのと、顔の見えない相手とインターネットを介して話すのは、まるで別物です。
相手が読んだときにどう思うのかを、想像してみる。
自分がもし同じ文章を送られたとき、どう感じるのかを考えてみる。
「相手の気持ち」になってみることで、誤解を生んだりいじめに発展したりするリスクがかなり軽減されるはずです。
また、インターネット上でも「知らない人」への警戒を徹底させること。
・本名や性別などがわからない人
・どこのだれだかわからない人
・お父さん、お母さんの知り合いではない人
子どもにも自分で考えさせ、インターネットにおいても直接連絡を取ってはいけない人や実際に会ってはいけない人を、具体的に決めておきましょう。
▼ インターネットには子どもがタップしたくなる罠がいっぱい
スマホアプリやウェブサイトには、人を呼び込むために魅力的な画像や文言を用いた広告が、まるで広告ではないように散りばめられています。
ブラウザーで見られるサイトの制限や、広告ブロックなどの機能を用いていても、SNSやアプリでは制限がかけられないことも。
子どもには十分これらのリスクを説明したうえで、子どもがどんなアプリを使って何をしているのかを、保護者も実際に見て把握することが大切です。
小学生のうちは、スマートフォンは「自分のもの」ではなく「親から借りている」という意識を持たせることが大切。
そうすれば、勝手に好きなことをしてはいけないと理解できるはずですし、親がスマートフォンを確認することを拒めないことがわかるでしょう。
この冬休みに、あらためてスマートフォンを使うルールとして、明確にしてください。
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ときどき保護者が子どものスマートフォンをチェックすることは、とても大事です。
閲覧履歴、SNSでのやり取りなど、ひと通り見ることを約束させてください。
子どもがスマートフォンで何かをするときに、「これをしても大丈夫かな?」「お父さんやお母さんに怒られないかな」と考えるためのきっかけになります。
子どもの自主性やプライバシーを侵害するようで気が引けると思う保護者もいると思いますが、小学生のうちは「人から見られたら困ることをスマートフォンでしない」と意識づけるほうが大切。
適切な距離感や使い方を身につけることが、子どもの安全につながります。
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