子どもとゲーム機の付き合い方
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セコムの舟生です。
春休みも目前。
今学年の学習も総まとめに入っているころだと思います。
苦手なところをしっかりおさらいして、気持ちよく新学年を迎えたいですね。
さて、春休みがはじまると子どもたちには自由な時間が増えます。
保護者の方からは「休みの日はゲームばかりしている」「ゲームの時間を決めても守らない」といった声も聞かれます。
やりたいこと、楽しみにしていることがたくさんあると思いますが、規則正しい生活リズムや計画性も大切。
そこで今回は、子どもが夢中になりやすい「携帯ゲーム機」をテーマに取り上げます。
ルールの決め方や保護者の関わり方など、春休み中も健全にゲームを楽しむための方法を考えてみましょう。
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▼ 春休み中のゲーム機の「遊び方」を話し合う
「ゲームは宿題が終わってから」「1日○時間まで」といったルールを決めているご家庭は多いと思います。
しかし、いつもと生活リズムが違う春休みには、同じルールでは不十分かもしれません。
携帯ゲーム機は持ち歩きができるので、友達と遊びに行ってプレイしたり、保護者の目が届かない場所で遊んだりすることもできます。
春休みは自由に遊べる時間が増えることを考慮して、ゲーム機を使用する「場所」と「時間」について話し合っておきましょう。
□ 遊んでも良い場所
遊びに行った先では、ゲーム機を使用する場所に注意が必要。
人に迷惑をかけたり、身に危険が及ぶような場所でプレイしたりするのは問題です。
歩きながら、自転車に乗りながらなど、危険な遊び方は絶対にしないよう約束させましょう。
□ 使用する時間
ゲームのしすぎは目や身体にも負担がかかります。
「日中友達とプレイしたときは、家ではゲームはしない」「1時間プレイしたら必ず休憩する」など、春休みでも守れるルールをお子さんと話し合って決めておきましょう。
使用時間などの履歴が確認できる機能を利用すれば、お子さんの利用状況が確認できます。
「約束を破ったらゲーム機を取り上げる」という厳しい対応も時には必要ですが、一方的すぎると親に隠れてゲームをするなどの反動も考えられます。
最終的には、お子さん自身が使い方をコントロールできるようになるのが理想です。
そのためにも「なぜ約束を守れなかったんだろう?」「次からどうしたら良いんだろう?」と立ち止まって考えることが大事だと思います。
ゲームにのめり込みすぎている様子なら、お子さんの言い分にも耳を傾けて、どうしたら節度のある使い方ができるかを一緒に考えてみましょう。
▼ ゲーム機も「インターネット端末」であることを忘れない
最近は、幼少時からゲーム機に親しんでいることが多く、インターネット経由で対戦したり、ゲームソフトやアプリをダウンロードしたりすることに抵抗がない子どもが多いように思えます。
携帯ゲーム機は子どものおもちゃというよりも高機能なインターネット端末といえます。
さまざまなウェブサイトを閲覧できるのはもちろん、ショッピングをしたりSNSに投稿したりすることも可能です。
しかも、ゲーム機は子どもに使いやすいように工夫されているので、もしかしたら知らないうちにインターネット機能を利用しているかもしれません。
好奇心がおもむくまま遊んでいたら、いつネットトラブルが起きてもおかしくありません。
過去には、ゲームの掲示板や交流サイトをきっかけに、知らない人と実際に会って性犯罪に巻き込まれたり、裸の写真を送らされたりする被害が発生しています。
ほかにも、有害なサイトや、金銭に関するトラブルなど、さまざまなリスクが潜んでいます。
インターネット利用はお子さんに任せるのではなく、インターネット機能や通信機能の設定をあらためて確認しておきましょう。
▼ ゲーム機でのインターネット利用に関するルール
お子さんが使用するゲーム機には、フィルタリングやペアレンタルコントロール機能を利用するのが基本。
ただし、中、高学年になると、興味関心の幅が広がりますし、友達からいろいろな情報を得てきますので、厳しく制限するだけでは通用しなくなってきます。
成長に合わせてお子さんと定期的に話し合って、ゲーム機で起こり得る危険への理解を促すことも必要です。
そのうえで、「やっても良いこと」「やってはいけないこと」を決めましょう。
・低学年のお子さんへの注意
(1) インターネット接続はしない
(2) ダウンロード等は必要に応じて保護者が行う
(3) お子さんのゲーム中はそばで見守る
・高学年のお子さんへの注意
(1) お子さんの成長度合いに応じてインターネットの利用範囲を決める
(2) お子さんのゲーム機を定期的にチェックして利用状況を把握する
(3) 実際にあった事件をもとに、どうすれば良いかを話し合う
お子さんの性格や成長度合い、ご家庭環境などを考慮して決めましょう。
インターネット利用に必要な知識やスキルがともなってきたら、段階的にルールを変えていくと良いでしょう。
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ゲームは楽しいものですから、お子さんが夢中になるのも無理はありません。
その気持ちがわからないまま、「もう今日は終わり!」「遊びすぎだから没収!」という対応では、「もっとやりたい!」という思いがつのるばかりです。
お子さんが家でゲームをしているときは、なるべく近くで見守り、ときどき一緒にプレイしてみてはいかがでしょうか。
夢中になっているゲームの仕組みや気持ちがわかれば、「このステージで今日は終わりにしよう」「あと1回だけね」など、ゲームを切り上げやすい声かけもできます。
ゲームとの距離感や自分でコントロールする力を身につけるには、保護者の関わり方も大切なのです。
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