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子どもに教えておきたいSNS犯罪の手口

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セコムの舟生です。

SNSをはじめとするコミュニティサイトで、子どもが犯罪被害にあう事犯が増え続けています。
警察庁の発表によれば、平成28年の被害児童は過去最多の1736人。
特に児童ポルノや児童買春の被害が増えています
児童ポルノでは自画撮りによる被害が多いのが特徴です。

最近は小学生でも、コミュニケーションツールとしてSNSを利用することが珍しくなくなりました。
インターネットを通じたコミュニケーションは、便利で楽しい一方で、リスクも存在していることを忘れてはなりません。

今回は、実際に子どもが被害にあった事例から、子どもとSNSの付きあい方や保護者が知っておくべき安全対策を紹介します。


* * * * * * * * *


▼ 子どもがだまされやすい「自画撮り」の手口
SNSを利用して子どもが犯罪被害にあうのは、どのようなきっかけなのでしょうか。
警察庁が取りまとめた資料から小学生がだまされやすい「自画撮り」の手口を見てみましょう。

(1)別人になりすまして子どもに近づく
年齢や身分などプロフィールを偽ってSNSに登録し、子どもの関心を引いたり、油断させたりする手口です。
警察庁の資料では、19歳の"大学生モデル"になりすました40代の男が約130人もの女子児童に裸の写真を送らせていたケースが紹介されています。
男は約1600人もの児童と交流しており、被害者のなかには小学生もいました。

(2)「ただで●●をあげる」などと子どもを誘う
SNS上で使える"スタンプ"など、子どもが欲しがるもので関心を誘い、提供してから脅すなどして裸の写真を送らせる手口です。
警察庁の資料には、「写真を送った方がいいのだろうか・・・」と児童が悩んでいると、別のスマホを使って善意の第三者のふりをして近づき、「写真を送ったほうがいい」「私もひどい目にあった」などと不安をあおり、要求に従わせる巧妙な手口が紹介されています。


自画撮りの被害では、最初は「これくらいなら」と軽い気持ちで当たり障りのない画像を送り、だんだん相手の要求がエスカレートして最終的に裸の画像を送ってしまうケースも発生しているそうです。
徐々に相手のペースに巻き込まれ、後戻りできなくなってしまった子どもの姿が見えてきます。

逆らえずに言いなりになってしまうのは、子どもだからこその未熟さや弱さに起因するところも大きいでしょう。
どのような経緯でも、ひとたび相手の手に渡った画像は児童ポルノとして流出する可能性があります。インターネット上に出回ってしまえば、すべての画像を削除するのは困難です。

警察庁の資料では自画撮り以外の被害として、SNSで知り合った相手と実際に会って強制わいせつや略取誘拐にあったケースや、親しくなったあとに援助交際を持ちかけられるケースなどが紹介されています。


▼ SNSだけでの知り合いは「知っている人」ではない
インターネット上では誰もが本当の自分をオープンにしているわけではないということに注意が必要です。
大人が子どもになりすましたり、男性が女性になりすましたりすることもあります。
子どもを油断させるために、親切なふりをしたり、気が合うふりをしたりすることは簡単です。

インターネットを通じた交流では、相手の本心は見えないものです。
どんなに仲良くなったと感じても、実態がわからない相手は「知っている人」ではありません

安易に画像を送ったり、自分の悩みなどを伝えたりすると、犯罪に巻き込まれるきっかけになることもあります。
このことをお子さんも知っておくべきでしょう。

悪意をもって子どもに近づく大人は、目的達成のためにさまざまな方法を使います。
手の込んだ手口では、子どもだけで手に負えないこともあるため、ひとりで解決しようとしないことです。
対応に困る要求をされたときは、保護者や先生など大人に相談することが重要です。


▼ SNSの使い方をお子さんと話し合ってください
子どもがSNSを利用するのは、最初は友達とのコミュニケーションが目的であることが多いと思います。また、家族との連絡手段として無料通話アプリを使っているご家庭もあるでしょう。

便利さや楽しさにばかり目を向けていては、いつ犯罪の被害者になってもおかしくありません。SNSで現実に起きている犯罪を教え、被害の「怖さ」を学ばせることも必要です。
新聞記事やニュース、警察庁が公表しているトラブル事例などを取り上げて、親子で話しあう機会をなるべく多く持ちましょう。

また、利用するサイトやアプリにどんな機能があるのか、どうすれば安全に使えるのかを話しあうことも大事。
小学生のうちは、最初は目的にかなった使い方のみに限定し、知らない人との交流ができないよう設定するなど、保護者の管理のもとで正しい利用方法を身につけていく段階にあります。
子どもが勝手に設定を変えてしまうこともあるため、設定変更のパスワードは簡単に予測できるようなものは選ばないでください。

また、いったん設定したらあとは子ども任せではなく、メッセージの内容や相手など、中身も定期的にチェックしましょう。
お子さんは嫌がるかもしれませんが、人に見られては困るやり取りをしないのも、SNS利用においては大事なルールです。


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SNSで犯罪被害にあう子どもは、決して特別な存在ではありません。
どこにでもいる普通の小学生が、なんとなく使っているうちにトラブルに巻き込まれるケースが多々起きています。
犯行手口は、大人でもだまされるほど巧妙ですから、子どもを責めるわけにはいきません。
「うちの子は大丈夫」と思わず、しっかりと見守ってインターネット利用能力を育てていきましょう。

2018.02.08

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