マイナンバーやSNS...子どもに教える「個人情報」
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セコムの舟生です。
パソコンやスマートフォンがあるのが当たり前の環境に育っている、現代の子どもたち。
SNSや無料通話アプリを使って友達と交流したり、情報発信したりとインターネットとのかかわりは増す一方です。子どもがインターネットでSNSのような情報発信型のサービスを利用するうえでのリスクはいろいろありますが、そのひとつが「個人情報の漏えい」。
10月からはマイナンバーの運用がはじまります。
全ての国民に付与されるものですので、子どもも例外ではありません。
取り扱いに注意しなくてはならない「個人情報」がまたひとつ増えることになります。
子どもにも正しく「個人情報」への意識を持たせなくてはなりません。そこで今回は、「個人情報」について子どもに教えるべきポイントと、子どものマイナンバーの取り扱いについて考えてみたいと思います。
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▼ 子どものマイナンバーはどう管理する?
2015年10月からスタートする「マイナンバー制度」。
国民ひとりひとりに番号を割り振り、税分野や社会保障などにおける行政手続を簡略化するものとして運用されます。子どもにはあまり関係ないような気がしますが、会社勤めをされている方なら、早々にお子さんのマイナンバーを会社に知らせる必要が出てきます。企業では従業員とその扶養家族のマイナンバーを預かることになります。またジュニアNISA口座開設の際なども子どものマイナンバーが必須となるなど利用範囲が広がりますので、情報保護・管理をどのようにおこなうか、取り組みが早急に進められているところです。
マイナンバーは個人を特定できる目印となりえる為、マイナンバーとそれに紐づく個人情報が漏れるとその影響は大です。
個人情報が掲載された「通知カード」、ICチップと顔写真がついた「個人番号カード」(通知カード交付後に、申請して交付されるカード)などが他人に把握された場合、なりすましや詐欺等の悪質な犯罪に結びつく可能性が指摘されており、その他の個人情報よりも厳格に扱う必要があります。
<家族のマイナンバーはどう管理すればいい?>
・スマホやパソコンなど、インターネットを介して情報が漏えいする可能性がある端末にマイナンバーを控えない
・通知カードや個人番号カードを写真に撮って記録しない
・マイナンバーにつながる情報を安易に人に話したり、インターネット上に投稿したりしない
・通知カードや個人番号カードは子どもが触れられない場所で厳重に保管するマイナンバーを他人に教えないよう、子どもにもマイナンバーの意味や、番号の持つ重要性を説明し、気をつけるべき点について話し合っておきましょう。
▼ 子どもを守るためのSNSのルールをおさらいしましょう
SNSは、友達にプライベートな情報を伝えたり、交流を深めたりする場として利用されており、子どもの利用率も増えてきています。子どもの場合、「知っている人しか見ていない」「これぐらいなら、たいしたことはない」という感覚から個人情報にあたる情報を発信してしまい、トラブルになることがあります。友達のみに公開する設定にしていても、友達がその投稿をシェアすれば、直接つながりのない第三者に公開され、インターネット上に広がっていくことも考えられるのです。
以下に、悪用される可能性のある情報をまとめます。
<悪用される可能性がある情報>
・実名やニックネームの含まれるコメント
・無料通話アプリのID
・「今日は塾」「留守番中」など行動や生活のパターンがわかるコメント
・名前や住所などが一部でもわかる写真(背景や持ち物にも注意!)
・顔がはっきり写っている写真
・水着姿や裸など悪用されやすい写真
・学校、塾、スポーツチームなど、所属先が判別できる写真インターネット上には、さまざまな人いて、さまざまな目的で活動しています。
どのようなことがトラブルに発展するかを予測するのは困難ですので、お子さんには「個人を特定され、悪用される可能性がある情報」について詳しく、具体的に教えてあげてください。
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個人情報に関する話をしてみて、まだ理解が不十分だと感じたら、SNSの利用そのものを考えなおす必要があるかもしれません。小学生のうちは、親の管理監督のもと、少しずつルールを学んでいくのが鉄則です。
保護者が子どもの成長具合に応じて使い方をコントロールし、SNSを利用する場合はどのような使い方をしているのかオープンにさせて、お子さんの理解度・成長度を把握するようにしましょう。2015.10.01