小学生が狙われる!?続出するコミュニティサイトのわいせつ被害
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セコムの舟生です。
SNSや無料通話アプリを通じて、見知らぬ人と交流し、犯罪被害を受ける子どもの数が年々増えてきています。
今年4月に警察庁が発表したデータによると、平成26年にコミュニティサイトを通じて被害にあった子どもの数は1,421人。
出会い系サイトでは規制により犯罪被害が減少しているのに対して、コミュニティサイトを介した犯罪被害は増加傾向にあります。今回は、コミュニティサイトを介したわいせつ犯罪などから子どもを守るポイントをまとめます。
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▼ 無料サイトに子ども目当ての悪意ある大人が集まっている?
警察庁の調査によると、コミュニティサイトを通じて犯罪被害にあった子どもが、当該コミュニティサイトを利用した理由としては、「無料だから」 「友だちのすすめ」が多いようです。
「タダで利用できるし、友だちも使っているから...」という理由で気軽に使っていた子が多いということでしょう。一方、被疑者の当該サイト利用の理由は「児童との性交目的」、「児童のわいせつ画像収集目的」「児童と遊ぶため」が目立ちます。
最初から子どもに近づく目的で利用していた者が多いのです。「タダだから」「みんな使っているから」という前に、悪意ある大人がいる場であることを、子どもによく理解させてください。
加害者がプロフィールを偽って登録し、親しげに近づいてくることはとても簡単なことなのです。
▼ どのように子どもは被害にあうのか?わいせつ被害の実例
今年8月、神奈川県で小6女児と無料通話アプリを通じて交流していた20代の男が逮捕されました。男は、女性を装って女児に近づき、写真を交換する関係になりました。
女児との関係が築かれたとみると「顔写真をネット上にばらまく」と脅して、裸の画像を送らせたのです。同性になりすまして子どもに近づき、友情の証に写真を要求したり、弱みを握って言いなりにさせようとしたりする事件は決して珍しくありません。
また、悩み相談に応じてくれる人を「親切な大人」と信じ、実際に会ったところ、わいせつ被害にあったケースなども見受けられます。
▼ 子ども任せでは守れない!コミュニティサイトの使い方は保護者が管理を
コミュニティサイトの多くは登録が簡単で、気軽に始められますが、規約などを読まずに安易に始めてしまうと、予想していなかったことが起こることも考えられます。
登録したとたん知らない人からもメッセージが来て、よくわからないままやりとりが始まってしまう・・・ということがあるかもしれません。話がはずんで興味がわけば、「どんな人なのか、ちょっと会ってみたい」と考えるのは自然なこと。
子どもを狙っている者からすれば、子どもを誘導することは難しくありません。<保護者がおこなうべきこと>
○ 子どもが利用するサイト・アプリは、登録前に必ず保護者が利用規約を確認する
○ 登録、初期設定は保護者がおこなう
○ 不要な機能はOFFにしておく
○ 利用にあたって、わが家のルール(利用時間や場所など)を決め、守らせる
○ 利用開始後も子ども任せにしない
○ 誰とどのようなやりとりをしているか利用履歴をオープンにさせる
○ 子どもの様子を観察する保護者から見て不安を感じることがあるなら、いったん退会させることも検討しましょう。
子どもが使っても安全だと思えないのであれば、登録させないほうが安心です。
また、ルールを守れなかった場合にどうするか?についても話し合っておきましょう。
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コミュニティサイトをはじめとしたインターネット利用には、親子で決めたルールが必要です。
そしてルールを守ることが大切。ルールから逸脱した行動には、ペナルティを設けておくなど、利用開始時から厳格化しておくことをおすすめします。子どもはルールに反発することもあるでしょう。
「じゃあ、どうしたらいいと思う?」と聞いてみるのがポイントです。
子どもの意見も聞きながら、安全・安心について話し合ってみてください。
子ども自身に考えさせることで、安全に使うための能力を高めることにつながると思います。2015.09.24