【特集:インターネットと安全に付き合うために】<パート1>ゲーム機について親が知っておかなくてはならないこと
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セコムの舟生です。
全国的に梅雨模様が続いていますが、お子さんたちは元気に過ごしていますか。
外で思い切り遊べない日は、体を動かしたくてウズウズしているかもしれませんね(^^)室内で過ごす日の遊びといえば、いまどきの子どもたちは"ゲーム機"が主流。
インターネットに接続していろいろなサービスを利用することができるものも多く、小さなお子さんが当たり前に使いこなしているということも、珍しくなくなってきました。今回は、子どもたちのゲーム機利用の実態や、親として知っておきたいことなどをお話ししたいと思います。
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▼ いまどき小学生のゲーム機事情
今年の3月、内閣府が発表した「平成24年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、ゲーム機を利用している小学生は7割近くになります。そのうち、インターネットを利用している子は約3割。利用時間は、自宅で「1時間~2時間」がもっとも多く、「30分~1時間」がそれに続きます。4人にひとりくらいの割合で、自宅以外でもゲーム機を使ってインターネットを利用しているようです。
▼ 今後ゲーム機でインターネット接続する子が増える?
先ほどご紹介した統計でいうインターネット利用は、ゲーム機に組み込まれた専用のWEBブラウザを通じて、ゲーム以外の目的でインターネットを使っているという意味で、メールの送受信やサイト閲覧、メッセージのやり取りなどを指しています。今後、ゲーム機とインターネット世界の融合が、さらに進んでいくことが考えられます。ゲーム機の性能や使い勝手が向上していけば、子どもがもっと気軽にインターネットを利用できるツールになっていくかもしれません。
まだ据え置き型のゲーム機ならば親の目が届きますが、携帯型のゲーム機の場合はどうでしょうか。ゲームメーカー公式のWi-Fiスポットは、街じゅうのいたるところに整備されていますし、無料の公衆無線LANなどもあります。また、悪意のある人が個人情報を抜き取る目的で無線LANを設置していることもあり、何も知らない子どもが、間違って接続してしまうことも十分考えられます。
ゲーム機は、携帯電話やスマートフォンと同レベルのリスクがあるインターネット端末であるという認識を、親御さんが持つことが大事だと思います。
▼ フィルタリング、ペアレンタルコントロールをしていますか?
携帯電話やスマートフォンと同じように、ゲーム機にも専用のフィルタリングサービスが用意されています。子どもに使わせる場合は、フィルタリングサービスの活用をおすすめします。また、ゲーム機本体にもペアレンタルコントロール機能がついているので、親御さんが設定しておくことが大前提です。ソフトやアイテム購入、ダウンロードなど、いろいろな制限が設定できます。子どもの年齢にあわせて制限内容を変更できると思いますので、お子さんの成長度合いや、機器を使いこなす能力にあわせて、セキュリティ対策を施しましょう。
機能設定や有料サービス利用のための暗証番号やパスワードは、保護者がしっかりと管理し、安易に子どもに教えないことも重要です。
▼ ゲーム機のリスクを話し合い「わが家のルール」を決める
ゲーム機は、一般的に携帯電話よりも早く子どもが手にするものだと思います。たとえ遊び道具のゲーム機でも、使い方によっては、個人情報が流出したり、高額請求問題に発展したり、見知らぬ人との出会いの場になったりすることもあります。このことを念頭に置き、使い方のルールを細かく決めておくことが重要です。使用時間や遊ぶ場所の取り決め、インターネットにつなぐときの約束事、外に持ち出すときの約束事など、お子さんと話し合って「わが家のルール」を決めましょう。外出先では、ゲーム機がマナー違反になる場所もありますから、使っていい場所、悪い場所についても、細かく決めておくと良いかもしれませんね。約束が守れなかったときのルールも、話し合っておきましょう。
ルール作りは、親御さんが一方的に押し付けるのではなく、「こういうときはどうしたらいいと思う?」「もしできなかったらどうする?」といった具合に問いかけ、お子さん自身に考えさせることもポイントです。
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ゲーム機は、いまや子どもにとっての主要なインターネット端末であることは間違いありません。子どもの遊び道具という認識からか、「買い与えた後は関与していない」「よく知らない」という親御さんもいらっしゃるようですが、これは大変危険なことです。この機会に、お子さんとゲーム機の関わり方について、もう一度考えてみてはいかがでしょうか?
2013.06.24