親子のインターネット入門
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セコムの舟生です。
4月23日、京都府亀岡市で集団登校中の児童の列に暴走車が突っ込んだという大変衝撃的な事故の一報がありました。通学路で起きてしまった事故に胸が痛みます。
再度、学校と保護者などで協力しあって通学路の安全確認をしてほしいと思います。交通事情や、地域性を考慮して、きめ細かい安全確保が急がれます。
さて、いまや日常の生活の中で欠かせないものとなっているパソコンやインターネット。それは子どもたちにとっても、例外ではありません。
文部科学省の小学校学習指導要領が改定され、新要領が昨年から全面実施となったことで、小学校でもパソコン・インターネットが積極活用されるようになってきました。単に使い方を習うだけではなく、各教科においてもパソコンを利用した学習活動を取り入れる動きがさかんです。
これからは宿題などでも、パソコンやインターネットを使うことが前提になってくると思います。ただ残念ながら、学校や先生によって、指導法もスキルも異なるのが現状。「パソコンは学校で教えてくれるから」とパソコン・インターネット教育を学校任せにしておくことには問題があります。
そこで今回は、「親子のインターネット入門」として、子どもが巻き込まれる怖れのあるリスクや、予防策など、基本的なお話をしたいと思います。
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▼ 子どものインターネット利用はどうして怖い?
非常に便利に情報が得られる一方で、アダルトサイトや自殺サイト、詐欺サイトといった有害な情報にも簡単にアクセスできるのがインターネット。SNSのような交流目的のサイトを通じて、子どもが犯罪や深刻なトラブルに巻き込まれるケースも多発しています。また、子どもが被害者になるだけではなく、誹謗中傷の書き込みなどによるネットいじめや、他人の個人情報を意識せずに公開してしまうなど、子どもが加害者になっている側面があることも忘れてはなりません。インターネットの世界では、つねに新たな危険が発生しているにも関わらず、法規制や対策が後手になることがしばしば。重大なネット犯罪がいつどんなふうに起こるかは、わからないことが多いのです。
子どもに好きなようにインターネットを使わせることは、ひとりで見知らぬ土地を歩かせるくらい危険なことだと考えたほうがいいでしょう。子どもがインターネットを使ってなにをしているのか、必ず把握しておくようにしてください。
▼ 大切なのは親の目。ペアレンタルコントロールの基本「わが家のルール」
子どもは、親が知らないうちにどんどん新しい使い方を覚え、興味本位で間違った使い方をしてしまうことがあります。こうした事態を防ぐためには、「ペアレンタルコントロール」が必須です。ペアレンタルコントロールとは、親が子どものインターネット利用を管理・監督すること。子どもがインターネット通信のできる機器を利用するための絶対条件として、ぜひ今日から実践してみてください。
小学生くらいのお子さんであれば、まずはパソコン利用のルールを決めることがペアレンタルコントロールの第一歩。小学生のルールとしては、このようなものが挙げられます。
・親がいるときに使うこと
・利用時間を決めること
・フィルタリングを利用すること
・なにに使うか、なにを調べるかをハッキリさせることこのほかにも、「親が設定したサイト以外使わない」「メールを勝手に出さない」「よくないと思ったサイトや情報があれば親に知らせる」など、子どもの能力や理解度によってご家庭にあったルールを決めてみてください。電源を入れる前に、なにをするためにパソコンを見るのか、毎回子どもに言わせてみるというのもペアレンタルコントロールのひとつです。
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子どもとインターネットの問題は、パソコンに限らず、携帯電話や携帯ゲーム機にも潜んでいます。今回は「入門」としてパソコンの話題をお伝えしましたが、携帯電話や携帯ゲーム機利用にも、同様のペアレンタルコントロールが必要です。フィルタリングや利用のルール化を忘れてはなりません。
子どもの要求や希望をうのみにして自由に使わせるのではなく、子どもの年齢や成長を考えながら、親御さんの判断でインターネットとの付き合い方を決めることが大切なのです。
2012.04.26