行田ピースメーカーズの防犯活動<その2>~結成のきっかけ~
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セコムの舟生です。
前回は、埼玉県行田市に発足した民間自警団"行田ピースメーカーズ"のみなさんに同行し、防犯パトロールを体験させていただいた模様をレポートしました。
さて今回は、行田ピースメーカーズが結成されたきっかけなどについて、ご紹介します。
今回のインタビューに参加してくださったのは、行田市役所に勤務され、行田ピースメーカーズの発起人でもある岡田さん、同じく行田市役所にお勤めの、行田ピースメーカーズ代表の上野さん、馬場さん、西村さんです。
行田ピースメーカーズを結成しようとした背景には、子供が被害者になってしまった奈良県、広島県、栃木県などの痛ましい事件があるそうです。
「事件が大都市のみでなく、行田市のような、のどかなごく普通の町や村でも発生しているのをみて、どうしても他人ごとのように思えなかった」これが、行田ピースメーカーズ発足のきっかけだそうです。
岡田さんが「子供を守るぞ!」と心に決めたとき、まずは市役所に勤務する上野さんら有志と一緒に"行田市役所地域防犯自主研究グループ"を発足。そのころ、新聞で吉川英治さんの『ボクサー、街を守る』という本に出会ったそうです。当時を振り返り岡田さんは「こんなに、すごい人がいるのか」と感銘を受けたと語ってくれました。
吉川さんに地域での防犯活動についてアドバイスを求めると、吉川さんも協力を快諾。太いパイプが生まれたそうです。
こうして行田ピースメーカーズが結成されました。
「行田ピースメーカーズは強制的につくられたグループではなく、参加したいという志のある人が集まってできているグループなので、やってみたいなと思ったことに、すぐ対応できるんです」と岡田さん。現在のメンバー数は約30名。うち、市役所職員が17名だそうです。ほかにもメンバーとして保育園の園長先生や主婦も参加。地域の安全に興味を持った人ならだれでもが、気軽に参加できる団体を目指しているそうです。
昨年12月に結成されてから半年あまりですが、すでにさまざまな企画を実行しています。今年の1月には、吉川さんの講演会を実施し、また立正大学の小宮教授の講演会に出向き、地域安全マップの作成の基調講演に参加。
また実地研修として行田市内の清水町内防犯パトロールに参加するなど積極的に活動をおこない、2月には、"こども国連スクール"さいたま大会に参加。さらに3月には行田市で"こども国連スクール"を開催するなど、活動は多岐にわたります。
上野さんは「防犯について我々は素人。まずは知識を身に付けることが大切だと考え、防犯パトロールなどの活動のほかにも講演会活動をおこなっています」と話してくれました。続けて「行田ピースメーカーズの活動目的は、子供たちの健全な育成。子供たちの安全確保を念頭に、安心して通学でき、安心して遊ぶことができる環境づくりを目指しています」と力強く語ってくれたのが印象的でした。
次回は、できることから取り組むという姿勢の行田ピースメーカーズのみなさんに、地域で防犯活動をおこなうときのポイントをお聞きします。お楽しみに!
2006.07.13