油断してはダメ!男の子を狙う性犯罪とは?
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セコムの舟生です。
子どもを狙った声かけやつきまとい、強引な連れ去りなどが全国各地で頻繁に発生しています。
多くの場合、わいせつ目的で犯行に及んでおり、女児だけではなく、男児が被害にあった事件もたびたび報じられているのが気がかりです。
子どもに説明が難しい性犯罪への注意。
男の子の場合、自分が狙われる可能性を考えたことがない子が多いと思います。
そのため、女の子より無防備になりがちです。今回は、「男の子を卑劣な性犯罪から守る」をテーマに、保護者が知っておきたいことや、子どもへの注意喚起の方法などをお話します。
もちろん女の子にも参考になるポイントですので、ぜひご覧ください。
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▼ 男の子が性被害にあうのはめったにないこと?
「子どもの安全NEWS」にも掲載していますが、8月上旬に福岡県にある商業施設で、男子トイレにいた男子児童が性犯罪の被害にあいました。たまたまひとりでトイレにいたところを無理やり押さえつけられ、携帯電話での撮影や、わいせつ行為をされたとのこと。犯人はその場で現行犯逮捕されましたが、被害者となった男児の心の傷は計り知れません。
考えたくないことですが、男の子も性犯罪と無縁ではないこということがよくわかりますね。
その被害件数は決して少なくありません。男の子も、性犯罪への警戒が必要です。
▼ 油断してはダメ!男の子も「ひとり」にしてはいけません
防犯の観点からすると子どもをひとりにさせないことが重要です。
実践しているご家庭も多いことと思います。しかし、家族で一緒に出かけた先ではどうでしょうか。
ある程度学年が大きくなると、親御さんも「トイレ?あそこにあるからいってらっしゃい」「お会計してくるから、ちょっとここで待っていてね」など、子どもをひとりにする言葉を言ってしまうことがあるのではないでしょうか。
実はそれは、非常に危険なことなんです。
スーパーやショッピングセンターなどのように、不特定多数が出入りする場所では、特別に目立たない限り、誰かを注意して見ることは少ないですよね。
そのような場所には、子どもを物色したり、ひとりになるのを待ち受けていたりする不審者が紛れ込んでいる可能性があります。
友だち同士のときだけでなく、保護者と出かけたときでも、ひとりで行動しないことが防犯の基本です。
▼ 男の子も服装に注意!「プライベートゾーン」ってなに?
最近の女の子のファッションは華やかで、大人っぽいものが多いですが、そのために不審者からの興味をひいてしまうことがあります。男の子の場合、そういった心配は少ないものの、着るものに無頓着で無防備に見える子が、時折いますね。男の子を狙う不審者の目に、どのように映っているか想像してみてください。
暑さのピークは過ぎたとはいえ、今の時期は軽装で肌の露出が多くなりがちです。男の子であっても肌の露出が多ければ、不審者に興味を抱かせる要因になりかねません。過度な露出の服装は避けたほうが安全です。
低学年のお子さんだと、性犯罪への注意喚起が難しいと思います。
また、性犯罪についてはデリケートな問題だけに親子で話題にしづらいという声も聞きます。そのようなときには「プライベートゾーン」という言葉を使うことをおすすめします。「プライベートゾーン」とは、人に見られたり触らせたりしてはいけない場所のこと。
「自分だけの場所」を意味します。子どもに「プライベートゾーン」を説明するときには「プールに入るとき隠す場所だよ」と言うとわかりやすいですね。それ以外にも「口や目」など、他人に触られたら「嫌だな」と感じる場所も「プライベートゾーン」です。
■ 子どもを性犯罪から守るための具体的な対策
・人通りの少ない道や、暗い道は、ひとりで歩かない
・極端に露出の多い服装、過度にかわいらしい服装は避けさせる
・大勢で遊んでいるときも、ひとりにならないように言い聞かせる
・少しでも「変だな」「嫌だな」と思ったら、すぐに逃げるように指導する
・プライベートゾーンは、見せても触らせてもダメ。写真を撮らせることもダメ!
・防犯グッズを携帯させて、いつでも使えるように練習しておく
* * * * * * * * *「男の子だから性犯罪の被害は関係ない」と思っている保護者の方も少なくありません。
「女の子だけではなく、男の子も狙われている」という事実、男の子にも興味を示す犯罪者がいるという事実をしっかりと認識し、男の子にもきちんと性犯罪についての話をしておくことが大切です。知識が身を助けることもあるのです。
危険を知っていること、注意することで、犯罪に遭遇する可能性も低くなるはずです。2014.09.08