放課後の安全を確保するために
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セコムの舟生です。
昨日、1月18日夕方、大阪で小学生が下校中に切りつけられるという事件が発生しました。報道では、被疑者は現行犯逮捕されたとのことですが、校門前で発生した事件に衝撃を受けています。
改めて登下校時の安全確保の重要性が求められます。昨年末に起きた小学生の女の子が襲われた通り魔事件も、被害にあったのは放課後でした。放課後は、子どもが授業から解放されて自由になる時間であると同時に、親や教師の目が届きにくくなる時間でもあります。
そこで今回は、放課後の安全確保について取り上げてみたいと思います。
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▼ 「ひとりにならない」が必要なのは行き帰りだけではない
子どもの身を守るためには、ひとりになる時間をできる限り減らすことが大切です。下校時はもちろん、帰宅後にお友だちと遊びに行くときや習い事に行くときも、親御さん同士で連携して複数で行動できるようにしたり、送り迎えや待ち合わせなどの工夫が必要です。また、お友だちと公園などで遊んでいるとき、「ちょっとトイレに...」ということがあるかもしれません。そんなときでも単独の行動は絶対に避け、必ずだれかと一緒に行ってもらうよう、お子さんに言い聞かせてください。複数でいても、ひとりになるのを狙って犯罪行為に及ぼうとする人間は、決して少なくないのです。
▼ 子どもを送り迎えできない保護者はどうすればいいか?
「子どもがひとりにならないよう、送り迎えを」とお話しているものの、実際は共働きで両親とも帰宅が遅く、下校時間に家にだれもいないご家庭もあると思います。また、普段はおうちにいらっしゃるご家庭でも、なにか用事があって不在にすることもあるでしょう。進級・入学から久しい今の時期、お子さんも成長してずいぶんたくましくなっていると思いますが、少なくとも小学校低学年のうちは、留守を任せるより、子どもがひとりにならない "放課後の居場所"を確保しておくほうが安心です。
共働きの場合、「学童保育」を利用することが一般的ですが、近年は共働き家庭以外の子どもも通える「放課後子ども教室」の活動が充実しています。お子さんの「放課後」をもう一度見直して、利用できるサービスがあれば積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
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「学童保育」や「放課後子ども教室」のような行政サービスだけでは、親の留守を補えない場合、民間の学童クラブや習い事などを組み合わせているご家庭もあります。また必要に応じて「ファミリー・サポート」や民間のシッター会社を活用しているご家庭もあるようです。
放課後にひとりにならない方法はいろいろあります。地域によっても、それぞれ違います。もし機会があれば、同級生の保護者の方とも話し合って、お子さんの「放課後の過ごし方」を検討してみてください。
放課後は、防犯だけでなく、交通安全にも注意が必要です。1月4日に警察庁から「平成23年中の交通事故死者数について」という統計が発表されました。この統計によると、交通事故で死亡する人の数が、11年連続で減少。事故の発生件数も減少傾向が続いているとのことでした。
それでも昨年1年間で4611人もの尊い命が交通事故で失われている現実があります。死亡者数、発生件数が減少傾向にあるとはいえ、十分な注意が必要であることに変わりはありませんね。
これから日が長くなってきますが、暗くても目立つ明るい色の服を着るようにしたり、リフレクターを身につけたりするなどの工夫をして、交通事故に遭わないように注意しましょう。自転車に乗る際は早めの点灯も忘れずに。もちろん交通ルールはきちんと守るように指導してあげてください。
2012.01.19