「知らない人についていってはダメ!」は子どもに通じない?
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セコムの舟生です。
どんな親でも、まず子どもに言うのは「知らない人についていったり、ものをもらったりしてはダメ」ということです。しかし、この「意味」を正確に理解することが子どもにはなかなか難しいようです。たとえば子どもにとって、いつも遊んでいる公園でよく見かけるおじさんは、顔を見たことがあるから「知っている人」という認識なのです。では、「知らない人」を子どもが区別するには、どんな教え方をすればよいのでしょう?。
ただ「知らない人」と教えるのでは、子どもは「どのレベルからが知らない人なのか」、の区別がつきません。子どもに教えるときは、たとえば、「あなたが名前を知らない人」「その人がどんな人なのかよく知らない人」、あるいは「お父さんお母さんが知らない人」などというように、「知らない人」をはっきりと定義してあげましょう。
子どもには子どもだけの世界があり、その中で人間関係ができあがっています。しかし、親としては子どもの人間関係を知っておきたいと思いますし、知っておくべきです。
たとえば「いつも新作ゲームを貸してくれるお兄さん」や「いつも公園にいて、かわいい子犬と遊ばせてくれるおじさん」といった人物が子どもたちには存在しているかもしれません。このような人たちは、子どもにとって常に優しく親切で、何度も会っているので、「知らない人」ではありません。もちろん、ほとんどの「お兄さん」や「おじさん」は、親切で子どもが好きなだけなのかもしれませんが、なかには犯罪者が子どもとの接点を得るために、こういう親切なそぶりをしていることが十分考えられます。
ですから、子どもたちがどのような人間関係を築いているのか、常日頃から子どもとコミュニケーションをとり、その上で親子でしっかりと話し合って、「知らない人」の定義を具体的に示してあげてください。そして「知らない人」に対して決して油断しないことを徹底させましょう。
2006.02.13