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子どもの自転車事故で高額賠償!?果たしていますか?保護者の「監督義務」

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セコムの舟生です。

先日、小学5年生の男児が運転する自転車が歩行者とぶつかり、男児の母親に9,500万円の賠償金の支払いが命じられたというニュースが話題になりました。

5年近く前の事故ですが、ぶつかった女性は寝たきりで、今も意識が戻っていないそうです。
「子どものしたこと」というレベルでは片づけられない恐ろしさが、この自転車事故の教訓として見えてきます。

「子どもが運転する自転車」の事故は、子どもではなく保護者の監督責任が裁判の争点になります。つまり、「日ごろから子どもにきちんと自転車の乗り方を指導していたかどうか」です。

今回の判決を念頭に置きながら、子どもが加害者になるかもしれない「自転車事故」の危険性と、親としての関わり方を考えてみたいと思います。


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▼ 道路交通法違反があれば高額賠償に
今回のケースでは、男児が坂道を下って走行中、散歩中だった被害者に正面衝突。裁判では、「高速で坂道を下る」「前方不注意」といった交通ルールに違反する行為が事故の原因と判断し、「親が十分な指導や注意をしていたとはいえない」と賠償を命じられました。

「交通ルールを守ろう」というのは簡単ですが、日常のなかで自転車に乗っている子どもたちを見ていると、非常に曖昧にされているように見えます。もしかすると、大人でも守っていない、あるいは正しく理解していないことがあるかもしれません。

自転車は道路交通法上「軽車両」に分類され、乗車人数から交差点の通行方法までいろいろなルールがあります

街中でもよく見かける「進入禁止」や「一方通行」、「車両通行止め」や「徐行」「止まれ」といった道路交通標識は、すべて「軽車両」である自転車にも適用されます。

自転車のルールを守っていなければ、道路交通法違反として罰則が科せられることがありますし、万が一、事故が起きて裁判になれば、高額な賠償金が生じることも考えられるのです。


▼ 交通ルールを正しく理解して監督責任を果たす
自転車事故の賠償問題でわかるのは、たとえ子どもの乗り物でも、歩行者にとっては凶器になることもあるということ。子どもが事故を起こさないよう、交通ルールを順守させるのは、親の責任だということ

「何がいけないか」ということを子どもにきちんと話して聞かせるためにも、まずは親御さんが自転車のルールを理解しなくてはなりません。

以下に、道路交通法に規定されたルールの中から、基本的な禁止事項をいくつかご紹介しましょう。

・ 傘をさして運転する
・ 携帯電話やゲーム機などを使用しながら運転する
・ イヤホンで音楽を聴きながら運転する
・ 2台以上並んで走行する(「並進可」の標識があれば可能)
・ ふたり乗りで走行する
・ 車道の右側を走る
・ 信号を無視する
・ 交差点や踏切などで一時停止や安全確認を怠る
・ ベルを鳴らしながら歩行者をよけさせて走行する
・ 夜間にライトをつけずに走行する
・ ブレーキが壊れた自転車で走行する
など

警察庁のホームページなどから、自転車に関する交通ルールなどを確認できますので、これを機会に目を通すことをおすすめします。


▼ 子どもにはポイントを絞って伝える
自転車のルールはとてもたくさんあるので、子どもに細かく理解させるのは難しいと思います。
基本的なこととして、
(1) 道路状況に応じた適切なスピード
(2) 一時停止と安全確認を行うポイント
(3) 自転車運転中にやってはいけない行為

に絞って教えると良いと思います。
(1)や(2)は、お子さんの運転するところを見て、具体的に指導したほうがわかりやすいでしょう。

一度教えて終わりではなく、定期的に子どもが運転する姿を見て、繰り返し教えていくことが必要です。また、自転車に不具合がないか、身体の大きさに自転車が合っているかなどを確認することも、事故を防止するためには重要です。

また、13歳以下の子どもにはヘルメットを着用させる努力義務があります。事故時にヘルメットを着用していないと「親がきちんと指導していない、監督義務を果たしていない」と判断されることがあるようです。何よりもお子さんの命を守るために、ヘルメットは着用させましょう。


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自転車は、わが子が加害者になる可能性を秘めています

スピードの出し過ぎを禁止したり、交差点などの通行方法を教えたりといった交通ルールの順守を促すのはもちろん、混雑していたら一度、自転車を降りて押して通るなどの配慮についても教える必要があります。

お子さんには、自転車によって自分が人を傷つけ、取り返しのつかない事態になるかもしれないことをしっかりと伝え、自転車のルールやマナーを徹底的に教えましょう。

2013.07.25

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