【入学後の注意点特集3】 「お友だちと遊びに行きたい」と言われたら?
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セコムの舟生です。
通勤路で見かける桜並木が、すっかり新緑の装いに変わりました。ついこの間、入学、進級を迎えたばかりのようですが、早いものですね。お子さんには、そろそろ新しいお友だちができたころなのではないでしょうか。
新しいお友だちが増えると、遊び場所も今までと違ったところに変わることはよくあります。また、行動範囲が広がってくると、「お友だちと一緒に駅前の本屋さんに行っていきていい?」なんてこともあるかもしれません。
そこで今回の【入学後の注意点特集】は、新しいお友だちができたときの確認事項や子ども同士の外出について考えてみたいと思います。
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▼ 子どもの新しい交友関係を把握する
新しいお友だちができたら、お子さんから話を聞き、新しい交友関係や遊び場所を把握することが大切です。名前を知るだけではなく、どこでどんな遊びをしているのかある程度は想像ができるよう、日ごろからお子さんとのコミュニケーションを心がけてください。個人情報保護の観点から、学校で名簿をつくらないところもあるようですが、子どもの防犯という観点で考えれば、よく遊ぶお友だちの電話番号や住んでいる場所は知っておいたほうがいいでしょう。万一のときにも、速やかに対応できます。
小学校低学年のうちは、少なくとも1回は初めて遊ぶお友だちの家まで、送り迎えすることをおすすめします。子どもと一緒に歩きながら、自宅からお友だちの家までの道を確認しましょう。相手のお宅にご挨拶して、保護者同士で顔見知りになっておくと安心ですね。
▼ 遊びに行くときの約束ごとはできていますか?
学校から帰って遊びに行くときは、必ず次のことを伝えてから出かけることを約束させましょう。【出かけるときおうちの人に伝えること】
○ だれと遊ぶのか
○ どこで遊ぶのか
○ 何時に帰ってくるのかお友だちの家で遊んだときは、電話を借りて「今から帰るよ」と連絡させることを習慣付けるようにしてください。遅くなってしまった場合は、お迎えに行くなどして、ひとりで帰らせることは避けましょう。
▼ 子ども同士の外出は何歳から?
成長するにつれて「子どもだけで出かけてみたい!」という気持ちが強くなるのは、自然なことです。しかし「何歳からOKか?」という問いに答えはありません。小さいうちからお使いで外出に慣れている子もいるでしょうし、そうではない子もいます。地域性や家庭事情などもありますから、一概に子ども同士でのお出かけの善し悪しを語ることは難しいです。
いくつになっても、どこで何をするにしても、リスクはつきもの。本当に行かせて大丈夫なのか、どこまで許すのかを決められるのは、お子さんの性格をよく知っている親御さんだけです。お子さんの成長度合いに合わせて、最終的には各ご家庭で判断するものだと思います。
一番いけないのは、「○○ちゃんのうちは良いって」「みんなやっているよ!」といった言葉に、親が流されてしまうこと。"よそのうち"を基準にして許してしまえば、外出に限らずほかのことにも歯止めが効かなくなってしまいます。
子どもの言い分を受け止めつつ、「あなたのことが心配」という気持ちを言葉にして繰り返し伝えると、子どもも納得するようになるものです。頭ごなしに「ダメ!」と言うのではなく、話し合いながら決められるといいですね。
▼ 子どもができることを見極めて成長のステップに
小学生になると、よく「もう1年生なんだからコレくらいできるでしょ!」と言いたくなる場面が出てくるかもしれません。しかし、子どもに限らず、だれにでも得手不得手があることを忘れてはいけないと思います。できないことを強要されるほど、子どもにとってつらいことはありません。たとえ小学1年生でも、小学3年生レベルの部分があったり、同学年の子よりできない部分があったりするものです。得意なことにはちょっと高いハードルを作って挑戦させてみる。得意ではないけれど本人がやりたいと思っていることには、低いハードルを作って「まずはこれをやってみようね」と、徐々にクリアできるような提案をしてあげると自信やヤル気につなげられると思います。
子ども同士のお出かけについても同じこと。もし許可するのであれば、「子どもだけではまだ心配だから、お店の前まで一緒に行こうか」とか「○時に駅前で待ち合わせしようか」といった具合に、無理のない範囲から徐々に始めてみてください。
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子どもが成長するにつれて、親には入れない子どもたちだけの世界がどんどん広がっていきます。安心して外に送り出すためにも、日頃から親子で防犯について話し合い、子ども自身の"危機回避能力"を高めていくことが大切です。
外出先でなにかあったとき最適な判断ができるよう、子どもの"考える力"と"行動する力"を大切に育んであげたいものですね!
2011.04.21