不審者が声をかけやすい子どもの特徴
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セコムの舟生です。
学年の終わりが近づき、春休みはもうすぐですね。
進級から1年、いろいろな場面でお子さんの成長を感じているのではないでしょうか。
子どもはあっという間にいろいろなことを吸収しますが、一方ではまだまだ経験が不足しています。
防犯や安全に必要なスキルは知識だけで身につくものではないので、あらかじめ危険から遠ざける対策が非常に重要だと思います。
たとえば、不審者対策。
学校でもご家庭でも、「不審者に声をかけられたらどうするか?」というテーマで話をすることがあると思いますが、もっと大切なことは「不審者から狙われない」ようにすることです。
今回は、不審者が声をかけやすい子どもの特徴をまとめます。
子ども自身も気づかないうちに「不審者が声をかけやすい行動」を取っているかもしれませんので、該当することがあれば、意識して注意するようにしていただきたいと思います。
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▼ 「不審者が声をかけやすい子ども」の特徴とは?
不審者は犯行が発覚するのを恐れているため、誰にでも声をかけるわけではありません。
声をかけやすい行動、声をかけやすい雰囲気の子を選んでいると考えられます。
● 不審者から声をかけられやすいのはどんな子?
・ ひとりで歩いている/ひとりで遊んでいる
周囲に大人の目がない場所・時間帯にひとりでいる子は、狙われやすいと言えます。
保護者が一緒でも、目を離すとひとりでどこかに行ってしまうような子も注意が必要です。
・ぼんやりしている/注意力散漫
周りをよく見ておらず、心ここにあらずといった感じの子や、考えごとをしながら下を向いて前を見ずに歩いているような子は、スキがあり、声かけの対象になりやすいと考えられます。
・好きなことに集中しやすい/警戒心がない
目の前のことに夢中になっている子や、興味の対象しか見ていないような子は、周囲に目を配ることができず、近づきやすく、声をかけやすいと思われます。
・目的がはっきりせず、時間を持て余している
何をするでもなく、ひとりで時間をつぶしているような子や、行くあてもなくフラフラ歩き回っているような子は、声をかけやすいと言えます。
繁華街や商業施設など不特定多数が行き交う場所では、人が大勢いたとしても狙われる可能性があります。
・意志が弱そう/抵抗できなそう
不審者は声かけによって子どもの反応を見ています。はっきり断れなかったり、優柔不断な受け答えをしたりする子は、被害にあいやすいと言えます。
「こういうことをしていると狙われるかもしれない」ということを意識しておけば、日常行動にも差が出てくるはずですので、具体的にお子さんに教えてあげてください。
▼ ひとりになってしまったときに狙われないための防犯行動
不審者から声をかけられないための重要な対策は、「ひとりにならないこと」。
しかし、友達と別れてから自宅までのわずかな区間でひとりになってしまうことや、やむを得ずひとりで行動しなくてはならない場合もあると思います。
もしひとりになってしまったら、普段以上に意識して「不審者が声をかけにくい行動」を取らなくてはなりません。
● ひとりになってしまったときに狙われないための防犯行動
・目的地に向かって急ぎ足キビキビ歩く
急いでいる人や忙しそうな人には、誰でも声をかけにくいものです。ぼんやり立ち止まったり、ダラダラ歩いたりせず、早足でキビキビと歩くように教えましょう。
ただし、走って飛び出したりすると事故につながる可能性があります。車や自転車にも注意してくださいね。
・防犯ブザーをいつでも鳴らせるようにする
防犯ブザーのストラップやボタンに手をかけ、いつでも作動できる状態で歩きましょう。警戒している様子が伝わり、うかつに声をかけられないと感じるはずです。
・人が多い道を選ぶ
ひと気が少ない通りや、公園を抜け道にせず、なるべく人通りがあり、コンビニなどすぐ逃げ込める場所がある道を選びましょう。
自宅付近でも心配な道があるなら、お家の方が迎えに行くようにしてください。待ち合わせをする場合も、お店の前など大人がいる場所を選びましょう。
・周囲の様子によく注意を払う
不審者による声かけは、いきなり行われるのではなく、少し前から様子を見てタイミングを図っていることがほとんど。
意識を周囲に向けていると、気配や視線を感じることもあります。少しでも危険を感じたらそのまま進まず、できるだけ人のいる方に道を変えて様子を見る、大人に助けを求めるなどの防犯行動が必要です。
・もしも声かけにあったらきっぱり断る
あいまいな受け答えは相手を増長させ、危険を拡大します。反対に、「いやです」「大人に聞いてください」などはっきりと拒絶を示すと、相手がひるむこともあるので有効です。本当に危険を感じたら防犯ブザーを鳴らす、「助けて~!」と大きな声で叫ぶなど防犯行動を取りましょう。
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不審者が声かけをしやすいのは、ひとりで行動していて、スキがある子です。
また、外を歩いているときに思考が自分の世界にとらわれていると、どうしてもスキができます。
不審者にも狙われやすくなりますし、交通事故のリスクも高くなります。
ひとりになってしまったときには、余分なことに意識をとられることなく、とにかく安全に目的地まで行くことだけを考えましょう。
このことを、お子さんにぜひ伝えてください。2016.03.07