誘拐・監禁・連れ回し...子どもが狙われないための安全対策は?
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セコムの舟生です。
子どもの安全を考えるうえで気がかりなことはたくさんあります。
昨年は、小学生の児童を狙った誘拐・監禁事件や、車での連れ回しなどが多発しました。統計でも、子どもが被害者となる凶悪事件が増えていることが数字として表れており、子どもの防犯対策がいっそう必要なことがうかがえます。
犯行をもくろむ者は、いつ、どこで、子どもを狙い定めるのでしょうか?
狙われないためには、安全・防犯に対する正しい知識を持ち、常に意識しながら行動することが大事です。
誘拐・監禁・連れ回しといった犯行が発生しやすい状況を知り、回避方法を考えてみましょう。
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▼ こんな子が狙われる!声かけ、連れ去りが発生しやすいタイミング
子どもが被害者になる犯行が発生しやすい状況には、一定の共通項があります。
それは、「ひとりでいるとき」と「ひと目が少ないとき」です。「ひとりにならない」「人通りがある安全な道を歩く」という2つの防犯対策を徹底するだけでも、狙われる確率を減らすことができるはずです。
さらに、子どもを狙う者は、騒がれたり、周囲に知られたりすることを嫌います。
たとえひとりになってしまっても、油断なく周囲を警戒している子や、防犯ブザーを手に持ちながら、いつでも鳴らせる準備をして歩いているような子は、狙いにくいものです。
また、急ぎ足でキビキビと歩いている子は、声をかける対象になりにくいと考えられます。このような前提から、反対に「狙われやすい子の特徴」について考えてみましょう。
<こんな子が狙われる!>
○ ひとりで歩いている/ひとりで遊んでいる
周囲に大人の目がない場所・時間帯に、ひとりでいる子は、狙われやすいと言えます。
保護者が一緒でも、目を離すとひとりでどこかに行ってしまうような子も要注意です。○ 意志が弱そう/抵抗できなそう
声かけによって子どもの反応を見ることが多いので、はっきり断れなかったり、優柔不断な受け答えをする子は、狙われやすいと言えます。○ ぼんやりしている/注意力散漫に見える
周りをよく見ておらず、心ここにあらずといった感じの子や、興味の対象しか見ていないような子は、隙があり、声かけの対象になりやすいと考えられます。
好きなことに集中しやすい子も、注意が必要です。○ 目的がはっきりせず、時間を持て余している
何をするでもなく、ひとりで時間つぶしをしているような子どもや、行くあてもなくフラフラ歩き回っているような子どもは、声をかけやすいと言えます。
繁華街や商業施設など不特定多数が行き交う場所では、人が大勢いても狙われる可能性があるので、注意が必要です。
狙われやすい行動を取りがちな子どもは、「自分が狙われるかもしれない」という自覚が足りないことが問題。
犯行をもくろむ者は、狙い定める直前まで子どもの様子をよく観察しています。とにかく隙を見せないこと、警戒している様子を見せることが大切です。「うちの子はちょっとあてはまるところがあるな...」と思った親御さんは、まずは「どんなときでもひとりになってはいけない」ということをお子さんに理解させることからはじめましょう。
▼ 誘拐や連れ去りから身を守る対策を覚えよう!
どれほど防犯対策を徹底していても、誘拐や連れ去り、連れ回しなど凶悪な犯罪は、ほんのわずかな空白の時間、道のりの間にも発生します。
万が一、声かけなど危険を感じる状況に置かれたときに、身を守る方法をまとめます。(1) 声をかけられたら相手から離れ、つかまれないよう、手が届かない距離を保つ
(2) 防犯ブザーに手をかけ、いつでも鳴らせる準備をする
(3) どんな誘いの言葉にもついていかない、車には絶対に乗らない
(4) 勇気を出して「イヤです!」と大きな声で言う
(5) 体をつかまれたり、強引に引っ張られたりしたら大声を出す
(6) 判断に迷ったとき、危険を感じたときは走って逃げるいずれも重要な防犯アクションです。
狙われるきっかけやタイミングを知り、いざというとき悪い人から身を守る方法を覚えておきましょう。
一瞬の躊躇(ちゅうちょ)が、犯行の隙を与えてしまうこともありますので、直感で「危ないかもしれない」と思ったときは、迷わず行動することが大事です。
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いざというときは恐怖で体が動かなくなったり、声が出なかったりすることは、大人でもあります。
また、「ああいうときはこうして、こういうときはああして...」といったふうに言葉で知識として覚えようとしても、身につきにくいものです。「防犯シミュレーション」を繰り返し、いざというときの対応を体で覚えましょう。
誘拐、連れ去り、連れ回しなどの犯罪から身を守るためにも、親子で定期的に練習してくださいね!2015.04.16