子どもの行動範囲に潜む危険をチェックしよう
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セコムの舟生です。
桜の便りも聞こえはじめましたね。
今週で今学年の最後、修了式を迎える小学校が多いのではないでしょうか。子どもたちは、1年前と比べて、見違えるように成長していることでしょう。
学習面や生活面で、ひとりでできるようになったことが増え、自信がついたお子さんもいるかもしれませんね(^^)。最初はおっかなびっくり自転車に乗っていたお子さんが、グングン遠くまで出かけられるようになったり、お友だちとのつきあい方、遊び方が少し変わってきたり...さまざまな成長を実感していることと思います。
これから春休みになると、外に遊びに行くことも増えると思いますが、子どもが「いってきます!」と出かけたあとのことを、どのくらい把握できていますか?
行動範囲や行動パターンを知っておくことは、安全・防犯上、非常に重要なことです。
今回は、子どもの行動範囲にある、見落とされがちなポイントや、安全性を高めるために保護者が把握しておくべきことなどをお話します。
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▼ 子どもの行動範囲・行動パターンを知る
子どもが遊びに行くときのルールとして、「どこで、だれと、なにをして遊ぶ」「○時に帰ってくる」を伝えるという約束をしていると思いますが、その情報だけでは子どもの居場所を把握できなくなることがあります。「Aちゃんと児童館で遊んでいたけれど、途中で○○公園に移動した」、「Aちゃんの家で遊んでいたら、途中でBちゃんも来て、一緒に○○公園に行った」といったことはよくあることですよね。
・誰とよく遊んでいるのか
・どのような場所によく行くのか
・どの道をよく通っているのか保護者の方は、この3つを把握しておいてください。
そうすれば、子どもが予定になかった行動をとったときも、行動パターンや行き先に想像がつきます。
▼ 仲良しのお友だちの連絡先を把握する
よく遊ぶお友だちは名前だけではなく、家の住所や電話番号も知っておきましょう。
保護者同士で連絡を取り合える関係を築いておくと安心です。もし約束した時間までに帰らないときでも、お友だちの家に連絡して、居場所や帰った時間を確認できますし、どこでどんな遊びをしているのかを知る術(すべ)にもなります。
新学年になって交友関係が変わった時にも、ぜひ連絡先の交換をしてください。
新しいお友だちだけではなく、旧知のお友だちの保護者とつながっていれば、さまざまな場面で助け合えるはずです。
保護者同士のお付き合いを深めてみてはいかがでしょうか。
▼ 3つのキーワードで探す "子どもにとっての危険"
よく遊びに行く場所、よく通る道は、子ども任せにするのではなく、実際に親子で歩いて、子どもにとっての危険がないか確かめてください。そして「行っていい場所、通っていい道」をはっきりと決め、子どもに示しましょう。通学路と違って、遊びに行くときに学校で決められた道はありませんので、近いからという理由で通っている道に危険が潜んでいることがあるかもしれません。
せっかくの春休みですから、お子さんと一緒にお散歩がてら歩いてみるのがおすすめです。
"子どもにとっての危険"を3つのキーワードでまとめてみました。(1) 「周囲から見えにくい」
駐車場や見通しの悪い公園、空き地や工事現場のように、人の目が行き届かないところ、死角ができやすい場所のことです。(2) 「ルール違反」
ゴミや放置自転車、落書きなどがある場所があげられます。人に見られることが少ないことを表しています。(3) 「交通事故が起きそう」
車の往来が多い通りや施設の出入り口などです。子どもが横断歩道で事故にあうケースもありますので、横断方法も見直しておきましょう。草木が芽吹くこれからの季節は、植栽や街路樹が青々としてきます。見通しが悪くなり、安全そうに見える住宅街でも死角が生じることがありますし、交通標識やカーブミラーを見えにくくしていることもあります。季節による景観変化も、注意してみてくださいね。
危険ばかりではなく、交番や子ども110番の家のほか、コンビニをはじめとする商業店舗、飲食店など、子どもにとって安全な場所もチェックしましょう。
お子さんと一緒に「安全マップ」を作成しながらおこなうと、より深い理解を得られると思います。
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子どもと一緒に歩くことは、子どもがルールを守って行動しているかを確かめることにもつながります。子どもの行動範囲を巡ると、「ここでよく遊んでいるんだ」「こういう遊びをしているんだ」という話が聞けると思います。親の目の届かない場所で、やってはいけないことや危ないことをしていて、驚くようなこともあるかもしれません。
ルールを知らないために、知らないお宅の敷地や駐車場で遊んだりしていないでしょうか。街歩きで行動範囲を把握すると同時に、子どもの「遊び場」「遊び方」についても目を配ってみてください。
2015.03.23