不審者による声かけの手口とは?
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セコムの舟生です。
全国で多発している、子どもへの「声かけ事案」。
各都道府県の警察に情報が寄せられ、不審者情報として防犯メールで配信されたり、警察のホームページで公表されたりしています。例えば、
知らない人に「何年生?」と声をかけられた。日常のひとコマのように思えるシチュエーションですが、
もし相手に悪意があれば、略取誘拐や性犯罪のような重大犯罪に発展するきっかけになりかねません。
声をかけられるシチュエーションでは、子どもの正しい対応が不可欠です。今回は、子どもに対する声かけの実態と、声かけから犯行に至る手口などをご紹介します。
どうすればお子さんが危険から逃れることができるのかを考えてみましょう。* * * * * * * * *
▼ 登下校の時間帯、通学路で多発する「声かけ事案」
警察庁によると、子どもに対する声かけの多くは、通学路で発生しています。
時間帯は登校時間である8時台、下校時間にあたる午後3時~5時に集中。
声かけの対象は、高学年よりも低学年の児童のほうが多くなっています。さらに、ひとりでいる子どものほうが声かけの対象になりやすいので、短い時間でもひとりにならないことが大切です。
▼ 声かけのパターンを知るだけではダメ?昨今の手口とは
連れ去りを目的とした子どもに対する声かけは、主に大きく4つに分けられます。● 助けを求める
例:「道に迷ってしまったから、案内してくれる?」● 気を引く
例:「新しいゲームがあるよ。一緒に遊ぼう」● 緊急を装う
例:「お母さんが交通事故にあったから、一緒に病院に来て!」● 誘惑する
例:「かわいいね!モデルになってみない?」なかには声かけだけでなく、体をつかむ、勝手に写真を撮る、つきまとうなど強引な行為をともなうケースも発生しています。
「ねえ」「ちょっと」などと声をかけて足を止めさせ、いきなり車に引っ張り込んだり、ひと気のない場所に連れ去ったりする事件も過去には起きています。声かけが重大犯罪に発展するのを防ぐためには、声かけのパターンを知識として覚えるだけでは不十分。狙われないためにどのように行動すればいいのか、万が一の時どう対応すればいいのかを考えることが必要です。
全国の警察が公表している、声かけ事案の実例から対策を学びましょう。
▼危険な「声かけ」から子どもを守るには?
不審者はどのような時に子どもに声をかけるのでしょうか。
まず、声をかけたら立ち止まってくれそうな子どもを見定め、ひと目につかない場所やタイミングを待って声をかけます。
車の中からの声かけが多いのも、ひと目につかず、すぐに立ち去ることができるからです。
不審者が「子どもに声をかけやすい状況」にある時、お子さんが危険を回避するためにできるのはどんなことでしょう。<「声かけ」にあわないためにできること>
○ ひとりにならない
○ 周囲の様子に目を配り、後方への注意も怠らない
○ 停車中の車に近寄らないもし上記の状況が避けられない時は、防犯ブザーを手に持ち、警戒していることが周囲に伝わるようにしてください。
また万が一、不審者から声をかけられた場合の対応も教えておきましょう。
<もしも知らない人に声をかけられたら>
○ 声をかけられたら、いつでも防犯ブザーが鳴らせるよう準備する
○ 声をかけてきた相手から大人が両手を広げたくらい距離をおく
○ 車の中から声をかけられたら絶対に近づかない
○ 少しでも危険を感じたら走って逃げる
○ 無理やり何かをされそうになったら大声を出す/防犯ブザーを鳴らす
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声かけは、犯罪行為におよぶ前段階である可能性があります。
「いやだな、おかしいなと思ったら、間違っていてもいいから、その場からすぐに離れることを考えなさい」と教えてあげてください。2015.02.23